”インド洋の貴婦人”と呼ばれ、世界各地から富裕層が集まるリゾートそして名をはせるモーリシャス島。

そんな島で、誰もがモーリシャスを代表するNo.1ホテルとして認めるホテルが、2017年12月に改装を終えた「ワン&オンリー・ル・サンジェラン」です。作家のフレデリック・フォーサイスも愛したという、エレガントでスタイリッシュなこのリゾートの魅力を、現地に住む日本人コーディネーター・伊藤みどりさんが詳らかにします。

前回記事:「ワン&オンリー・ル・サンジェラン」の成り立ちと客室の様子

前回までで、ホテルの全体像や客室を見て来ました。今回は「レストランとスパ」の様子を写真たっぷりでお届けします。

スターシェフを抱えるキュイジーヌは、目の前で調理するライブクッキングも!

モーリシャスのホテルを選択する際に、無視できないのが食事です。多くのホテルが街中から離れた美しいビーチ沿いに建っているので、モルディブのように、必然的に食事をホテル内で取ることが多くなるためです。そのためレストランのクオリティは、休暇での滞在の良し悪しを決定する重要なファクターとなります。

新生ワン&オンリー・ル・サンジェランのレストランのラインナップは、メインレストランである「ラ・テラス」、グリルレストランの「プライム」、タパススタイルとアジア料理を融合させた「タパサケ」、新鮮なシーフードが自慢の「ラ・ポワント」、そしてベーカリー&カフェの「ラルチザン」の5軒。

特筆すべきは、これらのレストランを統括するのが、ミシュランスターシェフのマルク・ド・パッソーリオ。かつてプロヴァンスにおいて開店後、わずか7か月でミシュランの一つ星を獲得したことで、世界をあっと言わせた気鋭のシェフを抱えているのです。

ラ・テラス

ちなみにディナー時のレストランではドレスコードがあるので、パッキングの際に忘れないように気をつけましょう。男性の場合、ジャケットとタイは必要ありませんが、最低でも襟付きのシャツとロングパンツ、革靴は必要です。折角なので、リゾートならではのドレスアップでキメて、お食事だけではなくファッションもともに楽しみたいものです。

■1:メインレストラン「ラ・テラス」

ラ・テラスのビュッフェ
ライブクッキング

ライブキッチンをしのぐ「ライブクッキング」。まるでスタジオのような距離間で、ウエイターよりも多い?と感じるくらい大勢いるシェフたちが、それぞれのコーナーで、朝食時から文字通り目の前で調理してくれます。おすすめ料理も並んでいますが、素材から調味、火の通し加減まですべてのわがままを聞いてもらうこともできます。ダイエットを忘れたエピキュリアンになったとしても、数日の短い滞在では、全てのコーナーのお料理を制覇するのは難しそうです。

■2:グリルレストラン「プライム」

エッジィなインダストリアルテイストを取り入れたグリルレストラン「プライム」では、オーストラリア産のアンガスや和牛ビーフ、新鮮なローカルシーフードが、季節の野菜とともにスタイリッシュにサーブされます。

シックな空間のプライム

■3:タパス×アジア料理「タパサケ」

寿司・鉄板焼きカウンターのみならず、韓国風焼き肉グリル、タンドーリ窯まで! 「タパサケ」ではタパススタイルのアジア料理を網羅。

タパサケから夕方の景色

■4:シーフード料理「ラ・ポワント」

「ラ・ポワント」のキッチンカウンターには、捕れたての新鮮な魚介類がまるで市場のように並んでいます。選んだシーフードがサーブされるプレートは、ノスタルジーあふれるキッチュなホーロー製と遊び心も満点。

ラ・ポワント
ラ・ポワントのカクテル

マグロのタルタルにマンゴーが忍ばせてあったり、デザートのクリームにタイムなどのハーブで香りがつけられていたりと、モーリシャスのテイストがやさしく加えられています。

ラ・ポワントのファミリープール&カバナ

ラ・テラスに面しているメインプールはアダルトオンリーですが、ラ・ポワントのプールはファミリーも利用OKです。お気に入りのカバナ(プールに面した小型客室)には、早めに予約を入れておきましょう(無料)。

■5:ベーカリー&カフェ「ラルチザン」

焼きたてのペストリー、美しいマカロン、チョコレートファウンテンなどなど、スイーツ好きには堪らないスペースとなっています。メニューにはサラダやサンドイッチなどの軽食もあります。

ラルチザン
ラルチザンのスイーツ

最新フィットネス&極上の「スパ」で、明日へのパワーをチャージ

日本ではまだ「旅行=発見」という考え方が一般的ですが、世界では40%ものツーリストが、旅によるマインド&ボディのケアに主眼においているそう。そうした需要に応えるためにも、ワン&オンリー・ル・サンジェランでは、最新設備で納得のボディケアを受けることができます。旅行後に待ち構える現実に、そつなく対応できるようなパワーを贅沢な空間でチャージしたいものですね。

スパのプール

フィットネスセンター「クラブ・ワン」は、最新のエクササイズマシンを揃え、まるで拷問器具(?)のようなキネシスの設備もあれば、イタリア発アウトドア用エクササイズの「My Equilibria (マイ・エキュイリブリア)」を利用したコース、ハッタ・ヨガ、ピラティス、スピニングなど、グループでのワークアウトにも無料で参加できます。

そして、今回私が最も楽しみにしていたのがスパ。総面積が1000㎡に拡張され、トリートメントルームの数が増えたので、予約が取りやすくなりました。リラクゼーションゾーンを兼ねた静謐さの漂う美しいプールはそのままに、ロッカールームも広くなり、スチームルームにサウナ、パウダーコーナーや、6種のシャワーを備えたシャワーブースも。滞在中1日はずっとこのエリアだけで過ごしたい、そう思わせるファシリティです。

トリートメントに使われているプロダクツは、英国生まれのラグジュアリー・スパブランド「ESPA(エスパ)」のもの。フェイシャルに関してはこのESPAのほか、なんと本気の素顔アプローチを標榜し、世界中のセレブの絶大な支持を40年も受け続けている、フランスの高級サロン「ビオロジック・ルシェルシュ」のトリートメントを受けることもできるのです。

メニューの選択肢が豊富で、迷ってしまう場合は、モーリシャス産のココナッツや、はちみつ、シュガーを使ったスクラブが含まれる「エッセンス・オブ・ワン&オンリー」や、モリンガ、レモングラスなどモーリシャスのバーブを集めたホット ハーバル ボールを使う「モーリシャン・フュージョン」という、現地ならではのシグネチャーマッサージがおすすめです。

期待する効果がリラックスなのか、デトックスなのか、自分では迷ってしまうという場合も、セラピストがアロマオイルをかがせてくれ、選んだ香りからオススメのメニューを選択してくれます。

プリンセスな気分に浸る、手足のパーツケアも贅沢に!

さらに、日本ではザ・ペニンシュラ東京に初ローンチしたことで話題になった、著名なフランス人ポディアトリスト(足治療の専門家)、バスチャン・ゴンザレスが展開するペディ:マ二:キュア:スタジオも!

ネイル・カラーを塗るのではなく、自身の爪が本来持つ美しさを引き出してくれるトリートメントで、人に見せたくなってしまう自慢の素足&すっぴん爪を手に入れることができるのです。手と足の両方のケアがセットになったメニュー「バスチャンズ・デュオ」は、二人がかりで手と足のトリートメントを同時にシンクロさせながら進行するので、気分はまさしく「プリンセス」です。

到着後すぐに、ジェットラグや足のむくみを解消するトリートメントで旅の疲れを早々に癒し、滞在を満喫した後には、強い日差しから受けた肌へのダメージを回復させ、メンテナンスしてから帰国の途に就く、そんなスパ使いもよいですね。

その他、スパ内にはカップルが一緒に施術を受けることのできるカップル用ルームや、人生最良の日を演出し、大きな鏡が気分を盛り上げるブライド専用のルームも新設されました。

ヘリコプター送迎やクルーザーで心ゆくまで贅沢な体験を

レストランやスパ以外にも、贅沢なサービスがたくさん。なかでもヘリコプターやクルーザー、そして何より忘れてはいけないのが、美しい白砂のビーチです。

ヘリコプター

モーリシャスの東海岸でも、北の方に位置しているこのホテルへは、国際空港から車だと1時間ほどかかりますが、ヘリコプター送迎を利用すればなんと15分で到着してしまいます。1分1秒でも長くリゾートに滞在したい場合や、車酔いしやすい方にもおすすめです。敷地内にあるヘリパッドは、送迎だけでなく「海中の滝」などを見に行く遊覧飛行にも利用できます。

さらに改装後のリゾートの自慢のひとつが、1950年代に建造された55フィート・クルーザーの「レディ・リズベス号」。エリザベス女王のために建造された船で、新たにこのホテルの宿泊客のみ、ゲーム フィッシングやプライベートダイニング、スパのサービスなど、自由な使い方でチャーターできるようになりました。文字通りの「女王」体験ができてしまうのです。 

ダイレクトアクセス可能なビーチ

そして忘れてはいけないのが、このリゾートが持つ三日月形の美しい白砂のビーチと、半島突端の砂洲。女優シャロン・ストーンをして「自分が今まで行ったことのあるビーチの中で、一番きれいな場所」と言わしめた、輝くホワイトサンドとターコイズブルーのコントラストを心ゆくまで堪能してください。 

ビーチにはハンモックも

最後に…現地コーディネーターより

リピーター率が50%を超える老舗のホテルとして、ロビーを除いてイメージをがらりと変えた今回の大改装に対する顧客の反応が気になり、案内してくれたPR担当の方に質問してみたところ、ある年配のリピーターは「私たちにとってはなじみ深い以前のスタイルの方に愛着があるけれど、きっと私たちの子どもはこちらの方が好きだと思う」と答えたとのこと。世代を交えて何度も再訪する顧客の寵愛を受けるための、思い切ったコンテンポラリーテイストへの変換は見事に成功したようです。

日常とは異なるとびきりにラグジュアリーなステージで、最高のサービスを甘受する。夢から覚めた帰国後に、次のヴァカンスのために働く、そんなフランス人のようなマインドで、ポジティブな社会復帰が望めそうです。

「She’s Back!」をテーマに、新しくスタイリッシュに生まれ変わった「彼女」に会いに来ませんか?

問い合わせ先

PROFILE
伊藤みどり(いとう みどり)さん
モルディブのリゾート勤務の後、モーリシャスへ。モーリシャス人の夫と17歳の老犬と、サンセットが美しい海の近くで暮らしている。現地のマネージメント会社にて、日本からの観光客や外交ミッションのアシスタンス、雑誌やテレビの撮影コーディネーターとして活躍中。

シリーズ「モーリシャス島」

この記事の執筆者
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EDIT :
渋谷香菜子