【目次】

【1】「寝るだけ整体」で肩と首のコリを解消


田中 宏さん
柔道整復師
(たなか・ひろし)1975年、兵庫県生まれ。日本柔道整復専門学校卒業後、病院、整骨院、整体院勤務を経て、2009年、天竺整骨院を開院。さまざまな治療を研究・分析・考案し、現在の治療体系を構築する。中でも最も効果的な治療法として「寝るだけ整体」を考案する。これまでにプロスポーツ選手など延べ6万人の悩みを解決させ、多くの患者から絶大なる支持を受けている。また全国で開業している整体師や治療家を対象に、セミナー等で指導する「先生の先生」としても有名。

「体のゆがみは骨格に根付くクセなので、このクセを正すことがいい姿勢を維持する最大の方法です」(田中さん)

STEP1:120×60センチほどのバスタオルを半分の長さに折りたたみ、折り目の側からくるくると丸め太い棒状にする。

整体枕のつくり方

STEP2:ほどけそうならゴムなどで止めて準備完了。直径8〜10センチ、長さ60〜80センチが理想。

整体枕のつくり方

STEP3:仰向けで寝る

完成した整体枕

★チェック項目

(1)天井が真っ直ぐ見られるか
(2)喉に圧迫感がなく呼吸しやすいか
(3)首が浮いていないか
(4)肩、肩甲骨か床(寝具)についているか

★「寝るだけ整体」のポイント
整体枕のチェックが終わったら、以下のポイントを意識しながらトライしてみてください。

(1)姿勢はあお向けで寝る!
途中で寝返りを打ってもOK。ただしあお向け寝をすることによって、体は自分で整体を行うので、あお向け寝に慣れていない人も、少なくとも眠りに落ちる前、 10分間はこの姿勢をキープするようにしてみてください。

(2)手づくりの寝るだけ整体枕を使う
寝るだけ整体枕を使うと、首のゆがみが改善し、それが背中、腰と全身の骨格にも影響し、全身が整います。これにより、寝るだけ整体の効果が加速!

(3)部屋の電気は暗くする
より深い睡眠で脳や体全体を癒やすため、電気(照明)は暗くして休みましょう。

(4)できれば布団は硬いものを
硬め&薄めの布団がおすすめ。寝返りが打ちやすくなり、背骨に本来の正しい姿勢を覚えさせることができます。ただし、痛くて眠れないようなら、自分にあった硬さのものを選んでください。

初出:もう整体もマッサージも通わなくていい!バスタオル1枚で「肩こり」を解消する方法

【2】「肩甲骨」を動かしてコリをほぐす肩こりポーズ


STEP1:いすに座って片腕を伸ばし、手のひらを外側に上体を少し傾けながら、腕をななめに上げていく。

肩こりをとるポーズ

STEP2:腕をあげきったら、天井にむけて手のひらでプッシュ。腕を後ろに回していき、壁があるイメージでなで下す。

STEP3:4回目腕をあげたら、上体を少し横に倒す。ゆっくり3呼吸キープして元に戻す。

初出:1分で不調を解消!首こり、肩こり、腰痛にすぐ効く「業務時間内ヨガ」とは?

【3】「スマホ首」を解消する、寝ながらできる首コリ解消メソッド


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)。

「スマホ首(ストレートネック)」は、頸椎のゆるやかなカーブが失われてしまった状態のこと。本来、首の骨=「頸椎(けいつい)」は緩やかなカーブを描き、重い頭をバランス良く支えているのですが、ストレートネックになると、この自然なカーブが失われ、首が真っすぐな状態になってしまいます。タオル枕で解消していきましょう!

STEP1:バスタオルを3枚用意。2枚を棒状に巻き、1枚は枕として使用

バスタオル2枚をきつめに巻いて棒状にし、ストレッチポール代わりに使用。頭が下がりすぎないように、1枚はたたんで枕として使用します。

棒状にするときにきつめに巻いておきましょう。ゆるいと形がくずれやすくなるので気をつけて。

STEP2:両手で首を挟み、胸鎖乳突筋を親指で押さえる

棒状のバスタオルに、尾骨からゆっくり背骨に沿うように仰向けにのります。足は腰幅に開き、つま先は上に向けてください。これが基本姿勢。そして、両手で首を挟み、「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」を親指で押さえましょう。

深呼吸をしながら行うと、背骨や首がゆるみやすくなります。

両手の指の位置は、首の後ろ側にある凸凹した真ん中の骨。両手の親指以外の4本指をひっかけるようにしておいてください。

親指は、耳の後ろから鎖骨にかけて走っている胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)の横から当てましょう。

STEP3:つま先を上下に動かし、体全体を上下に小刻みに動かす

STEP2の体勢のまま、つま先を上げ下げすると、体全体が上下に小刻みに動きます。これによって、頚椎を含む背骨、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)に心地いい刺激が伝わり、マッサージ効果が得られることに。手の位置をずらして、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)をまんべんなく刺激するとより効果的です。

深呼吸をしながら行うと、背骨や首がゆるみやすくなります。

後頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支える「胸鎖乳突筋」は首を回すときに使う筋肉。特に丸印の5カ所を10秒ずつ親指でプッシュして緊張をゆるめると、首が正しい位置に戻り首全体の筋肉もほぐれますよ。

首を傾けると、耳下から鎖骨にかけて浮き上がる大きな筋肉が「胸鎖乳突筋」。ここをマッサージすることで、老廃物を流すリンパの流れも良くなります。

【まとめ|「スマホ首」を50秒で解決。寝ながらできる首コリ解消メソッド4か条】
1.パソコン作業やスマホに集中して、あごが前に突き出る姿勢で長時間過ごしているとガチガチに固まった「スマホ首」に。
2.姿勢が悪くなり、コリがひどくなるだけでなく、顔のむくみやたるみを引き起こすことも。
3.首コリ解消にはバスタオル2枚でつくったストレッチポールを活用すると簡単。
4.頚椎を含む背骨全体を緩めながら、胸鎖乳突筋をほぐすのが効果的。

初出:「スマホ首」を50秒で解決。寝ながらできる首コリ解消メソッドが効く

【4】「あご」を正しい位置に戻す首こりポーズ


胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」をゆるめることで、あごの位置を元に戻すポーズです。あごが前に出ていると、首のうしろが凝り固まりやすくなります。

まずは、自分の首がどこまで回るのかを確認しましょう!

首のこりをとるポーズ

STEP1:手のひらをこめかみにあてて、頭の位置はそのままで、ぐ~と押し合う

STEP2:口から「はぁ~」と息をはく

STEP3:STEP1・STEP2を3回繰り返す。

もう一度どこまで回るかを確認して、はじめよりもスムーズな動きになっているのを確認しましょう

初出:1分で不調を解消!首こり、肩こり、腰痛にすぐ効く「業務時間内ヨガ」とは?