日本人の繊細な美意識や、ものづくりへの情熱が脈々と受け継がれてきた、伝統工芸品や名産品。それらが今、若き匠たちを中心に大きな進化を遂げています。そんな現代のライフスタイルにもマッチするセンスあふれるプロダクトの数々を、ギフトスタイリストの河井真奈さんがナビゲートする連載企画。
今回は、河井さんが「バレンタインギフトにおすすめ！」と太鼓判を押す4ブランドのアイテムを厳選。「今の時期、巷では海外パティシエの華やかなチョコレートが目白押しですが、あくまで‟Made in Japan”にこだわりました。家族やお友達、お世話になった人へ、日頃の感謝を伝えるのにぴったり。いずれも大人の女性が自分でも食べたくなるような個性が光る上質なものばかりです」と河井さん。
「Chocolatier Keiko Nishimura」のアソートショコラ、「JOHN KANAYA」の詰め合わせ2種、「ななや」のプレミアムな抹茶チョコレート、「丹波の黒豆ドルチェ3種セット」がラインナップ。それぞれの魅力をご紹介します。
■１：「Chocolatier Keiko Nishimura」のアソートショコラ
西村桂子さんは、半蔵門に小さなアトリエを構えるショコラティエ。オンラインショップも実店舗も持たず、通常は受注生産のみのところを「futo」のためだけに特別に用意してくれる7個入りアソートは、まさにレア中のレアアイテムで、昨年も即完売しました。
珠玉の7粒のなかでも今回の目玉は、今年の新作“Framboise”。フランス産フランボワーズを丸ごと使用した手作りジャムをビターチョコレートでコーティングしたもので、風味豊かなペパン（フランボワーズの種）がアクセントとなっています。
厳選された素材でできたての香りと味わいを楽しんでほしいと一粒一粒手作りしていることから、今年のアソートの販売は40個限定。フレッシュさと口どけが既製品とは段違いという宝石のような逸品は、一度口にしたら虜になること請け合いです！
■２：「JOHN KANAYA」のスイーツ詰め合わせ２種
昭和の粋人・ジョン金谷鮮治の美学を受け継いだショコラトリー「JOHN KANAYA」からは、2種類のギフトをご用意。1つ目の『カネット ドゥ JOHN KANAYA』は、同店の人気商品‟レコルテドゥショコラ”とスパイスクッキーの詰め合わせ。‟レコルテドゥショコラ”は、ナッツやドライフルーツといった定番に加え、オリーブをチョコに包んだ斬新なものも。さらに今回のセットではセミドライトマトが絶妙なアクセントになり、味覚の広がりを感じさせます。
ティータイムだけでなくお酒のお供にもぴったりなまさしく大人のためのスイーツは、パッケージも注目ポイント。高級カーの車体をイメージしたマットなホワイトグレーのベースにジョン金谷氏のイラストをシンプルかつ大胆にデザインした缶は新作オリジナルで、「JOHN KANAYA」と「futo」のみでの数量限定販売となります。
よりライトな感覚で「JOHN KANAYA」の世界観を楽しめる商品としては、もう一種の『レコルテドゥショコラ ハート＆ジョーカー』2点セットもおすすめです。ハートのボックスは、アーモンドをホワイトチョコとストロベリーチョコで包んだレコルテ入り。そして、ジョーカーは、3種類のレコルテを詰め合わせた特別パッケージで、人気No.1のオリーブとシーズン限定のクランベリーホワイト、貴腐ワインレーズンの食べ比べができます。
■３：「ななや」のプレミアム抹茶チョコレート
パステルのグラデーションが目にも鮮やか。「ななや」の『プレミアム抹茶セブン』は、静岡の老舗・丸七製茶がお茶屋の威信にかけて世に送り出した抹茶とほうじ茶チョコのアソートセット。デリケートなお茶を使用しているため、4月以降の取り扱いがない季節限定のアイテムです。
抹茶の濃度は7段階あり、一番濃い深緑の抹茶チョコは濃度が29.1％と世界でも類を見ません。薄いものから濃いものへと食べ進めていくと、しだいに未体験ゾーンの濃厚さに突入し、「うわっ！」と思わず声が出てしまいそうなほど。一方、ほうじ茶チョコは芳ばしい炒った香りと優しい甘さが心地よくほっこりする味わいです。
国内最高グレードの抹茶を贅沢に使用しているだけでなく、その香味を最大限に引き出せるように、カカオバターから自社で作り、ベースとなるホワイトチョコもお茶用に特注した機器を使用して製造するというこだわりぶりで、香料・添加物は不使用。辛口の日本酒をはじめ各種アルコールとも好相性で、お茶好きな人にはもちろんのこと、普段はあまり甘いものを召し上がらない人にも喜ばれます。
■４：「丹波黒豆ドルチェ」３種セット
小田垣商店は、享保十九年（1734年）に兵庫県丹波篠山市で創業した老舗黒豆卸店。黒大豆のなかでも最高級品である丹波黒大豆を使用したプレミアムな黒豆スイーツの小袋3種類（黒豆ショコラ・ビター黒豆ショコラ・抹茶しぼり豆）をギフトボックスに詰め合わせました。大粒で風味豊かな丹波黒大豆とチョコがコラボした新感覚ドルチェです。
黒豆ショコラとビター黒豆ショコラは、サクサクとした食感の黒豆煎り豆に黒豆きな粉を練り込んだものがベース。黒豆ショコラは、ホワイトチョコレートでコーティングしており、黒豆の香ばしさとホワイトチョコレートの上品な甘さが口いっぱいに広がります。他方、ビター黒豆ショコラはビターチョコレートのコーティングでより甘さ控えめです。
そして、抹茶しぼり豆は、甘納豆の一種であるしぼり豆に抹茶をコーティングしたもの。黒豆ショコラとは異なるしぼり豆のしっとりもっちり食感が楽しめ、黒豆のほのかな甘さと抹茶のほろ苦さのハーモニーがたまりません。黒豆ショコラ・ビター黒豆ショコラ・抹茶しぼり豆は三者三様の個性があり、それぞれをかわるがわる食べると適度な味変にもなり、手が止まらなくなるおいしさです。
以上、ギフトスタイリストの河井真奈さんがセレクトしたバレンタインギフトの好適スイーツ4種をご紹介しました。
いずれも河井さんが手掛けるギフト専門ショップ「futo」で扱っていて、オンラインショップからも購入が可能。2023年のバレンタインはありきたりなものではなく、上質かつ「こんなチョコ初めて！」と喜ばれるレアアイテムを…と検討中の人はぜひチェックしてはいかがでしょうか？
※掲載商品の価格はすべて税込みで、記事公開時のものです。
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- WRITING ：
- 中田綾美
- EDIT ：
- 谷 花生
