60年代以前にはロンドンの株式仲買人や銀行家、非番時の近衛将校たちのシンボルとして君臨したボウラーハット(山高帽)。それを1850年に、初めて販売した帽子商こそ「ジェームズロック」だ。

一癖ある男に愛される「ジェームズロック」

頑固に硬い本家本元

現存する世界最古の帽子店「ジェームズロック」から誕生した歴史的傑作、ボウラーハット(写真)といえば、チャーチル元首相が愛用していた姿が、最も有名だ。本国本店では、シルクハットからキャスケットまで、豊富なバリエーションがそろう。現在エディンバラ公、チャールズ皇太子の御用達を獲得。参考商品(川淵帽子店〈ジェームズ ロック〉)
現存する世界最古の帽子店「ジェームズロック」から誕生した歴史的傑作、ボウラーハット(写真)といえば、チャーチル元首相が愛用していた姿が、最も有名だ。本国本店では、シルクハットからキャスケットまで、豊富なバリエーションがそろう。現在エディンバラ公、チャールズ皇太子の御用達を獲得。参考商品(川淵帽子店〈ジェームズ ロック〉)
ライニングには、1676年から300年以上も、セント・ジェイムズ・ストリートで営業していることを証明するトレードマークが!
ライニングには、1676年から300年以上も、セント・ジェイムズ・ストリートで営業していることを証明するトレードマークが!

そんな伝説的帽子をいまだに商い続けている事実だけでも敬服するほかないが、触れてみるとまた驚く。そのドームもプリム(つば)も、ちまたのボウラー風ハットなど問題にならないほど硬いのだ。それは狩猟時の枝よけのためにオーダーされたボウラーハットの精神を、寸分違わず守り続けている証。

そして、そんなかたくなな姿勢がそうさせたのか、この帽子の愛用者も、チャーチル元首相やチャールズ・チャップリンなど一筋縄ではいかない頑固者ばかりだ。きっと彼らなら現代に生きていたとしても、流行など歯牙にもかけず悠然とこの帽子をかぶり続けるはず!

VARIATION!

  • モダンな印象が漂う個性あふれる中折れ帽。上品なグレーで統一されたスタイリッシュなフェルト帽は、スーツからカジュアルまで汎用性抜群! ティアドロップ型のトップクラウンも、個性的!
  • 避暑地で堂々とかぶりたいラグジュアリーなパナマ帽。エクアドル産の最高級素材が採用された「ジェームズ ロック」のパナマ帽。夏にぜひ手に入れたい逸品だ。

 ※2012年夏号取材時の情報です。

※価格は税抜きです。

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名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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パイルドライバー