シミやシワなど、年齢を重ねれるほど起こるさまざまな容貌の変化。それらは本当に「女の価値を下げる」ことになるのでしょうか? いいえ、Preciousは「NO」と答えます。私たちが真に目指したいのは「溌剌とした美しさ」。

今回は、Precious世代の憧れの存在である高橋里奈さんのお話や、化粧品メーカーや研究者により明らかになった「溌剌とした美しさ」の正体についてお届けします。

「目元のシワは天使の足跡(愛し愛されてきた勲章のようなもの)、小さなシミは太陽のKISS(自分らしく生きてきた証です)」——高橋里奈さん

年齢を重ねると、さまざまな容貌の変化が起こります。確かにシワやシミはないほうがよりキレイでしょう。でも私たちは思うのです。幸せに過ごしてできた目尻のシワやシミは、むしろ勲章。消し去るべきは、自分に手をかけることを放棄して生じた生活感、つまり清潔感が失われることなのだと。

シワもシミも丸ごと受け入れて、いきいきと毎日を過ごす、プレシャス世代の憧れの存在である高橋里奈さんにお話を伺いました。

高橋 里奈さん
(たかはし りな)16歳でデビュー。Precious創刊から14年間専属モデルを務め、現在は本誌をはじめとする女性誌を中心にモデルとして活躍。また、ファッションブランド「RINa PRivé」のプロデュースのほか、ライフスタイルブランド「irima」をスタート。
公式サイト
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ブラウス/参考商品(ブルネロ クチネリ ジャパン)、イヤリング¥4,290,000・ブレスレット¥863,500・リング¥495,000(TASAKI)

「20代の頃、ファッションも美容法も生活そのものも、フランス映画の世界に憧れていました。映画に出てくるヒロインたちのメイクは、素肌に口紅をつけただけ。シミがあっても隠さない。シワが目立っても気にせずに、いつも思いっきりの笑顔が魅力的で…。

年齢を重ねても、ありのままの自分の顔を愛して自信をもって生きていきたい、そう思って過ごしてきました。

イタリアではシミを「太陽のKISS」といいます。またシワは「天使の足跡スキップ」だそう。なんて愛のある言葉! シミやシワができても、それが自分らしく過ごしてきた結果ならいいのだと、大きな勇気をもらったものです。

今、50歳を過ぎて、少しずつシワやシミが目立ち始めてきました。気にならないと言ったら嘘になりますが、こういった年齢のサインよりも、私は「清潔感」を失わないことをいちばんに考えます。

肌はもちろん髪やファッション、所作に明るさと端正さが消えると、自分の存在そのものがくすむように思えて。またハリ感に欠けた緩んだ肌を見ると、気持ちもしょんぼりしてしまう。

「清潔感」は、年齢に関係なく努力しだいで手に入る。そして心に平和をもたらしてくれます。そのために美容以外でも、体によいことを取り入れて、バランスよく過ごすようにしています。もちろんアウトドアのレジャーも美味しい食事も、我慢は最小限にして楽しんでいます。

端正に、そして幸せに生きてきた自分の顔は、シワやシミができたくらいではなんら価値は下がらない。怖いのは、今と未来をあきらめること、そう信じています」(高橋里奈さん)

溌剌とした美しさ、その源を探る

年齢を重ねると起こる変化には、3つの種類があります。

ひとつめは、シワや、たるみによる輪郭の崩れなどの形の変化。ふたつめは、シミや目尻のシワなど、毎日を幸せに過ごしたから生じる、ご褒美的な変化。3つめは、肌に手をかけない年月が重なると起こる、肌質感の変化。清潔感が生活感や老け感と呼ばれるものへと変容し、若々しいという印象を、曇らせていきます。

溌剌とした美しさ、あるいは若々しいと表現される印象は、何者なのでしょう? その正体をひもときます。

“年相応”は単なる甘え。老け感は清潔感の欠如。肌質感のレベルは、年齢によらない。20代を超えられる可能性さえある!

溌剌とした美しさを形づくる「若々しい肌」は、「潤い」「輝き」「ハリ」「透明感」「明るさ」の5つの要素で構成されます。

なぜこの5つなのでしょう?

それは高機能な化粧品で、適切なスキンケアを行えば、年齢に関係なく維持できる要素だからです。若さに甘えて雑な生活を送っていたり、慢性的にお手入れ不足だったりする、20代の肌状態を超える可能性さえあることが、化粧品メーカーや研究者により、明らかになっています。

花王の研究では、若々しさとは、目力と透明感があり、くすみや色ムラがないことが重要とされています。シワやたるみ感以外の要素の影響が大きいことがわかります。ポーラの研究では、丁寧なスキンケアを続ける70代の肌の潤いレベルは、20代を超えることが示されています。

また遺伝子が近い母と娘の肌を測定し、一定期間、母だけがラグジュアリースキンケアを使った結果を測定したのはヘレナ ルビンスタインです。母は「潤い」「輝き」「ハリ」「透明感」「明るさ」のすべての項目で、20代の娘の肌に近似するスコアへと肌状態が飛躍的に向上しています。

また注目したいのはこの5つの項目は、清潔感を形づくる要素であることです。乾いてくすんで毛穴が開いた肌が醸し出す、生活感や老け感といったオーラは、長きにわたり、愛情をかけずに肌を扱ってきた結果なのです。

肌は、正しく手をかければ手をかけただけ、若々しさという艶やかな輝きをまとうことができるのです。

【若い!と思わせる5大要素】

■1:潤い
水分を適切に含んだ状態を保持することは、若さを育む基本中の基本。輝き・ハリ・透明感・明るさのレベルに密接に関連する。

■2:輝き
外からの光を肌が吸収・反射することで生じる視覚的効果。キメの状態が均一で、油水分の量と色素のバランス、代謝の状態が理想的なときに最大限に美しい輝きとなる。

■3:明るさ
肌の明るさについてはさまざまな解釈がありますが、ここでは黄ぐすみ、茶ぐすみ、青(灰)ぐすみなど本来は存在しない色味が生じて色が濁ると、肌の明度が下がると定義。濁りをとれば明るさが復活する。

■4:ハリ
個々の細胞が油水分で満たされ、細胞外の組織も本来あるべき密な状態にあるとハリがあると見える。この状態をスキンケアで維持するのは時間がかかるが、ハリ感であれば肌表面を満たせば速攻で得られる。

■5:透明感
皮膚が曇りなく透き通って見えること。肌が肥厚しておらずキメが均一で、水分を十分に含み、メラニンなどの色素量が適切で、炎症がなく、血行がよく、肌の深部も糖化など肌色を濁らせる要素が少ない状態。

若々しさは肌の質感に、年齢は、形と、ないはずの線と影に現われる

【花王が検証】年齢は、シワやたるみだけで決まるわけではない!!

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出典:平あき津,南浩治,五十嵐祟訓,行場次朗「複合印象としての若々しさと顔特徴との関係性を表す認知モデル」日本感性工学会論文誌 2020,19(1),65-71

花王では感性工学の手法を用いて「若々しさ」の科学的な研究を実施しています。その結果、若々しさとは「推定年齢(シワたるみ感)」「イキイキ感(目力)」「清潔感(透明感)」の3つの印象に集約され、なかでも最も強く影響しているのは「イキイキ感」であると解析。

目元をぱっちり明るく見せつつ、透明感の主要素である頬の透明感・くすみ・艶・キメ細かさを同時にケアすることが大切であることがわかります。

【ポーラが検証】意識が高い70代以上の人の肌は、他の年代より潤いスコアが高い!

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資料提供:ポーラ「年代別潤いスコア。5段階評価で良い・やや良い人の割合」

ポーラ『アペックス』の肌分析データ・アンケート項目による調査では、70代以上の人の肌のほうが、40代50代の自律神経が乱れがちな更年期世代はもちろん、20代よりも潤いの状態は良好であることが判明。体調が安定していれば、70代になっても、手をかければきちんと肌は反応してくれるということ。あきらめずに続けることが重要です。

【ヘレナ ルビンスタインが検証】ラグジュアリーなスキンケアを続けた母は、艶やかさで娘世代を上回ることも!

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資料提供:ヘレナ ルビンスタイン

母娘の肌状態を調べ、母親に化粧品を使ってもらった結果、娘の肌の状態に近づける…というような研究結果もあります(ヘレナ ルビンスタイン調べ)。

若さに甘えて大したケアをしない娘世代よりも、ラグジュアリースキンケアコスメでお手入れをした母世代のほうが、輝きと潤いといった「艶やかさ」では上回ることができる。大人ならではの美しさをたたえた肌になれるのです。

※掲載された商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

PHOTO :
鈴木 宏
STYLIST :
小林 綾
HAIR MAKE :
尾花ケイコ
MODEL :
高橋里奈
EDIT&WRITING :
柳田美由紀、五十嵐享子(Precious)