[極]親子丼~炙り熟成ささみ入り~

250余年の歴史を誇り、現在の親子丼をつくった名店【玉ひで】

江戸の文化と、文明開化の息吹を感じさせる軍鶏料理の老舗
江戸の文化と、文明開化の息吹を感じさせる軍鶏料理の老舗

 1760年(宝暦10年)創業。将軍家の御前で、鷹がとらえた鶴を捌く「御鷹匠」を務めた初代が開いた、鳥すき(軍鶏)専門店が【玉ひで】の始まり。名物『鳥すき』の割下に卵を溶いてつくる親子丼を同店が考案したのは、明治24年のこと。当時は斬新だったスタイルが現在では定番となり、老若男女に愛され続けています。

「親子丼は、卵と鶏肉の味をそのまま感じられる料理です」と8代目の山田耕之亮さん。シンプルだからこそ、素材の質が味を左右します。秘伝の割下は、醤油の風味と本みりんの芳香を効かせた江戸らしい仕上がりで、砂糖や酒は一切使っていません。その割下に、筋肉質で力強い味わいの東京軍鶏を投入。鶏肉から溢れでる旨味を卵にとじ込めることで、至高の味が完成します。

 朱色の丼に広がる、黄金色がなんとも鮮やか。卵が鶏肉をふわりと包み込んでいるため、舌の上で旨味がとろけ出します。歴史に想いを馳せながら、本物の味をご堪能ください。

黄金色の輝きは、歴史の証鶏と卵の旨味を味わう至高の一杯

『“極”親子丼~炙り熟成ささみ入り~』は5代目女将“とく”が考案した伝統の親子丼に、8代目・山田さんが開発した“熟成軍鶏”の炙りささみを添えた丼ぶり。鶏を極めた名店の、伝統と革新を感じさせる一杯です
『“極”親子丼~炙り熟成ささみ入り~』は5代目女将“とく”が考案した伝統の親子丼に、8代目・山田さんが開発した“熟成軍鶏”の炙りささみを添えた丼ぶり。鶏を極めた名店の、伝統と革新を感じさせる一杯です
  • 希少な白レバが味わえる『白レバ親子丼』。やわらかな食感と、まったりとした舌触りが絶品
  • 日本酒も豊富な品揃え。江戸っ子の気分に浸りながら、お燗を“くいっ”と愉しむのもオススメです。

■お問い合わせ
店名:玉ひで
TEL:03-3668-7651
アクセス:東京メトロ日比谷線 人形町駅 徒歩1分
営業時間:
ランチ 11:30~13:30(L.O.13:30)※親子丼のみ提供
ディナー 17:30~22:00(L.O.21:00)
コース料理 11:45~14:30(L.O.13:30)
無休 年末年始、お盆除く


特上親子丼

老舗鶏料理店の暖簾分け。濃厚卵と地鶏の旨味を堪能【鳥つね自然洞】

大正創業、百余年の歴史を誇る【鳥つね】を本店にもち、東京・末広町に店を構える鶏料理専門店【鳥つね自然洞】
大正創業、百余年の歴史を誇る【鳥つね】を本店にもち、東京・末広町に店を構える鶏料理専門店【鳥つね自然洞】

「卵の旨味って、黄身で決まるんですよ」。そう語るのは、東京・末広町にある鶏料理専門店【鳥つね自然洞】の店主、佐々木さん。同店が提供するのは、トロトロの半熟卵が魅力の親子丼です。とくに1日限定20食の『特上親子丼』は、毎日売り切れてしまうほどの人気メニュー。

 使用するのは、日本三大地鶏のうちの2つ、秋田の比内地鶏と名古屋コーチン。出汁は一切加えずに、醤油、みりん、水、それにほんの少しの砂糖を加えた、当店特製の割り下で煮込みます。

 要の卵は、色鮮やかで濃厚な兵庫県産の「日本一こだわり卵」を贅沢に3個使っており、ひと口頬張ればその黄身の濃厚さに驚かされます。「卵はかき混ぜてしまうと黄身の味が薄まってしまう。溶きすぎないのが一番」と佐々木さん。50秒ほど火入れをしてすぐにどんぶりに盛るため、半熟でトロトロの卵がのった、鳥つねの親子丼が出来上がるのです。

 濃厚な卵の旨味、地鶏のコク、割り下の染み込んだ米。それぞれの味が立った3つの素材を1つの丼で堪能できる『特上親子丼』は、一度食せばやみつきになること間違いなしです。

さっとひと煮立ち。トロトロの半熟卵に心奪われる『特上親子丼』

使用するのは、秋田の比内地鶏と名古屋コーチン。それをオリジナルの割り下とともに煮込みます。昆布や鶏ガラなどの出汁は一切加えず、素材そのものの味で勝負する『特上親子丼』は、ランチのみ1日限定20食で提供しています
使用するのは、秋田の比内地鶏と名古屋コーチン。それをオリジナルの割り下とともに煮込みます。昆布や鶏ガラなどの出汁は一切加えず、素材そのものの味で勝負する『特上親子丼』は、ランチのみ1日限定20食で提供しています
  • 「火入れして熟成した日本酒が、うちの料理には合う」と、店主自らが選び抜いた日本酒をラインナップ
  • 鶏を丸ごと一羽味わえるコース料理『おまかせコース』(1人前~)。料理の最後に小親子丼が供されます

記事元:ヒトサラ https://hitosara.com/dish/60oyako_don.html

この記事の執筆者
「料理人の顔が見える」グルメ検索サイト。編集部が培ってきたネットワークやノウハウを通じ、新たな食の愉しみ方や提案する『ヒトサラMAGAZINE』も好評。1.いま行きたいお店がわかる「食トレンド」2.健康的な食生活を提案する「健康美食」3.ぜったい外さないお店選びができる「デート・会食」4.旅で出会った名店を紹介する「旅グルメ」5.食のテーマを掘り下げた「グルメラボ」6.食の愉しみ方や世界観が広がる「連載」。6つのカテゴリーから、役に立つ面白いニュースを発信する。
公式サイト:ヒトサラ
PHOTO :
岡本裕介、佐藤顕子
WRITING :
梶野佐智子、ヒトサラ編集部
RECONSTRUCT :
MEN'S Precious編集部