ボーイッシュなムードと正統派の上品さを兼ね備えたオドレイ・トトゥは、性別や年齢を越えたおしゃれ上手のひとり。パンツにハイヒールを合わせて、脚を華奢に見せる女優技は盗みたくなります。ちょっとかしこまった場や気張らないパーティーにも使える小技をキャッチしてみて。
フレンチ女優に学ぶ「細見え」テクニック
■1:黒コーデが華やぐ小物ディテール

フランスブランド「ロンシャン」の表参道店オープニング記念セレモニーに登場したトトゥは黒で装いをまとめました。黒のブラウスに合わせたのは、黒のテーパードパンツ。裾に向かって徐々に細くなっていくテーパードのシルエットが、脚をほっそり見せてくれます。短めのクロップド丈を選び、足の甲が広くのぞくシューズを引き合わせたから、いっそう伸びやかなレッグラインに。
ヒール部分にはパールをあしらって、視線を引き込んでいます。ウエストに巻いたベルトに添えたリボンモチーフが、黒一色ルックに愛らしさを添えました。スリットのように深く開けたシャツの胸元と、足首の肌見せが響き合うようで、ヌーディーな雰囲気が生まれています。
■2:艶めきレザーで異素材ミックスを強調

パンツルックを退屈に見せないコツのひとつに、素材感のバランスがあります。この日のコーディネートではレザーと布帛の質感違いを生かしています。マニッシュなグレーのパンツに合わせたのは、きれいな艶を帯びたブラウン系のレザーアウターでした。
癖のない無地パンツは重宝するボトムスですが、のっぺりして見えがちなのがたまに瑕。レザーに代表される、光沢や艶を宿した異素材と引き合わせれば、コントラストが生まれ、互いを引き立て合ってくれます。そして、素足でハイヒールを履くと、ヌケ感が出ます。パンツとシューズで色味をそろえて、大人の節度を印象づけるコーデも技アリです。
■3:白×黒で下半身を引き締める

細身のパンツはレッグラインをシャープに演出してくれる、いわば切り札的なボトムスです。その「細見せ」効果を最大限に引き出すには、黒パンツがいちばん。さらに、白いトップスやアウターを合わせると、「白×黒」のコントラストが効いて、スレンダーに印象づけることができます。手首、ウエスト、足先など、細く見せたいパーツに黒を配して、キュッと引き締めています。
モノクロの配色がスタイリッシュなムードも漂わせました。白いジャケットは正面のスリット風切れ込み、両袖のモチーフが効いて、華やかな印象に。爪先のとがったポインテッドトウのハイヒールは、足の甲に玉を連ねたようなモチーフをあしらって、パンツルックにリズムを乗せています。
ハイヒールを合わせ、すっきりした見栄えのパンツルックに仕上げる小技は、お仕事コーデはもちろん、華やいだシーンでも役に立ちそうなテクニックです。幅のたっぷりしたワイドパンツの場合でも、脚首から甲にかけてのゾーンを露出することによってほっそり見せるアレンジは有効なので、ぜひ、応用バージョンも試してみてください。
Precious.jpでは、海外の王妃やセレブリティー、おしゃれなマダムなどの着こなしを紐解くファッション連載を毎週水曜日に掲載しています。こちらのページに、これまでの記事がまとまっています。是非、ご覧ください。
- PHOTO :
- AFLO
- WRITING :
- 宮田理江
- EDIT :
- 石原あや乃