星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド「界」は、「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、その土地の伝統文化や季節の彩りを生かしたおもてなしを提供しています。

栃木の名湯・鬼怒川温泉郷に位置する「界 鬼怒川」では、2022年1月から3月にかけて、「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」を開催します。

栃木県の伝統工芸品「黒羽藍染」の技を今に伝える若き職人・小沼 雄大氏の案内のもと、200年の長きにわたって引き継がれてきた「黒羽藍染」の技に触れることができる貴重な機会となるこのツアーについて、詳しくご紹介します。

界 鬼怒川の「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」で、黒羽藍染の奥深さを知る

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「黒羽藍染紺屋」八代目 小沼 雄大氏と工房の藍甕(あいがめ)

栃木県の北東部、那珂川の流れる大田原市に位置する黒羽の地。江戸時代、このあたりでは河川を使った舟運が盛んで、職人たちが着る印半纏(しるしばんてん)は「紺屋」とよばれる染め物屋で作られていました。初代・紺屋新兵衛が、藍甕(あいがめ)を埋め込み、材木商の印半纏を染めたのがその始まりです。

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型染めの繊細な模様が美しい黒羽藍染のコースター

黒羽藍染は、松の根を燃やして作る良質な「すす」を豆汁に混ぜて下染めする技法を用いており、藍の色合いが濃く、色褪せしにくいのが特徴。「型染め」という多くの工程を要する伝統技法の染物のひとつで、栃木県伝統工芸品に指定されています。

ツアーの案内役は、「黒羽藍染紺屋」八代目 小沼 雄大氏

今回のツアーを担当するのは、黒羽藍染技術と藍染めの甕(かめ)を引き継ぐ職人、小沼 雄大氏です。

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1985年栃木県大田原市生まれの小沼雄大氏は、高校卒業後、江戸川区指定無形文化財である長板中形※(ながいたちゅうがた)技術保持者・松原與七(よしち)氏に師事したのち、24歳で家業を継ぎ、1804年創業の「黒羽藍染紺屋」の八代目となりました。
現在では、黒羽藍染技術と藍染めの甕(かめ)を引き継ぐただ一人の職人です。手掛ける作品の多くは「型染め」と呼ばれる、いくつもの工程を要する伝統技法によるもの。デザインから型紙制作、染め上げまで手仕事で、小沼氏の手は一年中藍に染まっています。 ※型付けに長板を使う藍染めの技法。

■ツアーの特徴1:デザインから染色まで…「型染め」の技を知る

工房にて、小沼氏から黒羽藍染の歴史や特徴のレクチャーを受けたのち、小沼氏が使っている型紙や道具、藍甕を見学しながら「型染め」のプロセスをうかがいます。
多くの工程が職人の手仕事で行われていること、一見深い「茶色」に見える藍甕の液を通した布が、鮮やかな「藍色」になる秘密を知ることができます。

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デザインから型紙をおこす
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藍の甕に生地を浸たし染色する

■ツアーの特徴2:古典からモダンまで…黒羽藍染の作品を見学

工房に併設されているギャラリーには、一松模様や麻の葉模様など、老舗紺屋ならではの古典模様から、小沼氏のオリジナルまで、約6000種類の模様を駆使しした作品が並びます。
作り手から、模様に込められた意味合いや当時の文化についての話を聞くことで、黒羽藍染の奥深さに触れることができます。
現代の生活にも馴染みやすいモダンな柄で展開される小沼氏の作品も見どころです。

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多彩な模様が特徴の小沼氏の作品、巾着
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日常の装いに藍染めを取り入れてほしいという、小沼氏の思いが込められたスニーカー

■ツアーの特徴3:界 鬼怒川で「黒羽藍染」に触れる。オリジナルバッグのプレゼントも!

界 鬼怒川では、館内にたくさんの黒羽藍染のアイテムを使用しています。客室には、小沼氏が手掛けたベッドライナーや障子、クッションが。中庭を囲む廊下には、麻の葉模様が美しい灯籠が並び、夕暮れ時には暖かな光が足元を照らします。
また、今回のツアー参加の特典として、小沼氏が今回のために制作したオリジナルバッグのプレゼントもあります。

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黒羽藍染を使った灯籠が灯ると旅情緒たっぷりに
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プレゼントのオリジナルバッグは、型染めによる菊柄と小沼氏オリジナル模様の2種類から選べます

<工房ツアー&滞在スケジュールのイメージ>

<1日目>
15:00 チェックイン、ご当地部屋で黒羽藍染のアイテムに触れる
16:00 プレゼントのオリジナルバックを持って温泉へ
17:00 入浴後は黒羽藍染の団扇が並ぶ湯上がり処で湯涼み
17:30 夕食
<2日目>
8:00 朝食
12:00 チェックアウト
13:00 手業のひととき「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」
15:00 終了

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ご当地部屋「とちぎ民藝の間」。黒羽藍染のベッドライナーがしっくり馴染む
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名湯・鬼怒川温泉の湯をひいた露天風呂には、折々の四季が映り込む
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ゆったりできる湯上がり処にも、黒羽藍染のクッションや団扇が置かれて和んだ雰囲気

以上、界 鬼怒川で開催される「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」についてご紹介しました。名湯・鬼怒川温泉の湯に癒されに、さらにご当地の伝統工芸品「黒羽藍染」の魅力を堪能しに、界 鬼怒川に出かけてみてはいかがでしょうか。

<「200年の歴史を継ぐ黒羽藍染の若手職人による工房ツアー」概要>

実施日:2022年1月10日(月・祝)、2月7日(月)、2月14日(月)、2月21日(月)、2月28日(月)、3月7日(月)、3月14日(月)、3月21日(月・祝)、3月28日(月)
開催時間:宿泊翌日13:00〜15:00
場所:「黒羽藍染紺屋」栃木県大田原市黒羽向町88(現地集合解散)
料金:1名¥9,000(税込、宿泊費別)
定員:1日1名〜6名
受付:公式サイト「手業のひととき」にて4日前まで受付

<界 鬼怒川 詳細>

  • 料金:1泊¥25,000~(2名1室利用時1名あたり、サービス料・税込、夕朝食付)
    施設:48室、チェックイン15:00・チェックアウト12:00
  • TEL:0570-073-011 (界予約センター)
  • 所在地:栃木県日光市鬼怒川温泉滝308

問い合わせ先

界 鬼怒川

TEL:0570-073-011

この記事の執筆者
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