パートナーの若白髪が気になっていたり、友人の白髪やニオイ、ムダ毛などが気になったりすることはありませんか? そんな相手のネガティブな身だしなみをさりげなく知らせ、相手が幸せになるようにしてあげたいものですよね。

しかし、相手を傷つけたり、角が立ってしまったりするかもしれないので、言い出しにくいのも事実。どのように言えばコミュニケーション上手な大人女性といえるのでしょうか? 今回はコミュニケーションの専門家にその具体的なフレーズを教わります。

パートナーの幸せを重視する妻の95%が夫の白髪を指摘・ケア!

「白髪ケア学園」が2018年6月に全国の20~40代女性750名に対して実施した、“男性の白髪”に関するアンケート調査結果では、「女性は男性の白髪が何本あると気になる?」という問いに、約半数の女性が15本と答えています。

さらに調査の対象である女性のうち、既婚女性の中で自称「パートナーの幸せ重視派」の女性たちは、「パートナーの白髪を指摘した経験がある」人の割合が94.3%と多い結果に。

出典:白髪ケア学園「放置シラガについての女性の本音調査」
出典:白髪ケア学園「放置シラガについての女性の本音調査」

白髪を見つけても、それを指摘するかどうかはまた別のお話ですが、指摘することは批判ではなく、ある意味、愛情の証と言えるのかもしれません。ちなみにこの女性たちは、指摘するだけでなく、ケアも手伝ってあげるという方針であるようです。

とはいえ、このように白髪をはじめとした相手の身だしなみに関するネガティブなことを指摘するとき、ためらうことはありませんか? そんなとき、あなたは「言いにくいし、相手を傷つけるから言わない派」と「言ったほうが相手のためになるからズバリと言う派」、それとも、「相手を傷つけず、角も立たない方法で相手に愛情をもって指摘できる女性」でしょうか。

そこで、3つ目の大人の女性になるためのポイントについて、コミュニケーション・アドバイザーの森 優子さんに教えていただきました。

言いにくいけれど、言ったほうが相手のため…。そのジレンマはどう乗り越える?

悩んでいる様子の女性

相手の身だしなみにネガティブなことを見つけたとき、「言いにくい」「でも言ったほうが相手のためになる」というジレンマを感じませんか? 大人のエレガントな女性としてはどうするのがいいでしょうか。おすすめの考え方や行動を教えていただきました。

「結論から言うと、相手の身だしなみにネガティブを見つけたときは、伝えてあげるほうが親切です。何よりその人のためになると思います。とはいえ、傷つかないように上手に言うことが大切になります」

NGな伝え方

ロングヘアの女性

・見つけた途端に言う
・まるで注意をするかのように言う

「ポイントは『フォローやプラスの言葉と合わせて、ソフトに伝える』ことです。フォローやプラスの言葉はできるだけ先に言うとよいです。そうすることで、後に伝えるネガティブ指摘をオブラートに包むことができるわけです」

そして森さんは、髪のお手入れの重要性を次のように話します。

「ラグジュアリーな人というのは、性別に関係なく美意識が高いといえます。美意識が高いということはオシャレだということ。当然、清潔感には気を使っています。それだけに、相手の清潔度合いにも敏感で、ちょっとした変化にも気がつきます。特に『髪』は、顔と一体化して視界に入ってきますから、シャンプーを怠って手入れが行き届いていないような髪や白髪は、見落としてもらえる可能性は低そうです。それだけ『髪』は、大人にとって清潔感を表すバロメーターなのかもしれません」

白髪・体臭・無駄毛や鼻毛の上手な指摘方法!

帽子をかぶった女性

森さんに教えていただいたポイントを踏まえ、具体的な指摘方法を、白髪をはじめとした伝えにくいことについて、それぞれの相手に応じたおすすめフレーズを教えていただきました。

■1:パートナー(男性)の若白髪や体臭

ベンチに座る男女

若白髪の場合

―きっと中年以降になったら、(もしくは、もう少し歳をとったら)、ロマンスグレーとかすごく似合うんだろうなあ。でもまだ若いのだから、今は黒髪のほうが素敵よ。

体臭の場合

―私、男性が香水つけるのはあまり好きでないのだけど、汗が気になったりするときなど、ほんのりオーデコロンの香りがするのはすごく素敵だと思う。ちょっと汗の匂いがするかもだからこれ使ってみて(と言って、自分の好きな香りのオーデコロンをプレゼントする)。

―髪ってどうしても頭皮に汗かきやすいよね、首や脇とかも。あなたにはいつも清潔で素敵でいてほしいから、いい香りのする女性用のシャンプーやボディーソープ(またはコロン)を使ってみない? 今度買って来るね。

■2:女性の友人の若白髪や体臭

ふたりの女性

若白髪の場合

―実は私、奥に白髪がけっこうあるのだけど(染めているのだけど)、もしかしたら〇〇ちゃんも少し出てきた? 白いものが見えているから。まだ若いのだから、カラーリングすると素敵よ。ササッと出かけに塗れる便利なものもあるみたい。

体臭の場合

―いつもオシャレで素敵な○○ちゃん。もしかしたら今日は少しだけ汗かホコリの匂いがするかも。私もこの間、人に言われてショックだったのだけど、それからはシャンプーやトリートメント剤には気を使うようになったの。

―私もこの間、人に言われて気をつけるようになったのだけど、〇〇ちゃんもしかしたら昨日ニンニク(または焼き肉)食べた? ブレスケアとか持参してすぐに飲むとだいぶ消えるからオススメよ。

■3:女性の友人の無駄毛や鼻毛

打ち合わせ中の女性

無駄毛の場合

―実は私もかなり毛深いのだけど、〇〇ちゃんもひょっとして? 家で簡単にできる脱色や脱毛剤があるから、時間あるときに試してみるといいかも。すべすべになるし一石二鳥よ。

鼻毛の場合

―○○ちゃん今日も可愛いのに/素敵なのに、お鼻から「こんにちは」してるかも。(と言って、さりげなく鏡や化粧コンパクトを開いて渡す。)

森さんによると、「相手との距離間にもよりますが、伝えるときは笑顔も忘れずに」とのこと。これらの指摘方法、いずれも不思議と角が立たず、すんなり受け入れられるのは不思議なものですね。

相手の身だしなみのネガティブを発見したら、ぜひ相手のためにタイミングよく「フォローやプラスの言葉と合わせて、ソフトに伝える」というポイントを踏まえて実践してみましょう!

森 優子さん
コミュニケーション・アドバイザー
(もり ゆうこ)14年間のダブルワーク(大手求人広告会社での営業と銀座のクラブホステス)より、人づきあいで大切なのは「愛」だと確信している。著書に『雑談が上手い人、下手な人』(かんき出版)、『嫌なことを言われた時の、とっさの返し言葉』(かんき出版)。
ブログ「愛される人になるコミュニケーション」
http://ameblo.jp/mariage0716/

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この記事の執筆者
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WRITING :
石原亜香利