みなさんは焼き魚を食べるとき、皮まで食べますか? それとも、皮は残しますか?

「えっ、食べるでしょ?」と当然のごとく食べる人と、「いや、皮を食べるなんてあり得ない」と食べない人、どちらもいると思います。「栄養があるから」「残すのはマナー違反」など、食べる派の言い分もさまざま。

そして、「魚による」「焼き方による」など、中立派も存在します。焼き魚を食べるときは、皮まで食べるか皮は残すか、一体どちらが正しいのでしょうか。マナーや栄養の観点などからも調査してみたところ、両派閥のもっともな言い分や意外な事実がわかったので、お伝えしたいと思います。

焼き魚は皮まで食べるべきか否かを調べてわかった新事実

■『夜ふかし』コンビは中立派だが世間ではほぼ半々!

魚の皮を食べないのは好みじゃないから?

以前放映された、日本テレビ系のテレビ番組『月曜から夜ふかし』でもこのテーマが取り上げられ、番組が行った街頭アンケートの結果では食べる派が56票、食べない派が44票と、少しだけ食べる派が優勢ながら意見がほぼ半々に分かれる結果に。

司会のマツコ・デラックスさん、村上信五さんは「皮のコンディションによる」と中立派。「少しでも生な感じが残っていたら嫌」という意見を展開していました。

魚の皮を食べるか否か論争はテレビだけでなく、インターネット上でも盛り上がりを見せています。

掲示板サイトやSNSを見ると、食べる派は「パリッと焼けているときだけ食べる」という意見が大多数。「香ばしくておいしい」「むしろ皮が一番好き」なんて意見もありました。

また、「塩のきいた鮭の皮は最高」「サンマやししゃもなら食べる」「アユの塩焼きなら皮ごと食べる」「カリカリなら食べるけどフニャフニャなら食べない」など、魚の種類や調理法によっては食べるという意見もチラホラ。

一方、食べない派の意見としては、「煮つけとか、ウロコを感じて無理」「皮の模様が苦手」「食感が好きじゃない」など好みの問題で受けつけない人が多い傾向にありました。

■焼き魚の皮を残してもマナー違反にはならない

無理して魚の皮を食べなくても大丈夫!

なかには、「皮を残すなんて、マナー的にどうなの?」という意見も。実際に、マナーとしてはどちらが正しいのでしょうか?

マナー本やマナー講師の方が書かれた記事を調べてみると、マナー的にどちらが正しいというものはないことが判明。ただ、例えばお店で焼き魚を食べる際、グリル(あぶり焼き)された魚の皮は、食べるために残してあるので、一緒に味わわないとおいしさが半減!

ジューシーな身の部分に、カリッと香ばしく焼き上げた皮、その食感のコントラストがおいしさを引き立て、なおかつ料理人の腕の見せどころなので、食べないのはもったいないと言えそうです。

こういった場合を含め、苦手だから皮は食べたくないという人は、残した皮をお皿の端に寄せて小さくまとめておくことを心がけたほうがマナーとして良さそうです。

■皮には栄養が含まれているものの食べすぎ注意!

魚の皮には栄養が豊富なので食べた方がいい

インターネット上には、食べる派の人から「コラーゲンたっぷりなのに残すなんてもったいない」「皮には栄養があるから食べてる」などの意見もありました。実際のところ、魚の皮には栄養がどの程度あるのでしょうか?

『熊本県海水養殖漁業協同組合』サイトによると、魚の皮には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ゼラチン質(コラーゲン)といった栄養が含まれているとのこと。ビタミンA、ビタミンB2に関しては、身の部分よりも皮の方によりたくさん含まれているのだとか。

そして、とくに鮭の皮は化粧品や医療分野でも活用されているほどコラーゲンが豊富だそう。この点から考えると、できれば魚の皮は残さず食べる方が健康的と言えそうです。

ただ、食べない派の人の「焦げた皮を食べるとガンになると聞いたので食べない」という気になる意見も……。

これについては確かに、公益社団法人日本分析化学会が公式サイト上でも焦げには発がん物質であるヘテロサイクリックアミン(HCAs)が微量に含まれていることを発表しています。ただし、焦げた部分だけを毎日食べ続けない限りほとんど問題にならないレベルで、直ちに影響があるわけではないとのこと。

健康面から考えると、ファンが多い焼き鮭の皮も食べすぎは禁物! 『週刊ポスト』2017年4月28日号で管理栄養士の梅原祥太さんが、「鮭の皮は食べすぎると血液がドロドロになる」と警告しています。

魚の皮の部分に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、血液中の中性脂肪や余分なコレステロールを減少させる働きがある脂肪酸です。そのため、血液をサラサラにする効果があります。しかし、オメガ3脂肪酸は加熱すると過酸化脂質に変化。これは逆に血液を凝固させる効果を持ち、食べすぎるとかえって血液がドロドロになるのだとか。

魚の皮に栄養があるのは間違いなさそうですが、食べすぎには注意したほうがいいでしょう。

“鰤の皮喰う馬鹿、鮭の皮喰わぬ馬鹿”という言葉があるように、皮までおいしい魚もあればそうでない魚もあります。絶対に皮まで食べなければならないものでもありませんし、食べなかったらマナー違反でもありません。

ただ、皮まで食べることでおいしさがUPするものもあれば、栄養価が高まるものもあるということ。好みの問題ではありますが、皮までおいしくいただける魚か見極めて、魚ごとに一番おいしい方法で食べていきましょう!

この記事の執筆者
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WRITING :
こばやしあさみ
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