食後の食器洗い。冬場は水だと冷たく、お湯を使うと手の皮脂が流れて手荒れの原因にもなるので、悩む方も多い家事です。そんな食器洗いを楽にし、家事にかける時間を短縮してくれる便利な家電・食器洗浄機を使う家庭も増えています。
特に、新築やリフォームではビルトインタイプを設置する方も多いそう。一方で「ビルトインは設置が大変では？」「食器を並べるのが大変では？」などの疑問の声を聞くこともあります。
そこで今回は、ドイツ発の高級家電メーカー、ミーレ・ジャパン マーケティング部の酒井葉子さんに数々の疑問に最新の情報で答えていただきました。
ミーレに質問！気になるビルトイン食洗機「11のQ&A」
Q１：ビルトイン食洗機はどんな人が使っているの？
「ミーレが日本でビルトイン食洗機を販売開始した1992年当時は、富裕層による購入が中心でした。近年では、30代の共働きの家庭で買われる方が増えてきましたね。販売当初から変わらず多いのは海外在住経験のある方や、ご夫妻のどちらかが外国の方です。海外では食洗機の普及率が高く生活に馴染みあるものなので、『衣類は洗濯機で洗うのに、なぜ食器には食洗機を使わないの？』と食洗機をむしろ当たり前と考えているのだと思います」（酒井さん、以下同）
Q２：後から卓上に設置する据え置きタイプとの違いや魅力は？
「ビルトインのよさは、まず省スペースなこと。システムキッチンの中に設置するので、卓上スペースは広々しますし、配管も見えません。シンクの中に排水管を置く必要もないので、見た目もスッキリします。
また、ドア材をキッチンのドア材と色を合わせれば、キッチンのデザインにも統一感が生まれます。特に、ミーレの最新機能搭載モデル『G 6994 SCVi』は、見た目を重視したハンドルがないデザインです。ボタンや操作パネルも表に見せないことで、一見食洗機があるのかわからないほどキッチンのデザインに馴染みます。ドアは『コンコン』と2回ノックをすると自動で開閉します。もちろん機能性も洗浄プログラムも13種・オプション6種と多く充実しています」
Q３：食器を並べるのがパズルのようで大変、大きな食器は入らないのでは？
「ミーレの食洗機は、独自のカトラリートレイで、お箸やフォークといった細かな食器をスッキリと納められます。また、下段バスケットには直径31㎝の大皿や大きい鍋やフライパンなど、かさばるものも入る大容量も特徴です。上段バスケットは3段階に高さ調整可能で、入れる器に合わせてセッティングを変えられるので、ストレスなくお皿を入れられます。長年の経験や研究に基づいて設計されたバスケットの使いやすさには、実際に食器を入れてみてビックリされる方が多いですね」
Q４：予洗いをしないと、しつこい汚れが落ちにくいのでは？
「洗浄機の上中下3か所に設置されたスプレーアームからは多方向にお湯が噴出し、隅から隅まで効率的に洗います。噴出する向きには、少しずつ変化を加えており、食器同士がピッタリくっついていなければ、汚れをキレイに落とせます。さらに、オートセンサーで汚れ度合いを感知し、水量や水温、洗浄時間を自動的に調節。実際、手洗いでは使えない高温で洗えたり、手や腕が入らない細さの容器でもラクラク洗えたりと、手洗いよりも清潔かつキレイになりますよ。
また、お湯の温度も工夫しています。例えば『高温洗浄プログラム』では、洗い始めは40℃台のお湯で卵のようなタンパク質の汚れを落とし、途中から75℃まで上げた高温洗浄で油脂などを除去します。高温なので衛生面でも効果が期待できます」
Q５：乾燥が不十分で白い水滴が残り、布巾で拭き直さないといけないのでは？
「洗浄が終わったら自動でドアが少し開き、通気性をよくして余熱で優しく乾燥します。高温で洗い上げているので、5〜10分程度でキレイに乾きます。また、ガラスの食器などは専用の仕上げ剤を使うと水切れが良くなり、よりピカピカになりますよ。
ただ、食器が被さっている部分やお椀の糸どこなど水の溜まりやすい部分は、多少水が残ることもあります。その場合は、しまう際に軽く布巾で拭き取ってください」
Q６：ワイングラスなどデリケートな食器は傷ついてしまうのでは？
「普段使いの食器は通常洗いで問題ありません。また、繊細な食器を優しく洗浄する『ジェントルプログラム』もあります。この性能は、ワイングラスメーカーのリーデル社が、公式にリーデルのグラスの洗浄にミーレの食洗機を推奨するほどなんですよ。
また、バスケットの仕切りはグラスの足の長さに合わせて調整可能なので、足の高いグラスでも大丈夫。ホルダーでしっかり足を支えるため、グラス同士がぶつかって傷つくこともありません。
ただし、成分配合がリーデルと異なるクリスタルグラスや金の装飾がなされているもの、漆器などはお湯の洗浄で傷むこともあります。大切な食器は、それぞれに扱いを確認してください」
Q７：運転時間が長いのでは？
「標準使いに便利な『クイックパワープログラム』なら、約1時間で終わります。また、ミーレの食洗機は大容量なので、4人家族3食分の食器を1回で洗浄することも可能です。朝昼の食器は予備洗いプログラムで軽くすすいでおいて、1日分の食器を夜にまとめて洗えば、時間も水道代や電気代も節約できますよ」
Q８：稼働中は音が気になりそう……。
「稼働時の音は、日常生活で『静か』と感じる40～44dB程度。さらに、機種によってはより静かな洗浄プログラム『エクストラクワイエットプログラム』もあります」
Q９：お手入れが大変なのでは？
「ご使用頻度によって異なりますが、目安は1〜2か月に1回程度、排水部分のフィルターを取り外してサッと洗い、洗浄水が届かないドアパッキン部分をやわらかい湿った布で拭き取っていただくだけです。また、2〜3か月に1度程度専用洗剤を使って『庫内洗浄プログラム』で洗浄していただくと、ゴムパッキン部分などもより長持ちします。ひどい汚れやカルキ除去用の専用洗浄剤もありますので、汚れ具合に合わせてお手入れしてください。
ミーレの食洗機は20年使っていただけるようにつくっています。そのため、部品も万一の際に交換できるよう通常の企業より長い期間用意し、メンテナンスは自社のエンジニアが対応しています。また、日ごろよりお手入れしていただくことで、より清潔に末永くお使いいただけます」
Q10：水や電気をたくさん使うのでは？
「ミーレの食洗機で、幅60cmの『G6824 SC』の場合、1回で使う水量はわずか9.7L。水道料金は1回あたりのランニングコストは2.44円、年間だと¥891（※１）。手洗いの場合の1/15程度になります。また、消費電力量はわずか0.75 kWhで、1回あたり20.2円、年間¥7,373（※2）くらいで済みます。環境にもお財布にも、意外とエコなんです」
※2 算出基準料金：新電力料金目安単価 ¥27/kwh（家電公取調べ）
Q11：設置にかかる費用が気になります。
「ミーレのビルトイン食洗機の本体価格は30万円代のものが多く、幅60cmで最も多機能で大容量な最新モデルでも¥650,000です。また、2019年9月までの期間限定で幅45cmの限定モデルを特別価格の¥250,000で販売しており、高性能とご好評いただいております。
設置にかかる工事費の目安は、都内の場合、作業費¥17,000、配送費が¥15,000、古い機械の引き取り¥8,000、給排水工事が¥10,000と、¥50,000程度。他に、電気配線の工事を行う必要がある場合があります。電気工事は別途専門の業者が行うので、費用は業者や状況によって異なりますが、高くても¥50,000程度というお客様が多いですね。配管や配線は、事前に無料の下見で確認します（※3）」
食後の家事は食洗機に任せて、自由で豊かな時間を
酒井さんによると、海外と比べ日本の食洗機の普及率はまだまだ低いそう。
「食洗機に手抜きや贅沢品というイメージがある方もいらっしゃいます。でも、食洗機は手抜きではなく、家事を効率化して豊かな時間を生み出すツールです。実際にミーレ食洗機ユーザーからも『自由になる時間が増えた』『家族と過ごす時間が増えた』『睡眠時間が増えた』といった声が多いんですよ」（酒井さん）
キッチンに馴染むスマートなデザインで高性能、長く使えるビルトイン食洗機で、生活をほんの少しアップデートしてみませんか？
問い合わせ先
- ミーレ・ジャパン
- TEL：0570-096-300（ナビダイヤル）
- ※お客様コールセンター「ミーレ・コンタクトセンター」につながります
- 受付時間／9:00〜17:30（土日祝日を除く）
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- TEXT ：
- Precious.jp編集部
- WRITING ：
- 加藤良子
- EDIT ：
- 廣瀬 翼（東京通信社）
