ミラノの風をはらむイタリアンマダムたちがおしゃれ過ぎる!

「ミラノの街を歩いていると、それぞれのスタイルが確立された、素敵なイタリアンマダムたちに目を奪われることがよくあります」というのは、長年、コレクションや展示会でミラノやフィレンツェを訪れているスタイリストの大西陽一さん。プロの目にも洗練されて映るイタリアンマダムたち、その着こなしの魅力は、どこにあるのでしょうか。

今回は、ミラノの夏スタイルとして定番でもある、涼やかな「サマードレス」スタイルの着こなしに注目していきます。大西さんが実際に街中で見つけた、おしゃれなマダムたちのスナップ写真を見ながら、キーワードを読み解いていきましょう。

【ファッションプロが解説】サマードレス1枚で美人に!ミラノマダム流の着映えルール4

■1:自分のサイズ感を知る

ミラノのマダムたちが素敵に見える最大のポイントは、「自分のボディーラインに寄り添う『サイズ感』を知っていること」だと大西さん。「男性は特に、既製服でも自分のサイズに合わせてお直しする文化が根付いていますが、街中を見ていると、女性でも自分の身長などのボディーサイズに合わせて、センチ・ミリ単位で調整しているように感じます」

王道のサマードレススタイル
王道のサマードレススタイル

例えば、それ1枚でスタイルが決まる夏のお役立ちアイテムの鉄板「サマードレス」こそ、サイズ感が着映えを左右するアイテムといえます。

「イタリアンマダムが夏の定番として選ぶのは、透け感あるロングタイプのドレス。みなさん、足さばきが美しく見える丈感を選んでいるので、きちんとお直しされているのでは、と想像します。動くことで軽やかに透ける足元の素肌感が、程よくセクシーに魅せています。『セクシー』といキーワードを女性としての人生のテーマのひとつに据え置いているのも、魅力的ですよね」

1枚で美人になれる王道アイテムこそ「サイズ感を大切にする」、その精神は、早速取り入れたいものです。

■2:焼けた素肌を味方につける

リゾート感のあるワンピース
焼けた肌を主役にしたサマードレススタイル

イタリアンマダムがドレス1枚で素敵に着映えているのは、焼けた素肌をアクセサリーがわりにしているからこそ!

「ヨーロピアンならではの褐色肌は、お金持ちのステータスというより、もはやアクセサリー代わり。ジュエリーや小物は控えめに、節度ある大人の日焼け肌を惜しみなくみせる、その潔いファッションセンスに惹かれます」

■3:無地ドレスは足元で勝負!

無地のサマードレススタイル
無地のサマードレススタイル

コットン系の無地ドレスを選ぶマダムも目立つと、大西さん。

「これまでは、ホワイトドレスの女性のように、レザーのサンダルを合わせて都会的に着こなす人が一般的でしたが、最近では、イエロードレスの女性のように、スニーカーを合わせる方が続出しています。伝統を崩す、その豊かな発想力には驚かされます」

■4:最先端モードを取り入れる

トレンドを意識した最先端の着こなしワンピース
モードなムードを携えたサマードレススタイル

こちらのマダムは、中東系の民族衣装のような、ストンとしたシルエットのドレスを、見事、トレンディーに更新しています。

「程よいボリュームを出してくれるネックレスの重ねづけや、新作バッグのセレクトが、トレンドを意識した最先端の着こなしへとアップデートしています。どんなスタイルでもエレガントさを失わない、その生まれもったバランス感覚は素晴らしいですよね」

今回は、長年ミラノを訪れているスタイリストの大西陽一さんに、1枚でスタイルが決まる「サマードレス」の着こなしテクニックを解説いただきました。ミラノマダム流のセンスを手に入れて、毎日のコーディネートをブラッシュアップしてください。

この記事の執筆者
『メンズプレシャス』創刊時から携わる、ファッションスタイリスト。年2回行われる、メンズファッションの国際展示会・ピッティ ウオモやミラノ コレクションに行くなかで、気づけばストリートスナップの撮影がライフワーク化!? 最近では、男性目線で紐解く「ヨーロッパの素敵なマダム」の着こなし分析に夢中。
PHOTO :
大西陽一
EDIT&WRITING :
石原あや乃