「誰からも信頼される人になりたい」と努力しているつもりなのに、いざというときにあまり人から頼られないと感じることはありませんか? 実はそれ、あなたがいつも何気なくやっている習慣が原因かもしれません! そもそも人望の厚い人は、日ごろの行いから違うもの。

この記事では、ビジネスにおけるイメージコンサルティングの第一人者・西松眞子さんに、人から信頼されにくい人が無意識でやっているNG習慣6選をアドバイスしていただきました。周囲の人からもっと慕われる女性になるために、以下の6つを気をつけていきましょう!

人望の厚い人は絶対にやらない「好感度を下げる」NG習慣6選

■1:つい無意識で腕組みをしている

対面時の腕組みは印象最悪
対面時の腕組みは印象最悪

コミュニケーションにおいては、言葉の選び方、話し方も大切な要素ですが、表情やボディーランゲージも相手に意思表示をする重要なツール。そのボディーランゲージの中には、相手にマイナスなイメージを与えてしまうものもあるそうです。

「コミュニケーションをしている際に、マイナスイメージを与えるボディーランゲージの筆頭が腕組みなんです。腕組みは心理学的にも相手からの防御の反映とされていますし、話をしているときに腕組みをされてしまうと、『私のこと、信用していないのかしら』と思われてもいたしかたありません。

コミュニケーション時には腕組みをせずに胸元を開いて、相手に心を開いていますよというサインを送りましょう。ポスター写真などではよく腕組みポーズでどっしり感をアピールしたりしますが、コミュニケーション時にはお勧めできるポーズではありません。

立ち話のときなどに、つい手持ちぶさたになって腕組みをしがちですが、その場合は、お腹の辺りで手を組むのが自然なポーズです」(西松さん)

寒いときなどにも腕組みをしがちですが、それでも相手に間違って拒絶のサインと取られてしまっては信頼感を下げてしまいますので気を付けましょう。

■2:謝罪の言葉に心がこもっていない

上辺だけの謝罪は隠せない
上辺だけの謝罪は隠せない

信頼感を上げるか下げるか、その大きな試金石のひとつとなるのが、トラブルが起こった際のあなたの対応です。

「トラブルシューティングがスムーズにいくか否かは、最初の謝罪が大きく左右します。この謝罪の段階で信頼感が得られれば、その後もスムーズにいきます。一方で、謝罪の仕方で信頼感を下げてしまうと、その後もいろいろと困難が続きます。

よく、表情などは一切変えずに、言葉だけで『この度はまことに申し訳ございませんでした』と謝罪する人がいます。たしかに言葉は丁寧なのですが、これでは表情や言葉の抑揚などからは、まったく謝意が感じられない謝罪の仕方になってしまうためNGです。

『マニュアル的に謝っているだけで、心では悪いと思っていない』と勘繰られてしまい、信頼感は下がります。謝罪では、言葉の巧みさやコメント力に頼るよりも、表情や身振りなど全身で謝意を示すことが重要です。

心から責任を感じていれば、表情、身振り、言葉の抑揚にも、自然と謝意がにじみ出るものです。そこから伝わる謝意・誠意が信頼感を上げてくれるのです。言葉だけで謝罪せずに、全身で謝罪する気持ちで謝意を伝えるようにしましょう」(西松さん)

お客様商売などでは、「とにかく、まず謝れ」などと教えられます。そのため、つい気のない謝罪の仕方が身に付いてしまうこともありがちですね。謝罪をする際は、心から謝罪することを心がけていきましょう。

■3:チーム意識よりもいつも自分の権利や正論を優先させる

組織やチームのための発言をしていますか?
組織やチームのための発言をしていますか?

会社でもプライベートでも、困ったときはお互い様で助け合うものです。しかし、いつでもどんなときでも、つい、自分の権利や正論を振りかざしてしまう人もいます。

「チームワークで仕事をしていると、期限前日に全員で最後の残業をしなければいけないといったケースが起こることもあります。そんな際にでも、なんだかんだ理由を付けて自分の権利を主張したり、正論を振りかざして、チームへの参加を断る人がいます。

しかもその不参加の理由が、周囲からは『それって、どうしても参加できない理由とは思えない』という程度の用事だったりします。つまりその人にとっては、協調性よりも自分の権利や正論の主張が大切なんですね。こうした行為や考え方は周囲からの信頼感を下げてしまいます。

もちろん、権利も正論も大切ですし、周囲も納得するようなほんとうに重要な用事であれば不参加もやむをえません。ですがさほどの理由もなく、チームとしての成否がかかった重要なポイントなのですから、自分の権利や正論は脇に置き、『みんなも自分の時間を犠牲にしている』とお互い様の考え方でチームワークを優先する方が、周囲からの信頼感は得られるでしょう」(西松さん)

チームワークでも、個性は十分に発揮できるもの。ただ、その個性をどういう形で発揮するかによって、チームメイトたちから信頼されたり、信頼感を失ってしまったりするわけですね。

■4:相談された悩みを独りよがりで解決しようとする

相手をやり込めるような発言は信頼感を下げやすい
相手をやり込めるような発言は信頼感を下げやすい

仕事でもプライベートでも、悩み相談での対処が信頼感を上げたり下げたりしますよね。では、信頼感を下げてしまう悩み相談の対処にはどういうものがあるのでしょうか?

「悩み相談にもいろんなレベルがあります。『自分で答えが見つからなくて、真剣に困っている』という深刻な相談から『ちょっと聞いてくださいよ』という感じで始まる、いわば愚痴に近いものまで。

こうした相談を受けた場合、話を聞いていれば相手の口ぶりから『解決に力を貸してほしいのか』『聞いてあげるだけで十分なのか』が判断できることがほとんどです。もし、そのどちらなのかがわからなければ『何か協力しようか?』などと聞いてあげることもできます。

相談でのNG習慣は、そうした相手の深刻度を確かめもせず、『相談されたら自分が解決しなきゃ』と思い込み、『独りよがりで解決しようとする』ことですね。

特に誤ったコーチングを発揮してしまう人は、つい、相談を聞いている間に自分で答えを見つけ出してしまって、『あ、そんなことならこうすればいい、ああすればいい』と独りよがりの答えを押し付けてしまいがちなのです。

相談者にとってみると、『答えが欲しかったわけじゃないんだよな』とストレスになってしまい、『もうあの人には相談しないようにしよう』と、信頼感は下がってしまいます。

相談には、聞いてもらってスッキリしたかっただけ、共感してほしかっただけ、という動機もありますし、『最後の答えは自分で見つけたい』と思っている人も多くいます。相談者の動機や要望をしっかりと把握して、必要なら解決のための自分なりのアドバイスやヒントを話すというふうにすれば、『話してよかった』と評価されて、信頼感を高めることになるでしょう」(西松さん)

最近は悪い意味でしか用いられない「忖度」ですが、コミュニケーションにおいて相手の思いを察することは重要ですよね。相手がどんな思いで相談をしているのか、いい答えが返せずとも、それをしっかりと思いやってあげるだけでも、信頼感を上げることに繋がるのでしょう。

■5:遅刻しそうなのに事前連絡をしない

時間が過ぎてから当然のように登場すると不信感を抱かれる
時間が過ぎてから当然のように登場すると不信感を抱かれる

時間に対する意識は人ぞれぞれですが、遅刻厳禁はビジネスのあらゆるシーンでの不文律。ただ、電車の遅延やその他、不可抗力もときには避けられません。そうした遅刻の際の対処も信頼感に大きく関わります。

「かなりベタな話になりますが、遅刻しそう、もしくは遅刻確実なのに、相手への事前連絡をしない人がいます。これは信頼感を著しく下げてしまいます。というのも、その人の時間感覚というのは、待ち合わせに限らず、納期など仕事のいろんな面に現れると受け止められるからです。

もし電車中であったとしても、今では携帯メールもありますし、『何分遅れになるのか』を謝意と共に相手にすみやかに伝える必要があります。よくあるのは1~2分程度だから許されるだろうと、勝手に判断して連絡をしない人ですね。

諸般の事情で遅れることはしょうがないにしても、ビジネスにおいてそれを連絡しないという行為は、相手の大切な時間を奪う行為だとは考えていません」(西松さん)

いますよね、時間にルーズな人。知り合いを見ていても、プライベートでルーズな人は、仕事でも結構ルーズ癖が出てしまっている場合があります。身に付いた時間感覚はいろんなシーンで顔を出してしまうだけに、相手への気配りを忘れず、信頼感を下げないよう心がけたいですね。

■6:人見知り感を強く出してしまう

人を寄せ付けない雰囲気を出していませんか?
人を寄せ付けない雰囲気を出していませんか?

毎日の出勤時、オフィスやオフィスビル内では、社内外を含む、いろんな人と会います。社内では、同じ会社なのにあまり深く関わらない人たちもいます。また、オフィスビルなどでは違う会社の人でも同じエレベーターで何度か乗り合わせるうちに、顔を覚える人がいたりもします。そうした日ごろ会う人たちとの、ちょっとしたコミュニケーションも信頼感と関わるそうです。

「社内の社員に対しても、あまり関わりがない人とは挨拶ができないなど、人見知り感を強く出してしまう人がいます。人見知りという性格はさておき、挨拶は人間関係の基本ですので、しっかりとできるようになってほしいですね。挨拶がしっかりできていないと、外に恥ずかしくて出せないと信頼感を下げてしまいます。

また、社外の人でも、何度も顔を合わせている人とエレベーターなどに乗り合わせたら、目礼するだけでなく『今日は晴れてよかったですね』などと、プラスアルファの一言が言えると『コミュニケーション能力の高い人だな』と、信頼感が上がるはずです」(西松さん)

エレベーターでたまに、妙な沈黙が生まれますよね。もし乗っている人が少なければコミュニケーションのチャンスなのかも。挨拶を含めて、何かを語り掛けるのは少し勇気のいることですが、それだけに信頼感を上げることに繋がってもくれるようです。

意外と、細かいところまで見られているのです! 些細な言動にドン引きされて、距離を置かれるのは嫌ですよね。信頼感は、これからの習慣でいくらでも変えてゆくことができます。人望ある女性を目指して、上記のNGを注意していきましょう。

西松眞子さん
ビジネスイメージコンサルタント
(にしまつ まこ)京都生まれ。大学職員を経て、イベント会社で接客・印象指導を担当。また心理学・色彩学を修め心理カウンセラー及び色彩心理学講師となる。2001年よりイメージアップ研修・講演を主に「Carpe Diem」を開設。 外見面からの表現だけでなく、心理学をベースとした、内面からのアプローチで独自の「自己演出理論」を確立し、社会人向け印象講座や起業家セミナー、エグゼクティブ・個人コンサルティングも受託。『魅せる技術』(2004年)が7万部以上のベストセラーとなる他、多数著書を発表。ビジネス書著者としても活躍中。
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この記事の執筆者
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WRITING :
町田 光
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