近年、人気急上昇中のボルボ。プラットホームを刷新したことで、パフォーマンス、スタイリング共に魅力を増したのが要因といえるだろう。なかでもコンパクトSUVの「XC40」は、シンプルで上質なライフスタイルを好む都市生活者に最適。とくに、大きなクルマを取り回すことに疲れ、飽きのこない装いを愛する紳士には、しっくりハマること請け合いだ。

シンプルで上質なSUVの筆頭ボルボ「XC40」

全長を4.5メートル以下に抑えながら、寸詰まり感のないスタイリング。389万円〜(税込み)
全長を4.5メートル以下に抑えながら、寸詰まり感のないスタイリング。389万円〜(税込み)
切れ上がった後部ガラスがスポーティな印象を高めている。
切れ上がった後部ガラスがスポーティな印象を高めている。

 年齢を重ねると、装いは自ずとシンプルになってくる。色使いは少なめにして、そのぶん素材は上質なものを選ぶ。クルマも同じことがいえる。若い頃は派手な色に惹かれたものだが、最近はグレーが気になるという方も多いのではないか。

 はやりのSUVを選ぶ場合も、この法則は変わらない。むしろ車高があって目立つぶん、控えめで、洗練されたデザインのクルマをシンプルに乗りたい。ボルボのコンパクトSUV「XC40」なら、労せずとも都会的で大人っぽいカジュアルスタイルが完成するだろう。

まるでニューバランスのようなクルマ

スイッチを極力減らしたインテリアは、近年のボルボに共通する設計。慣れればとても使いやすい。
スイッチを極力減らしたインテリアは、近年のボルボに共通する設計。慣れればとても使いやすい。
試乗車にはサブーウーファー付き、ハーマン・カードンのプレミアムサウンド・オーディオシステムが装備されていた。ドライブを楽しむうえで、高級オーディオの存在は不可欠だ。
試乗車にはサブーウーファー付き、ハーマン・カードンのプレミアムサウンド・オーディオシステムが装備されていた。ドライブを楽しむうえで、高級オーディオの存在は不可欠だ。
こちらは専用パーツをまとったスポーツモデル、「Rデザイン」(489万円)。
こちらは専用パーツをまとったスポーツモデル、「Rデザイン」(489万円)。
「Rデザイン」はインテリアも鮮烈。
「Rデザイン」はインテリアも鮮烈。

「XC40」のスタイリングはメリハリの効いた面構成を特徴としながらも、ことさらに主張することなく、実にバランスよくデザインされている。ボディの四隅ぎりぎりにタイヤを配置することで力強く、どっしり構えたプロポーションを作り上げた。この視覚的なイメージは実際にステアリングを握っても変わることがなく、サスペンションは路面のゴツゴツした粗さを巧みに吸収しながら、滑らかで気持ちいい走りが味わえる。そのうえ、自動ブレーキをはじめとするボルボ自慢の運転支援技術「インテリセーフ」も、当たり前のように標準装備し、安心して長く乗り続けられる。

 ファッションアイテムに例えるなら、「XC40」はまるでニューバランスのような、都会的でハイスペックなスニーカー=SUVなのだ。だからスーツでも似合うし(ストレッチの効いたセットアップが特に相性抜群!)、柔らかな素材のスウェットパンツを核としたカジュアルスタイルなら、洗練された大人のイメージがぐっと強まる。

 確かな4WD性能は週末の冒険で頼りになるが、「XC40」の良さは都会でこそ生きる。スタイリングに敏感な大人にぜひ乗って欲しい、実にモダンなSUVだ。

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この記事の執筆者
男性情報誌の編集を経て、フリーランスに。心を揺さぶる名車の本質に迫るべく、日夜さまざまなクルマを見て、触っている。映画に登場した車種 にも詳しい。自動車文化を育てた、カーガイたちに憧れ、自らも洒脱に乗りこなせる男になりたいと願う。