【目次】

歩く前に! 美しく歩くための「正しい姿勢」


 
 
PROFILE
豊川月乃(とよかわつきの)さん
京都府出身。立命館大学卒業。モデル育成&女性のためのモデル&ビューティースクール「sen-se」(センス) 代表。現役モデル。メンタルコーチ。有名女優・トップモデルから、小学生や70代の女性まで、のべ2万人を指導する実績をもつ。その経験から美と健康の土台はココロにある事を実感し、コーチング・メンタルマネージメントを指導法に入れ始めた結果、『キレイになるだけで なく、人生が変わる学校』と評判。

■まずは姿勢からチェック!

美しく歩くにはまずは正しい姿勢から。あなたの姿勢をチェックしましょう。撮影は豊川月乃さんのアシスタントで、ウォーキングインストラクターの資格もおもちの方にご協力いただきました。

まずは壁に、
・頭
・肩
・腰
・かかと
の4点をぴったりくっつけて、まっすぐ前を見て立ってみましょう。

この基本の正しい姿勢をしてみて、腰と壁の隙間が5cm以内だったらOK。拳が入るほど隙間ができている場合は、腹筋が弱まっている証拠なのだそう。

左が悪い姿勢、右が正しい姿勢です
左が悪い姿勢、右が正しい姿勢です。
左の背中に拳が入るほど隙間があいていると、腹筋が弱まっているかも。お腹の出っ張り方も違います。
左の背中に拳が入るほど隙間があいていると、腹筋が弱まっているかも。お腹の出っ張り方も違います。

もし背中の隙間に拳が入ってしまったら、腹部にグッと力を入れ、お腹を奥へしまうように意識しましょう。まずはこのお腹の位置を覚えるのがポイントです。そして、お腹をへこませたあと、上へグッと持ち上げます。これがお腹の奥の筋肉、腹直筋を使っていることになります。この上へ持ち上げた位置が、正しいお腹の位置になります。

ヒールでカツカツ歩くのはNG!年齢に負けない美しい歩き方7つのポイント

正しい歩き方「3つのポイント」


山﨑美歩呼さん
一般社団法人 日本姿勢改善ウォーキング協会 代表理事
(やまさき みほこ)筋肉と骨格、体の動きなど理学療法の観点からウォーキングを研究。ウォーキングに骨盤と腸の関係を加味した独自のプログラム「骨盤腸整ウォーキング」を開始。ウォーキングレッスンとインストラクター養成を行う。博多阪急、下関大丸、大阪 ポーラ他でイベントを開催。レッスンでは年間延べ7,000人にレクチャー。FMコミテンにてラジオパーソナリティーを担当(月1~2回)。また、倫理法人会での講話が好評で、毎月全国各地で講話を務めている。
悪い姿勢を改善する歩き方
悪い姿勢を改善する歩き方。

【POINT1】頭の位置は骨盤の上に

「猫背だと、どうしても頭が前に出がちです。頭が骨盤の真上にあり、骨盤で運んでいくイメージで歩くと“老け歩き”から脱することができます」(山﨑さん)。

【POINT2】左右の足幅くらいの平均台の上を歩くイメージで

「右足と左足をくっつけて立った幅からはみ出さないように足を運んでいきましょう。左右の足幅くらいの板の上、ちょっと広めの平均台の上を歩くイメージをもち、その幅からはみ出ないように歩くと安定して美しく歩けます」(山﨑さん)。

【POINT3】かかとから着地して歩く

「“老け歩き”は、たいていの場合、すり足のように左右の足がほとんど地面についている状態で、歩いている最中に片足で全身を支える時間がほとんどありません。実は、この片足で全身を支える時間をきちんとつくると、体幹を使うことになるので、体が安定してくるのです。すり足にならないように、かかとから着地して、いつもより少し歩幅を広げて歩くと、ぽっこりお腹も猫背もいずれ自然と解消できるでしょう」(山﨑さん)。

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普段の生活でできる「ふたつのステップ」

村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらきひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」美容メソッドを確立。現在は「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。著書に『一生劣化せず今すぐ若返る 整筋・顔体大全』(日経BP社)など多数あり。

【STEP1】正しい立ち方を意識する

エレベーターや信号を待っているときは、正しく立つことを意識してみてください。腰幅に脚を開いて立ち、足の人さし指、膝、腰部が一直線になっているのが正しい立ち姿勢です。

正しい立ち方を意識する

【STEP2】歩くときは股関節を意識する

股関節の位置をご存知ですか?鼠径部の真ん中が股関節の位置。実際は奥にあるので触ることはできないのですが、ここを意識することが大事。

股関節を意識する

歩くときは「正しい立ち方」の状態から、股関節から脚を前に出すように動かしてください。
最初のうちは、股関節の位置を指で触れながら歩くと意識しやすくなります。

最初のうちは、股関節の位置を指で触れながら歩くと意識しやすい

\このメソッドの効果とポイント/
・体のゆがみは、さまざまなトラブルを引き起こす要因。
・見た目に老けるだけでなく、体調不良の引き金に…。
・立つ、歩く、座るという日常の動作を見直すことで体のゆがみをリセット&予防に。
・覚えておく基本のことはふたつ。「正しい立ち方」「股関節を意識する」これで歪みを予防できる。

体のゆがみをリセット&予防する【村木宏衣さん直伝】正しい歩き方&座り方

「ローヒール」の綺麗な歩き方2選


 
 
PROFILE
豊川月乃(とよかわつきの)さん
京都府出身。立命館大学卒業。モデル育成&女性のためのモデル&ビューティースクール「sen-se」(センス) 代表。現役モデル。メンタルコーチ。有名女優・トップモデルから、小学生や70代の女性まで、のべ2万人を指導する実績をもつ。その経験から美と健康の土台はココロにある事を実感し、コーチング・メンタルマネージメントを指導法に入れ始めた結果、『キレイになるだけで なく、人生が変わる学校』と評判。

ローヒール(0〜5cm)の美しい歩き方を教えていただきました(分かりやすくするために写真のモデルはシューズなしで撮影しています)。ローヒールは歩きやすさを重視して、姿勢や歩き方の意識を忘れがち。カジュアルな靴でも美しく見せるノウハウがあるのです。

【1】かかとから歩くことを意識!

まずは足の開き方。日本人女性は知らずに知らずのうちに内股になっている人が多く、内股も姿勢を悪く見せている要因のひとつ。つま先の向きを意識することが重要です。

上が意識しないで歩いてるときの足元、下が正しい歩き方をしているときの足元です。
上が意識しないで歩いてるときの足元、下が正しい歩き方をしているときの足元です。

上は内股気味でべたっと床に足がついています。こうなるとペタペタ歩いている印象になってしまうそう。下の画像のようにつま先を外側へ向けて歩きます。ただし、外側に向けすぎないように注意。そして、ローヒールのときは、かかとから地面に接地させることが重要です。次に正しい姿勢と足元の立ち姿を見ていきましょう。

【2】首の位置、肩の位置に注意。姿勢は基本をおさえて!

最初に確認した姿勢、「頭・肩・腰・かかと」の4点がまっすぐになっているか思い出しましょう。背中が丸まっていないか、肩の位置が内側になっていないか。基本的なことこそ美しく見せる鍵です。

左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。
左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。

まず目に入るのは、胸の位置と腰の位置が高くなっている点。また、左の写真と比較すると右はつま先がきちんと外を向いていて、スラッとスマートな立ち姿になっています。横からも見てみましょう。

左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。
左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。

左は顎がつきだし、背中が丸くなっています。肩も内側に入ってしまい、自信がなさそうな印象に。右は首の位置、肩の位置が正しい位置に収まっています。胸の位置が高く、よく見るとお尻の位置も上がっていますね。ローヒールだから正しく歩けていると侮ってはいけません。歩き方ひとつでこんなにも印象が変わるなんて驚きです。

ヒールでカツカツ歩くのはNG!年齢に負けない美しい歩き方7つのポイント

「ハイヒール」の綺麗な歩き方4選


ハイヒール(8〜10cm)で美しく歩くコツをご紹介します。

【1】かかとから歩くのはNG!

ハイヒール(8〜10cm)を履いているときの正しい歩き方を聞いてみると、実はかかとから歩くのではないそう。つま先を下に向け、つま先とかかとを同時に着地させるのが美しく見える歩き方なんだとか。かかとは床にほとんど接地させないような意識で、つま先を上に向けないのがポイントです。

ハイヒールはつま先とかかとを同時に地面へ着地させます。
ハイヒールはつま先とかかとを同時に地面へ着地させます。

上の画像がかかとからつけた歩き方。下がつま先が下を向いている美しい歩き方です。ローヒールのときのようにかかとから着地をすると、ハイヒールではバタバタした、せわしない歩き方に見えてしまいます。しかし、このつま先からの歩き方、腹筋、背筋が足りていないと5分とモタないほどキツいんです。

「最初は横断歩道を美しく歩くことから始めてみるのもいいと思います。慣れてきたら最寄りの駅まで頑張ってみる。とにかく毎日どこかで意識して歩くこと。それが美しく歩けるようになるコツです」(豊川さん)。最初は難しくても日々意識することで、身についていくのだそう。今まではかかとから地面へ着地し、カツカツ鳴らすのがかっこいい歩き方だと思っていたのに目から鱗。かかとからではなくつま先から地面へ接地する意識で歩くことが、ローヒールとの大きな違いなのです。

【2】足元のポジションをより意識して!

ハイヒールでもつま先の向きは外側へ向けるよう意識しましょう。

つま先・足元のポジションを意識しましょう。
つま先・足元のポジションを意識しましょう。

上がよく見かける内股の足元。下が正しいポジションの足元です。立ち止まったとき、このつま先のポジションになるとキレイな立ち姿でいられます。ハイヒール着用時、疲れてくるとやってしまいがちな内股。ローヒール着用時より顕著に姿勢が悪く見えてしまうので、しっかりと意識しましょう。

【3】お腹で身体全体を引き上げるようにしましょう

左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。
左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。

次に身体全体の立ち姿を見てみましょう。こちらも肩の位置、胸の位置、腰の位置ともに上がっていて、同じ人だとは思えないほどシルエットが細く見えますね。しっかりとお腹の引き上げを意識することがハイヒールでは特に重要です。

お腹を引き上げ、高い腰の位置で体重を支えるような意識をすると、脚にかかる負担が減り、疲れやすいハイヒールでも綺麗に歩くことができるそう。ハイヒールで脚がすぐに疲れてしまう方は、基本姿勢のお腹の位置を保てていない場合が多いのです。

【4】膝がカクカクしないよう注意

膝が前に出てしまうと、だらしない印象になってしまいます。横から見るとその差は歴然です。

左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。
左は何も意識していないときの姿勢。右が正しい姿勢。

左の写真のように膝がカクカク歩いている人、よく見かけますよね。写真を見比べると、胸元のニットの持ち上がり方も違います。

膝がカクカクしないように歩くには、

・頭から上に引っ張られるように意識する
・胸から下がすぐ脚だと思って、そこから前に出して歩くように意識する

この2点を意識するだけで、膝が自然と伸びやすくなるんだとか。1分だけでも意識をしてみましょう。

ヒールでカツカツ歩くのはNG!年齢に負けない美しい歩き方7つのポイント

美しい歩き方に矯正!「膝をまっすぐ」にするトレーニング


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)。 そしてご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。

<STEP.1>膝が正面を向くことを意識し、膝を曲げ、かかとをあげる

腰に手を当て、脚を腰幅に開いて立ちます。
膝がまっすぐ正面を向くように意識をしながら、ゆっくりとかかとを上げて下ろします。
そして左右の足を交互にステップを踏むように、20回行いましょう。
ポイントは腰、膝、人さし指まで一直線になるように意識することです。

膝が正面を向くことを意識し、膝を曲げ、かかとをあげる
慣れるまでは全身が映る鏡の前でチェックしながら行うのがおすすめですよ。

かかかとはしっかりと上げて、体重を親指の付け根にかけるようにしてステップを踏みましょう。

横からみた様子。かかかとはしっかりと上げる
目線は正面を向いたまま、体の軸が左右や前後にぶれないようにしましょう。

\このメソッドの効果とポイント/
・歩くときに膝が内側、もしくは外側に向いてしまい、歪みを引き起こしている人がほとんど。
・歩きグセをリセットし、膝がまっすぐ前を向くように意識させるのが効果的。
・膝を正面にして、その場でステップを踏むと言う簡単な方法でリセットすることは可能。
・キレイな歩き姿になるのに加え、代謝も上がるのでダイエット効果もあり。

歩き方が美しく変わる!「膝をまっすぐ」にリセットする美脚トレーニング

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。