一昨年末、新たに10種類のストーンが加わり、全29種類となった誕生石。それぞれが美しい輝きを携えた貴石ばかりです。

そもそも貴石は自然が生み出した神秘の存在。かつてのヨーロッパの王侯貴族たちは、そのパワーにあやかろうとさまざまな宝飾品に取り入れていました。そんな誕生石にスポットを当て、おすすめのジュエリーをお届けします。

本記事では、2月の誕生石であるアメシストのジュエリーを「ディオール」、「ダミアーニ」、「モーブッサン」、「マリーエレーヌ ドゥ タイヤック」からセレクトしました。

古代ギリシャ神話にも登場する神秘的なストーン「アメシスト」

アメシストは、ギリシャ語で「酔わない」を意味する「amethustos」が語源となっています。これをたどっていくと古代ギリシャ神話に至ります。豊饒やワインの神といわれるディオニュソス(バッコス、バッカス)の物語のなかにアメシストが登場。そこで、このストーンがなぜ紫色となったのかが語られています。

それほど古くから人類との関わりをもっているアメシストは、ファラオをはじめとする王室や宗教などの権威の象徴として使われていた時代もあったそう。また、レオナルド・ダ・ヴィンチが、“邪悪な想念を霧散させ、知性の働きを活発にする”と好んで身につけていたという逸話も残っています。

和名は「紫水晶」。その名のとおり水晶の一種で、鉄分や光、熱の当たり方によって紫の色調にバリエーションが生まれます。

■1:ディオール|紫の薔薇が胸元で詩情豊かに咲き誇って

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「ローズ ディオール プレ カトラン」ネックレス¥930,000【アメシスト×ダイヤモンド×PG】(ディオール ファイン ジュエリー)

ムッシュ ディオールがこよなく愛した薔薇を、ファイン ジュエリーのクリエイティブ ディレクターのヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌが、彼女らしいポエティックな感性でデザインしたコレクション「ローズ ディオール プレ カトラン」。パリの薔薇園を意味するこのコレクションのなかでも、アメシストの薔薇はロマンティックな香りが際立っています。

メゾンの職人たちが、花びらの動きや開き具合など細かなディテールを手彫りで表現。薔薇とチェーンを繋げるバチカン部分は薔薇の葉を模して、そこにみずみずしい露を一滴落としたようにダイヤモンドが配されています。

問い合わせ先

クリスチャン ディオール

TEL:0120-02-1947

■2:ダミアーニ|センターのアメシストを立体的な花びらが囲んで

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「マルゲリータ」リング¥530,200【アメシスト×ブラウンダイヤモンド×PG】(ダミアーニ)

ダミアーニの創業者エンリコ・グラッシ・ダミアーニが工房を立ち上げた際、イタリア王国の王妃、マルゲリータ・ディ・サヴォイアを讚えるジュエリーをつくりました。彼女はいまだイタリア人の敬愛の的。同時に、ダミアーニにとっては欠かすことができないインスピレーションの源です。

そんな彼女をオマージュするコレクションが、イタリア語でヒナギクを意味する“マルゲリータ”を象ったキュートなフラワーモチーフの「マルゲリータ」。ブラウンダイヤモンドが輝く立体的な花びらが、アメシストの花芯を囲んだデザインです。このリングからも卓越した技術が伝わってきます。

問い合わせ先

ダミアーニ 銀座タワー

TEL:03-5537-3336

■3:モーブッサン|大ぶりのアメシスト使いが目を引くリング

モーブッサン「クルール・ダムール」のリング
「クルール・ダムール」リング¥330,000【アメシスト×ルビー×ダイヤモンド×WG】(モーブッサン)

ヴァンドーム広場に店舗を構え、1827年の創業以来カラーストーン好きなパリのマダムたちの心を捉え続ける名門ジュエラーモーブッサン。“愛の色”を意味する「クルール・ダムール」は、まさにそんなメゾンの個性を感じさせるコレクションです。

丸みを帯びたクッションカットを施した約7カラットの大ぶりのアメシストを、20個のルビーと4個のダイヤモンドが取り囲んだリングは存在感抜群。鮮やかなアメシストの色合いを存分に生かしたデザインから、敬虔で情熱的なジュエラーの姿勢も伝わってきます。

問い合わせ先

モーブッサン カスタマーサービス

TEL:03-5510-2188

■4:マリーエレーヌ ドゥ タイヤック|耳元で揺らぐ愛らしい雲のフォルム

マリーエレーヌ ドゥ タイヤック「ストーン・ヘブン」のピアス
「ストーン・ヘブン」ピアス¥68,200【アメシスト×22KYG】 (マリーエレーヌ ドゥ タイヤック)

ふんわりとした雲のフォルムにカットされた、約7カラットのアメシストのピアス。フックを含む全体の長さは約1.7センチあり、カラーストーンのみで表現したピュアなデザインが耳元で優しく揺れ動きます。

淡く、優美なスミレ色に心惹かれる人も多いそう。この「ちょっとしたアクセント」が、ジュエリーを日常に取り入れることに長けたフランス人デザイナーの感性の冴えるところ。ブランド内で人気を集めるデザインだという理由もわかります。

問い合わせ先

エムアッシュテ

TEL:03-5468-2703


以上、2月の誕生石、アメシストを使ったジュエリーをご紹介しました。

間もなく立春を迎えるとはいえ、2月はまだ寒い日々が続きます。そんなシーズンでも姿勢をぴんと延ばしてくれるような高貴な紫色の発色、アメシストのジュエリーを取り入れてはいかがでしょう。

※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、PG=ピンクゴールド、YG=イエローゴールドを表しています。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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WRITING :
菅野悦子
EDIT :
谷 花生