ソウルには何度も足を運んだことがあるという人も多い中、最先端の美容、医療を体験できる医療観光都市として、「釜山」が人気急上昇中です。美容整形が盛んな韓国ですが、釜山は、大学病院や総合病院、各種専門医といった医療インフラが充実し、交通の利便性も高く、そして美しい夜景や海も魅力です。

今回は、「釜山医療観光案内センター」おすすめの韓医院と美容クリニックを取材。最先端の韓国ビューティーをご紹介します。

韓国屈指の医療観光都市「釜山」をレポート！

釜山の中心部「西面（ソミョン）」は、メディカルストリートと呼ばれる医療と美容の発信エリアです。ソミョン交差点から半径1km範囲に整形外科、皮膚科、眼科、歯科、韓国の伝統医療・韓方（ハンバン）医院など11種以上の約230以上医療機関に加え、ヘアメイク、ネイル、マッサージなど約270以上のビューティ関連業者が密集する“世界最大のメディカルビューティー集積地”といわれています。

韓国流漢方＝韓方（ハンバン）で体質改善！

寝ても疲れが取れない、体調が優れず病院に行っても病名のはっきりしない「なんとなく不調」。さらには、不妊で悩む女性が増えているのは、韓国も同じといわれています。韓国内のみならず、海外からも注目を浴びる、韓国伝統の韓医院をご紹介します。

イ・ハクチョル韓医院の看板
イ・ハクチョル韓医院

訪れたのは、イ・ハクチョル韓医院。日本での講演経験も豊富な代表院長のイ・ハクチョル先生は、女性疾患の専門韓医学博士であり専門医です。

韓国の伝統医療「韓方医学＝韓方（ハンバン）」の考え方は、「未病を防ぐ」というもの。慢性的な肩こりや、食欲不振、だるさ、といった、なんとなく体が不調といった症状に対して変化を実感できるといわれています。現在、韓国各地に韓方医院があり、病名不明の不調や不妊に悩む女性たちが数多く訪れます。

韓国の医学は、日本とは異なる歩みをしてきました。韓国では、現代医学と韓方医学に医学が分かれています。日本では明治以降、西洋医学の台頭とともに「漢方医」は医師として認められなくなり、それまでの日本の伝統医療は衰退の道を辿りました。現代医学と韓方医学の融合を積極的に行っている現代の韓医院では、患者の体質や状態に合わせた統合治療（現代医療と代替医療をあわせた治療）を受けることができます。

四象体質診断（韓方式の体質診断）で自分を知る

イ・ハクチョル医院での診断は、韓方式の体質診断「四象医学」に重きを置いています。四象医学とは、19世紀末ごろの朝鮮の医学者・李済馬（イ・ジェマ）医師により創設されました。体質を「太陽人」「少陽人」「太陰人」「少陰人」の4つに分類し、病気の治療とその予防を含め、「四象体質論」と呼ばれる独自の体質医学を打ち立てました。現在の韓医学では、この「四象体質論」をさらに体系化し、最新鋭の機器を併用することで高精度の治療を提供できるといいます。

診察の様子
イ・ハクチョル先生による診察
診断結果のシート
診断結果のシート

診断では、チェックシートによる細かい設問があります。自分で感じる外見や性格のチェック項目、機器による脈や血圧検査に加え、医師による生活習慣などの問診、顔色診断などじっくりと話に耳を傾けてくれるのが印象的でした。

筆者の診断結果は、「少陰人」。胃腸が弱い、という身体的な特徴に加え、注意深い、積極性が足りないといった心理的な特徴まで網羅されていました。「四象体質」では、性格に加え内臓機能の性質まで分かるため、自分に合う食べ物や合わない食べ物、病気になりやすい弱い部分を事前に知ることができます。

イ・ハクチョル韓方医院では、主に不妊や習慣的な流産に悩む方をはじめ、子どもの低身長、骨粗しょう症や脱毛症状に対し、韓方薬や鍼灸などの韓方療法による治療を受けることができます。また、体質改善のため、上記の四象体質診断をベースに食生活や生活習慣のアドバイスを受けることが可能です。診察では日本語医療通訳の手配も可能なため、言葉の不安もありません。

日本語可能スタッフ常駐の人気皮膚科でワンランク上のエステを体験！

次に訪れたのは、開院34年の実績を誇り、豊富な臨床経験とノウハウを持つ釜山最大規模の皮膚科「ゴウンセサン キムヤンジェ皮膚科」です。2012年韓国内で、皮膚科としては初めて医療施設の国際的な認証機関であるJCI（Joint Commission International）の認証を取得し、2015年には再認証も取得しています。

治療機器の豊富さも釜山有数です。種類豊富な機器をそろえることで、肌の状態やトラブル、希望の仕上がりに合わせて、細かく治療を提案してもらえるのは心強い限り。受付から、医師とのカウンセリング〜治療完了まで、日本語通訳で対応してもらうことが可能です。

皮膚科内観
キムヤンジェ皮膚科　内観

今回は、クリニック自慢の高性能エステを体験しました。エステといえども医師の診断を受け、悩みに対応したメニューを提案してもらうことができます。カウンセリングによるおすすめメニューは、フェイスラインのたるみに対応する「ベビースキン 水玉リフティング」。

施術は、超音波を用いたラグジュアリーなクレンジングからスタート。ドイツ製の最新高密度超音波治療器を使用しながら、リラックスした雰囲気で本格ケアを堪能することができました。ハリ感のアップに加え、肌の透明感が2段階ほど増したことを実感しました。「美容クリニックを試してみたい」「痛みのないたるみ取りケアが受けたい（本格的な治療ではなくケア）」という方にもおすすめです。

診察の様子
皮膚科専門医によるカウンセリング
施術
「ベビースキン 水玉リフティング」リフトアップモード　（240.000w）約60分
流れ：超音波クレンジング　LDMリフトアップ→再生栄養アンプル塗布→再生マスクシート→再生レーザー5分→仕上げ（保湿クリーム、日焼け止めクリーム）
美容コンベンション
国内の美容、医療機関の最先端を知ることのできる美容コンベンション

滞在最終日には、医療観光都市「釜山」を象徴する医療コンベンションが開催されていました。忙しい毎日を過ごしていると、目の前のことに手一杯になり、なんとなく感じる体の不調を後回しにしがちです。美しく年齢を重ねるためのアプローチは数あれど「まずは自分自身に向き合い、知ることから」。そんな学びの多い釜山での体験でした。次の週末や休暇は、美しく健康になるための「釜山美容観光」をぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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Precious.jp編集部 
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WRITING ：
八木由希乃
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