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美容家・齋藤 薫さんの好評連載「官能コスメ」の第17回は、ヘンリー王子と2017年に婚約を発表し、2018年に挙式をした人気女優メーガン・マークルに注目。 女性の官能と、その本質について、美容家の齋藤 薫さんが読み解きます。

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齋藤 薫の官能コスメ

英国王室の王子たちは、ある意味「規定外」の女性たちを選んできた?

美人かどうかではなく、プリンセスな印象を放っているかどうか? ヘンリー王子が選んだ女性、メーガン・マークル嬢に対しての評価は、バツイチ、年上、35歳、そして見るからに「カリフォルニアガール」というイメージも含め、世界的に議論が分かれるところ。

だけれど歴史を紐解いてみれば、英国王室の王子たちが選んだ女性たちも実にいろいろ…。メーガン嬢という選択は、むしろ「まっとう」という気がしてしまう。

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メーガン・マークル

例えば「王冠を捨てた恋」で有名な、エドワード8世が選んだ女性は、やはりバツイチのアメリカ女性であった。今以上に保守的だった時代、既に王位を継承していた立場には許されない結婚。それこそ、「なぜこういう女性を?」と、当時は激しく物議を醸したという。社交的ではあったというも、「一国の王位を天秤にかけて、それに勝ってしまうほどの女性なのか?」と。

そういう意味では、失礼ながら、チャールズ王子がダイアナ妃と離婚してまで選んだカミラ夫人に対しても、英国に同じような見方がきっとあったに違いない。

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エドワード8世とウォリス夫人

一方、チャールズ王子の弟、アンドリュー王子も離婚をしているが、その原因となったのは、キャリアウーマンだった元妻セーラ妃の不倫や破廉恥な行為。結婚当初も、見た目も内面も庶民的すぎるセーラ妃に、果たして「王室的か」という意味で、疑問を呈する声もあったともいわれる。

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アンドリュー王子と元妻セーラ妃

つまり英国王室の恋には、こうした「不可解さ」が常に付きまとってきたのである。

思えば、現エリザベス女王の妹、マーガレット王女も14歳で、離婚歴ある16歳年上の陸軍大佐と恋に落ち、周囲の反対をよそに10年間恋を育んだものの、結局仲を引き裂かれている。その後はさまざまに浮名を流し、「恋多き王女」とも呼ばれたが、結果として結婚相手に選んだファッション写真家は、派手な女性関係に薬物使用と、次々問題を起こし、マーガレット王女も不倫に走って大きなスキャンダルへと発展する。結局破局。結婚生活はダイアナ妃の場合とはまた違った意味で、幸せなものとは言えなかったと思う。

ヘンリー王子はいろんな意味で、母親の面影をそこに認めたのではないか。
見た目はまったく似ていないのに一体なぜ?

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ヘンリー王子とメーガン・マークル

それにしても、国民誰もが諸手を挙げて「王妃にふさわしい女性」として受け入れたダイアナ妃が、あのような形で王室を出て行かざるを得なかったことはあまりにも皮肉。

でも、そういうことへの反動なのか、このダイアナ妃もその後に恋に落ち、結婚も考えたとされるのは、パキスタン人の医師と、ともに亡くなったアラブの大富豪だった。

一説に、未来の王の母親がイスラム教の国の国籍を持つことへの抵抗が大きく立ちはだかったというが、逆を言うならダイアナ妃の恋も、もともと人種的な波紋を想定してのものだったということになる。

まっとうな結婚より、いろんな問題を孕む結婚に走るのは、ある意味、英国王室の伝統といってもよいものなのだ。だから思うのは、ヘンリー王子も母親ダイアナ妃の価値観を受け継いだような選択をしたのではないかということ。

言うまでもなく、メーガン嬢はアフリカ系アメリカ人の血を引いている。パキスタン人医師を本気で愛したというダイアナ妃の、リベラルなメンタリティーを息子として受け継いだことになるからだ。母親のように、自分もアフリカ系アメリカ人の血を引くこの人を愛した、そういうことではないのだろうか。

また、恋人であるメーガン嬢自身にも、母親の面影を見たのかもしれない。彼女自身、アフリカ系アメリカ人の混血であることから、子どもの頃から人種問題や差別問題に関心を持っていたという。それも、ただネガティブに考えるのではなく、そういう事実と自ら積極的に取り組んでいく子どもであったと。

例えば、これはちょっと方向が違うが、12歳のとき、「すべてのアメリカの女性を楽にする」という食器洗い機のCMを見て、「すべての人を楽にする」と言うべきじゃないかと、当時弁護士だったヒラリー・クリントン氏に手紙を書き、それがきっかけで広告コピーが書き換えられたという。単に人種問題だけじゃない、女性の地位向上を、幼い頃から考えるような少女だったというのだ。

こうしたグローバルな視点を持てるのはダイアナ妃と同じ。母親も、英国王室の中でもとりわけ慈善運動に積極的だった。同じ価値観をこの女性に見たのかもしれないのだ。

ましてや、バツイチで人生経験豊富な年上の女性であることにも、少年のときに母親をなくしたヘンリー王子には大きく影響したかもしれない。

英国王室に入ってみないとわからない、世界一の血統証と、非の打ち所のない由緒正しさ……。その只中に生まれた人々に、それを自ら打ち砕くような選択こそがゴージャスであるという価値観がそろって備わっていても不思議ではない。

当時は国家が揺れるほどの一大スキャンダルになったとしても、そして多くの人が嫌悪感を持ったとしても、エドワード8世の「王冠を捨てた恋」は、映画にもなるほどドラマチックでロマンチックな史実として今に語り継がれている。

英国王室は結婚に際してそうしたドラマを生む宿命なのかもしれない。そういうことこそが、この国の壮絶な歴史に秘められた奥深い人間ドラマを象徴していると言えないだろうか。

大人の女性として最もゴージャスなのは、精神の中に社会性があること?

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2017年 イギリス王室一家 クリスマス礼拝

そういう意味で言えば、ヘンリー王子がさまざまな女性との恋愛遍歴の末にこの女性を選んだことは、とても英国的と言えるかもしれない。

そして、メーガン嬢のほうも、人種問題や差別問題への高い志を明快な形にして正当に世の中に訴えるためには、ヘンリー王子の妻が最強のポジションである、とそう考えたかもしれない。

少なくともこの結婚は、単に恋多きヘンリー王子の守備範囲の広さを象徴するものではない。そして、メーガン嬢の幼なじみと称する女性が、メーガンは昔から「その立場」を狙っていたと証言したと言われるけれど、それも多分違うと思う。大体が狙って手に入るポジションではない。むしろ両者の心の中に揺るぎない社会性というものがあったからこその、運命の出会いとなったのではないか。

とすれば、英国王室にとって過去にないほど素晴らしい結婚ともいえる。そう思うほどに、このメーガン嬢がプリンセスにとてもふさわしい女性に思えてくる。単なるお飾りではない、ゴージャスで思慮深く、慈愛に満ちた女性に見えてくるのだ。

本当の意味での大人の女性の魅力とは、そういう価値観が精神にきちんと根付いていることなのではないかと思う。

恵まれているから、お金があるから、チャリティーをするということではなく、どんな立場であれ、社会的な問題をきちんと解決していきたいという強い信念があるからこそ、ここまで上り詰めたとすれば、これほどラグジュアリーな女性はいない、そうも言えるのではないだろうか。

正直、今の段階では、キャサリン妃と比較されたりして、まだプリンセスビューティーが板につかないメーガン嬢ではあるけれど、なんとも健康的で、はつらつとした印象はぜひともそのままキープしてほしいもの。

そこで老婆心ながら、メーガン嬢のダークな目元をよりノーブルに見せるアイメイクや、オークルな肌を決してくすませず、内側から輝かせる魔法のスキンケアとベースをここにご紹介したい。よきプリンセスになりますように…。

【エレガンス コスメティックス】
アイメイクのクオリティーを決めるのは、まつ毛と眉毛のつくり方だった⁉︎

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エレガンス コスメティックス アイブロウ リクイッド 各¥3,000・フルエクステンション マスカラ ¥4,000(税抜・2月18日発売)

モノトーンだけを使った黒々したスモーキーな目元は、とてもラグジュアリーだけれど、これをノーブルに見せられるかどうか、その境界線はまつ毛と眉毛のつくり方にあると思う。

まつ毛も眉毛も曖昧ではない、くっきりとした強さをもたらしながらもナチュラル……そのバランスが難しいわけだけれど、いわゆる「棒もの」では他の追随を許さないエレガンスのマスカラとアイブローならば、誰が使ってもこのバランスを再現することができる。

まつ毛を一本一本、毛先の先まで美しく長く、そして上を向かせるマスカラに、眉毛を一本一本リアルに、しかも思い通りに仕上げてくれて、1日擦れ落ちることがないリキッドアイブロー。メーガン嬢はもちろん、すべての人に教えたい名品たち!

【エスティ ローダー】
これからのエイジングケア美容液は、美白でないのに白くなる?

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エスティ ローダー パーフェクショニスト プロ F+L セラム 30ml ¥11,000(税抜)

究極のエイジングケア美容液として今注目のエスティ ローダー パーフェクショニスト プロ F+L セラム。この美容液を絶対マークしてほしいひとつの理由は、小じわをなかったことにして、でもそれだけでなく、見えないネットで肌全体を包み、緩んだキメもピンとさせるからこそ、美白でもないのに肌全体が白く見えるということ。

もちろんただの白さではなく、高いところが内側から輝くような、メリハリのある美しい明るさをもたらしてくれる。別に色白になりたいとは思わないから、美白には興味がないけれど、肌を明るく輝かせたいという人は絶対コレ。

これからのエイジングケアは、小じわをケアしているつもりが、肌色がどんどん明るくなる、そういう複合的な効果をもたらしてくれるものを選ぶべき。

【ジョルジオ アルマーニ ビューティ】
ひたすらキレイな肌をつくりたい人へ、このスーパー美肌コスメを

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アルマーニ ビューティ クレマヌーダ 全5色 各30ml ¥13,000(税抜・2月7日発売)

そもそもアルマーニはベースメイクにおいて、他が真似のできない独創的な発想とテクノロジーで、名品をつくり続けてきた。スキンケアでありながら、ベースメイクのように見た目に美しい肌をつくるアルマーニプリマのシリーズも極めてセンセーショナルだったが、今春の新製品クレマヌーダは、アルマーニの誇るエイジングケアライン・クレマネラからの登場。

スキンケア効果と、ファンデーション、BB 、CC、下地といったメイク効果をある意味対等にブレンドさせて、ともかくキレイな肌に見せたいという人の見果てぬ夢を叶えてくれる。

もっと言うなら、すべてを兼ね備えた利便性もさることながら、もうクタクタで肌もボロボロなのに、何も美容したくないという最悪の日にも、くすみのない輝くような肌を一瞬でつくってくれる。それはまさしく、「クレマヌーダ・マジック」と呼べるもの。人前に出る仕事の人は、絶対ひとつ持っておくべき!

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この記事の執筆者
TEXT :
齋藤 薫さん 美容ジャーナリスト
2018.10.26 更新
女性誌編集者を経て独立。美容ジャーナリスト、エッセイスト。女性誌において多数の連載エッセイをもつほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザー、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会理事など幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。近著『大人の女よ!も清潔感を纏いなさい』(集英社文庫)、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)ほか、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。好きなもの:マーラー、東方神起、ベルリンフィル、トレンチコート、60年代、『ココ マドモアゼル』の香り、ケイト・ブランシェット、白と黒、映画
PHOTO :
戸田嘉昭、宗高聡子(パイルドライバー)、Getty Images
EDIT :
渋谷香菜子