コロナ禍により一時期は休止などを余儀なくされてきたライブパフォーマンスも、現在は対策をとりながら徐々に復活してきています。同じ空間でこそ味わうことのできる“生の感動”は、やはり別格! 一期一会ともいえる“生きた舞台”との邂逅は、私たちを想像を超えた境地へと導いてくれます。

そこで、開場25周年というアニバーサリーイヤーを迎えた新国立劇場で開催される数多くのパフォーマンスの中から、今回は注目のバレエ2作品をピックアップ! あらすじや見どころについて、ご紹介いたします。

■『くるみ割り人形』ホリデーシーズンといえば、やっぱりコレ! 見どころ満載で初心者にもおすすめできる、チャイコフスキーの名作

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新国立劇場「くるみ割り人形」2021年公演より(撮影:長谷川清徳)

バレエ好きの皆さんはよくご承知のことと思いますが、『くるみ割り人形』といえば年末のザ・定番です。クリスマスの物語であることに加え、華やかでお祝いムードに満ちた後半は、ホリデーシーズンにぴったり! 有名な曲も多く、バレエの『くるみ割り人形』を知らない人でも知っている曲がいくつも出てくるはずです。

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新国立劇場「くるみ割り人形」2021年公演より(撮影:長谷川清徳)

【『くるみ割り人形』あらすじ】
クリスマス・イブの日、クララの家ではパーティの準備をしている。クララは、ドロッセルマイヤーからくるみ割り人形(以下、人形)を贈られる。その夜、クララの夢の中で、人形は邪悪なねずみの王様に戦いを挑むが、逆にねずみたちに追われてしまう。ドロッセルマイヤーによって気球で逃れたクララと人形は、魔法の地に到着し、そこでねずみを打ち負かす。祝祭が始まり、多彩なダンスが披露される。ドロッセルマイヤーの甥となった人形と、こんぺい糖の精となったクララも踊る。クララが目覚めると、ドロッセルマイヤーと甥は去っていく。

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新国立劇場「くるみ割り人形」2021年公演より(撮影:長谷川清徳)

『くるみ割り人形』は、『白鳥の湖』『眠れる森の美女』と合わせてチャイコフスキー三大バレエとも称される作品で、見どころが満載! 主人公の少女クララが冒険と初々しい恋を通して成長していくテーマも親しみやすく、バレエ初心者にも非常におすすめです。

また、本公演ではホリデーシーズンならではのスペシャル企画も用意されています。来場者全員に、公演ごとにオリジナルクリスマスカード、オリジナルノート、オリジナル年賀状のいずれかをプレゼント! 劇場内もツリーなどで飾られ、特別感を演出します。ぜひホリデーシーズンの特別な体験として楽しんではいかがでしょうか。

〈バレエ『くるみ割り人形』詳細〉

  • 公演日程/2022年12月23日(金)~2023年1月3日(火)
    会場/新国立劇場 オペラパレス
    チケット料金/S:¥13,200・A:¥11,000・B:¥7,700・C:¥4,400・D:¥3,300・Z(当日のみ):¥1,650

■『コッペリア』恋人たちと老人が繰り広げる、愛らしくコミカルなストーリー! そして最後には深い余韻が…

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新国立劇場「コッペリア」2021年無観客ライブ配信より(撮影:瀬戸秀美)

もう一つ注目したい舞台は、2023年2月に開催される『コッペリア』です。こちらは本来、2021年5月に上演予定だったもの。コロナ禍のため公演中止となり、4日間無観客公演でライブ配信したところ、16.7万人を超える視聴があり大反響となりました。満を持して、直接その舞台を“生で”観ることができます!

【『コッペリア』あらすじ】
フランツはコッペリウスの家のバルコニーに座る美少女コッペリアが気になる。フランツに夢中なスワニルダはコッペリウスの家に忍び込み、コッペリアがコッペリウスの作った自動人形だと知る。そうとは知らず、同じく忍び込んだフランツは、コッペリウスに眠らされてしまう。コッぺリウスはフランツの魂を使って、コッペリアを人間にしようとする。スワニルダはコッペリアの振りをして動き出し、コッペリウスを翻弄する。真相が明らかになり、フランツとスワニルダは結ばれるが、愛するものを失ったコッペリウスは独り茫然と立ち尽くす。

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新国立劇場「コッペリア」2021年無観客ライブ配信より(撮影:瀬戸秀美)

ローラン・プティによるユーモアに満ちた振付と洒落た雰囲気が楽しく、ラストに込められた奥深いメッセージが心に残る名作です。溌剌として機転の利くスワニルダや、ハンサムで情熱的だけどちょっと抜けたところもあるフランツはもちろん、どこか憎めないコッペリウスも魅力たっぷり! キャストによって、日によって、物語の受け取り方に幅が出るのも“生”ならではの醍醐味です。ぜひこの機会に直に観る感動を味わってください。

〈バレエ『コッペリア』詳細〉

  • 公演日程/ 2023年2月23日(木)~2月26日(日)
    会場/新国立劇場 オペラパレス
  • チケット料金/S:¥13,200・A:¥11,000・B:¥7,700・C:¥4,400・D:¥3,300・Z(当日のみ):¥1,650

※紹介した公演は、新型コロナウイルス感染予防、拡散防止対策をとって上演されます。新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願いは、公式サイトをご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症の影響により、公演内容やスタッフ・キャストに変更が生じる場合があります。
※掲載したチケット料金は、すべて税込みです。

問い合わせ先

新国立劇場 バレエ&ダンスサイト

TEL:03-5352-9999(ボックスオフィス)

この記事の執筆者
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WRITING :
長水香李