羊の革を使ったムートンは、上質な存在感があり、大切に着続けたい定番のアイテム。ムートン素材は、保温性に優れており冷気をシャットアウトし、体を暖めてくれるほか、毛が抜けにくいなど、さまざまなメリットがあります。

そんなムートンコートを「そろそろクローゼットに片付けよう」と考えている人も多いのではないでしょうか? そこで今回は、保管付き宅配クリーニングサービス「リネットプレミアムクローク」を手がける会社・ホワイトプラスの長瀬みなみさんにムートンコートのお手入れについて伺いました。

デリケートな素材を使用しているからこそ、よい状態を保つためには「保管方法」や「濡れたときの対処」にも注意が必要です!

ムートンの保管には湿気が大敵!換気をしてカビを防いで

ムートンコートは、クローゼット内に湿気が多いと、きちんと陰干しをしてもカビが生えてしまうことがあります。カビの発生を防止するためには換気が重要だと長瀬さんは言います。

「湿気を抑えるためにも、クローゼットの扉を定期的に開けて換気をしましょう。ベストは、週に1度。窓を開けて室内の換気をしながら、クローゼットの換気も行ってください。特に湿気の多い梅雨時期は、除湿剤を入れておくのがオススメです」(長瀬さん)

また、ビニールの中に湿気がたまるため、クリーニングのビニールは必ず外すのもポイント。収納袋を使う場合も不織布など空気を通す素材のものを選ぶとよいそう。

着用後はブラッシングと陰干しを必ず!

長瀬さん曰く、ムートンコートを着たあと、いつもしてほしいお手入れは着用後のケアだそう。まずは、その方法をご紹介します。

■1:ブラッシングをして毛並みを整える

毛並みに沿って優しくブラッシングします
毛並みに沿って優しくブラッシングします

ムートンを着た後に優しくブラッシングすると、ほこりや汚れを落とすこともできます。毛並みに沿うようにブラッシングしてください。デリケートな素材のムートンは、天然毛でできたムートン専用の洋服ブラシを使うのがオススメです。

■2:厚みのあるハンガーにかけて陰干し

陰干しは、日の当たらない風通しの良い場所で行いましょう
陰干しは、日の当たらない風通しの良い場所で行いましょう

そして、クローゼットへ入れる前に、陰干しをして湿気を取り除きます。湿気を放置したままクローゼットに入れると、カビが生える原因に。ハンガーは型崩れを防ぐために、4㎝以上の厚みのあるものを使いましょう。


【まとめ/ムートンコートの日々のお手入れ2か条】
1.ブラッシングをして毛並みを整える
2.厚みのあるハンガーにかけて陰干しする


また、ムートンコートを長持ちさせるためには、連続して着ないことも大切なのだそう。1日着たら陰干しをして湿気を飛ばすなど、ケアをしながらムートンコートを休ませるのがベターです。

雨も大敵!ムートンが濡れたときは乾く前に対処

大切に着ていても、雨などに濡れてしまうと、シミができてしまうのがムートン素材。それは革が水に濡れて染み込んでしまうと、革の内部の水分バランスが変わってしまうからなのだとか。

「シミができてしまうのは、水分が蒸発して乾くときに油分が一緒に革から抜けてしまうからなんです。雨などの無色透明の水でもムートンは、色が変わってしまいます」(長瀬さん)

そこでシミにしないために、濡れてしまったときの対処方法を教えていただきました。

■1:洗濯機での脱水は絶対ダメ!バスタオルで優しく水分をとる

ムートンの濡れた部分を、バスタオルで上から優しく押して脱水します。ゴシゴシと激しく動かさずに、優しく扱いましょう。激しく回転をかけると、毛並みが乱れてしまうので、洗濯機での脱水は絶対にいけません。

■2:ドライヤーで乾燥はNG!ハンガーで陰干しする

堅崩れを防ぐために4cmほどの厚みのあるハンガーがオススメです
堅崩れを防ぐために4cmほどの厚みのあるハンガーがオススメです

タオルで水分を取ったら、型崩れを防ぐために厚みのあるスーツハンガーなどを使って陰干しをします。ムートンは動物の皮革なので、主な成分はたんぱく質です。ドライヤーなど高度の熱を与えるとたんぱく質が凝固してしまい、コートの表面がガビガビになってしまうので絶対に避けてください。


 【まとめ/ムートンコートが濡れたときの対処方法2か条】
1.洗濯機での脱水は絶対ダメ!バスタオルで優しく水分をとる
2.ドライヤーで乾燥はNG!ハンガーで陰干しする


濡れてできたムートンのシミは、変色に近いものなので、シミ抜きをすることは難しいそう。濡れてしまったときは、早めに乾燥させることがポイントです。また、ムートン専用の防水スプレーを使用するのも、汚れ防止に効果的なのだとか。

簡単なお手入れはできても、ムートンコートは自宅でのお洗濯が難しいものです。シーズンが終わった後には、専門業者へクリーニングに出し、良好な状態をキープしましょう。

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この記事の執筆者
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WRITING :
長祖久美子
EDIT :
高橋優海(東京通信社)