【目次】

「アースカラー」のコーデに馴染ませて


「カーキ」のバッグを合わせるなら、「アースカラー」のコーデがおすすめです。「アースカラー」とは、土や植物といった自然界にある色を指し、ベージュ・ブラウン・カーキなどがそれに該当します。

ともすると地味見えしがちな「アースカラー」。ここでお役立ちなのが「カーキ」のバッグです。同じく「アースカラー」であるためコーデに自然と馴染み、緑がかった色味が、アクセントとして全体を引き締めてくれます。たとえばベージュでまとめた服装に「カーキ」のバッグを合わせて。これだけでもう、一目置かれるこなれた装いの完成です。ちょっと渋めで秋冬を連想しがちな「カーキ」ですが、「アースカラー」でまとめたナチュラルな雰囲気は、春夏にもぴったりです。

また「アースカラー」のコーデなら、きれい色やちょっと甘めのアイテムも、やりすぎ感なくまとまります。そうしたアイテムを取り入れた、応用コーデもご紹介。

【春夏のコーデ】

スカート・シャツ(ebure)、ベルト(yoshie inaba)、バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2019年
スカート・シャツ(ebure)、ベルト(yoshie inaba)、バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2019年

透け感のあるオーガンジーのプリーツが華やかな『ホワイトペッパー』のスカート。ほぼ同色のコットンシャツとともに、素材のコントラストで色の微差をつけるワントーンスタイル。これがツルッとしたブラウスでは、ドレッシーすぎに。ホワイトペッパーのグリーンみに合わせたカーキ色バッグが引き締め役。

リネン素材のパンツをアースカラーの装いに仕上げてこなれた印象に

パンツ(マディソンブルー)、シャツ(ゲストリスト〈アッパーハイツ〉)、ピアス/片耳(showroom SESSION〈マリア ブラック〉)、バングル(アダワットトゥアレグ)、バッグ(ロエベ ジャパン)、靴(HAUNT代官山/ゲストリスト〈エンシェントグリークサンダルズ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious9月号』小学館、2020年
パンツ(マディソンブルー)、シャツ(ゲストリスト〈アッパーハイツ〉)、ピアス/片耳(showroom SESSION〈マリア ブラック〉)、バングル(アダワットトゥアレグ)、バッグ(ロエベ ジャパン)、靴(HAUNT代官山/ゲストリスト〈エンシェントグリークサンダルズ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious9月号』小学館、2020年

リネン素材のベージュパンツは、カーキのシャツやバッグなどをポイントに、全身アースカラーでまとめることでセンスのいい着こなしに。

辛口カラーを重ねて仕上げる知的モードなパンツスタイル

カーディガン(スローン)、トップス(コロネット〈アバティ〉)、パンツ(ウールン商会〈ジェントリーポルトフィーノ〉)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(トッズ・ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious6月号』小学館、2019年
カーディガン(スローン)、トップス(コロネット〈アバティ〉)、パンツ(ウールン商会〈ジェントリーポルトフィーノ〉)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(トッズ・ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious6月号』小学館、2019年

品のあるバッグを、白のノースリーブトップスとベージュのパンツのコーデに投入。グレイッシュカーキの辛口のニュアンスが、淡色配色に深みと自然なメリハリを生み出し、洗練された印象に導きます。カーディガンの前を開けてはおると、白のボタンが縦ラインを強調してすっきりスタイルアップできます! 

ジャケット・カットソー・パンツ・ベルト・ピアス(コロネット〈フォルテフォルテ〉)、バングル(ドレスアンレーヴ〈THUYHUE〉)、バッグ(ジャンニ キアリーニ 銀座店)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉) 撮影/小林美菜子 BY:『Precious5月号』小学館、2020年
ジャケット・カットソー・パンツ・ベルト・ピアス(コロネット〈フォルテフォルテ〉)、バングル(ドレスアンレーヴ〈THUYHUE〉)、バッグ(ジャンニ キアリーニ 銀座店)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉) 撮影/小林美菜子 BY:『Precious5月号』小学館、2020年

シックカラーを選んで装いに奥行きを与える「なじませテクニック」を活用したコーディネート。コットンリネンのジャケットにラメが光るリボンベルトでリッチ感を添えて。ベルトの先端を垂らして、こなれ感のあるジャケットスタイルに。

ワンピース・ベルト(ブラミンク)、サングラス(サンライズエージェント〈ティエリー ラスリー〉)、ファリスのピアス・アンコモンマターズのバングル(エストネーション)、バッグ(JIMMY CHOO)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉)、ジャケット( ウールン商会〈ペセリコ〉) 撮影/小林美菜子 BY:『Precious7月号』小学館、2020年
ワンピース・ベルト(ブラミンク)、サングラス(サンライズエージェント〈ティエリー ラスリー〉)、ファリスのピアス・アンコモンマターズのバングル(エストネーション)、バッグ(JIMMY CHOO)、靴(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉)、ジャケット( ウールン商会〈ペセリコ〉) 撮影/小林美菜子 BY:『Precious7月号』小学館、2020年

シルクのとろみ感を生かし、ていねいなプリーツを施したシャツワンピースは、清潔感と優美な印象を併せもつ優秀な一着。ブラウンのジャケットを重ねたら、仕上げに奥行きのあるオリーブ色の小物をちりばめて、ハンサムな着こなしに。

【秋冬のコーデ】

軽やかなベージュカラーをていねいな仕立ての一着で

ジャケット・パンツ・ブラウス・サングラス・バッグ・靴(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)、ブレスレット(ウノアエレ ジャパン〈ワンエーアール バイ ウノアエレ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2018年
ジャケット・パンツ・ブラウス・サングラス・バッグ・靴(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)、ブレスレット(ウノアエレ ジャパン〈ワンエーアール バイ ウノアエレ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2018年

実際にまとって、動いたときのシルエットの美しさにうっとり。その秘密は、伸縮性のあるストレッチ入りのカシミヤ素材と、熟練した職人の手作業を取り入れて多くの時間を要した丁寧な仕立てに。

パンツ・バッグ『ピーカブー エックスライト』・別売りのFFロゴのショルダーストラップ・ニット・サングラス・靴(フェンディ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious12月号』小学館、2018年
パンツ・バッグ『ピーカブー エックスライト』・別売りのFFロゴのショルダーストラップ・ニット・サングラス・靴(フェンディ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious12月号』小学館、2018年

仕切りのないつくりの、軽くてソフトな大容量バッグは仕事でも活躍してくれそう。

オフホワイト~ブラウンのグラデーションでつくる、上品カジュアルスタイル

コート(ブルネロ クチネリ ジャパン)模様編みニット・タートルニット・パンツ・ストール・バッグ・靴(ブルネロ クチネリ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2020年
コート(ブルネロ クチネリ ジャパン)模様編みニット・タートルニット・パンツ・ストール・バッグ・靴(ブルネロ クチネリ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2020年

オフホワイト×チャコールグレーのカシミアニットポンチョは、並行して編まれたダブルフェースなので暖かさは抜群。ココア系ブラウンのニットとパンツ、ベージュのストールと合わせれば、全体がふんわりとやさしい印象の上品カジュアルスタイルに。

応用例その1:【×きれい色】

カーキと好相性のきれい色は断然、オレンジがいち推し!

ブラウス(アノア〈リビアナ・コンティ〉)、スカート(ウールン商会〈ファビアナ フィリッピ〉)、バッグ(ハンティング ワールド ジャパン)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious9月号』小学館、2017年
ブラウス(アノア〈リビアナ・コンティ〉)、スカート(ウールン商会〈ファビアナ フィリッピ〉)、バッグ(ハンティング ワールド ジャパン)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious9月号』小学館、2017年

グレージュのニュアンスを含んだカーキ色に、ビターな秋色オレンジを重ねた軽妙なコントラスト。ブラウス、スカートともに、素材に程よい光沢感があるので、落ち着きすぎず華やかな印象がかなう。ミリタリーカーキのバッグでカーキ感を強調しつつ、足元はヌーディなシルバーサンダルで軽やかに仕上げて。

応用例その2:【×甘めアイテム】

プルオーバー(ブルネロ クチネリ ジャパン)、パンツ(アクリスジャパン〈アクリス〉)、ネックレス『スライスド』(TASAKI〈M/G TASAKI〉)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(ジョルジオ アルマーニ ジャパン〈ジョルジオ アルマーニ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2019年
プルオーバー(ブルネロ クチネリ ジャパン)、パンツ(アクリスジャパン〈アクリス〉)、ネックレス『スライスド』(TASAKI〈M/G TASAKI〉)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(ジョルジオ アルマーニ ジャパン〈ジョルジオ アルマーニ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2019年

フローラルパターンの刺しゅうも、ヘンプやローシルクがメインの素材感なのでドレッシーすぎず、カジュアルな表情。

見せ場であるそで口をじゃましない、ファーコートで優雅に

シルクのブラウス(ドゥロワー 青山店〈ドゥロワー〉)、パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉)、ファーコート(ステディ スタディ〈イヴ サロモン〉)、ベルト(ストラスブルゴ〈メゾン ボワネ〉)、ピアス(グローバルコーポレーション〈ミスイ〉)、時計(ヴァシュロン・コンスタンタン)、バッグ(コロネット〈ニナ リッチ〉)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/小池紀行(パイルドライバー)  BY:『Precious11月号』小学館、2017年
シルクのブラウス(ドゥロワー 青山店〈ドゥロワー〉)、パンツ(スローウエアジャパン〈インコテックス〉)、ファーコート(ステディ スタディ〈イヴ サロモン〉)、ベルト(ストラスブルゴ〈メゾン ボワネ〉)、ピアス(グローバルコーポレーション〈ミスイ〉)、時計(ヴァシュロン・コンスタンタン)、バッグ(コロネット〈ニナ リッチ〉)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/小池紀行(パイルドライバー)  BY:『Precious11月号』小学館、2017年

深いグリーンの大人色パンツが、ブラウスの甘さを程よく抑え、エレガントな印象に。

ふんわり甘いスカートには、丸みのあるノーカラーコートが好相性

コート(レキップ)ブラウス(サン・フレール〈レ・コパン〉)、スカート(ウィムガゼット 青山店〈ウィム ガゼット〉)、ストール(CHIE IMAI)、バッグ(三喜商事〈マレーラ〉)、靴(アマン〈ペリーコ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2020年
コート(レキップ)ブラウス(サン・フレール〈レ・コパン〉)、スカート(ウィムガゼット 青山店〈ウィム ガゼット〉)、ストール(CHIE IMAI)、バッグ(三喜商事〈マレーラ〉)、靴(アマン〈ペリーコ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious11月号』小学館、2020年

上品なライトベージュが魅力のノーカラーコートは、わずかにコクーンシルエットを描くウール×ナイロン混紡の一枚仕立て。ベージュのレース素材が温かみのある華やかさを醸し出すスカートの女性らしさを、程よく引き立てます。ファーストールでリッチなアクセントも添えて。

応用例その3:【×カジュアルなアイテム】

ニット(コロネット〈フォルテ フォルテ〉)、パンツ(Theory)、イヤーマフ・ミトン(showroom SESSION〈カール ドノヒュー〉)、バッグ(モワナ メゾンGINZA SIX)、靴(シシ) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious2月号』小学館、2019年
ニット(コロネット〈フォルテ フォルテ〉)、パンツ(Theory)、イヤーマフ・ミトン(showroom SESSION〈カール ドノヒュー〉)、バッグ(モワナ メゾンGINZA SIX)、靴(シシ) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious2月号』小学館、2019年

フェアアイル柄のニット&フランネルのテーパードクロップドパンツというワンツーフィニッシュの着こなしに、小物使いでしっかり防寒。ともすると幼く見えがちなミトンやイヤーマフは、カール ドノヒューのグレーの上質なトスカーナラムのものを合わせて、大人っぽくシックに。

「モノトーン」や「地味色」コーデの差し色に


シンプルなモノトーンコーデや地味色でまとめた無難なコーデにも、「カーキ」のバッグが活躍します。落ち着いたトーンでコーデに溶け込み、服装とは異なる緑がかった色味が「差し色」効果を発揮します。

【春夏のコーデ】

生地からこだわってつくったテーラードのリネンジャケット

ジャケット・ブラウス・パンツ(カオス表参道〈カオス〉)、バッグ(カオス表参道〈ZANCHETTI〉)、ピアス・ネックレス・リング(TASAKI)、靴(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン〈ロジェ ヴィヴィエ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2020年
ジャケット・ブラウス・パンツ(カオス表参道〈カオス〉)、バッグ(カオス表参道〈ZANCHETTI〉)、ピアス・ネックレス・リング(TASAKI)、靴(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン〈ロジェ ヴィヴィエ〉) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2020年

エクリュカラーのベルテッドジャケットのセットアップは、信頼をおく尾州(現・愛知県西部)の機はたや屋の協力のもと、ナチュラルなリネンに擬麻加工レーヨンを交織してしなやかさを出したオリジナルのハイブリッド生地を使用。ゆとりのあるシルエットのジャケットは、ウエスト高め位置でほんの少し絞りを入れたことでスタイルがよく見えます。

パンツ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)、カーディガン・ニット(スローン)、ネックレス(ボン マジック)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(アマン〈イルサンダロ オブ カプリ) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2018年
パンツ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)、カーディガン・ニット(スローン)、ネックレス(ボン マジック)、バッグ(モワナ メゾン GINZA SIX)、靴(アマン〈イルサンダロ オブ カプリ) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious8月号』小学館、2018年

「甘×辛ミックス」の最もシンプルな方法は、装いに品格を加える黒のアンサンブルニットと、颯爽としたムードを添える白のスティックパンツを合わせること。さらに小物で端正なハンドバッグと華やかなトングサンダルを合わせたら、きちんと感も抜け感もある着こなしが完成します。

【秋冬のコーデ】

ジャケット(カオス丸の内〈カオス〉)、ワンピース(Vince 表参道店)、ネックレス(エスケーパーズ〈リジー フォルトゥナート〉)バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー) BY:『Precious10月号』小学館、2019年
ジャケット(カオス丸の内〈カオス〉)、ワンピース(Vince 表参道店)、ネックレス(エスケーパーズ〈リジー フォルトゥナート〉)バッグ(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴(JIMMY CHOO) 撮影/戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー) BY:『Precious10月号』小学館、2019年

テーラードジャケット×プリントワンピースという定番スタイルに、ジュエリーを添える感覚でグリッターパンプスの輝きとナチュラルなロングネックレスを添えたスタイリング。パンプスは大人の女性に人気を誇るポインテッドトウパンプスが得意なジミー チュウから久々に登場した新しいモデル『ラブ』。ノーズ長めの尖ったトウに、今どきのエレガンスが集約されています。

コート・バッグ『バイ ザ ウェイ』・別売りのFFロゴのショルダーストラップ・パンツ・靴・ニット(フェンディ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious12月号』小学館、2018年
コート・バッグ『バイ ザ ウェイ』・別売りのFFロゴのショルダーストラップ・パンツ・靴・ニット(フェンディ ジャパン) 撮影/佐藤 彩 BY:『Precious12月号』小学館、2018年

暖かなミンクコートとスニーカーをチョイスした旅行にも◎なきれいめコーデ。コートとデニムのグレーでまとめたワントーン着こなしに。カーキバッグも、パウダリーな色調を選ぶとなじみます。