Dior(ディオール)が世界中のアーティストとコラボレーションして、メゾンのアイコンバッグである「LADY DIOR(レディ ディオール)」の魅力を伝えるプロジェクトの第3弾、「DIOR LADY ART #3(ディオール レディ アート)」の作品群が発表になりました。

ディオールのアイコンバッグ「レディ ディオール」を11人の女性アーティストが再解釈

1995年の誕生以来、メゾンのアイコンバッグとして親しまれてきた「レディ ディオール」は、モードの流行を超える物語を紡いできました。

そんな偉大なバッグを再解釈するアーティストとして、メゾンのアーティスティック ディレクターを務めるマリア・グラツィア・キウリ氏が今回起用したのは、日本をはじめ、コロンビアやトルコ、韓国や中国、そしてアメリカやフランスなど、国籍も世代もまったく異なる11人の女性アーティストでした。

今回は、バッグの素材からサイズ、カラーやステッチなど、それぞれのアーティストが独自にデザインした想像力豊かなクリエーションの、全ラインナップをご紹介します。

■1:日本代表 荒神明香さんの作品

日本代表として選出されたのは、現代美術家のなかでも注目度の高い荒神明香さん。発売に合わせて、バッグに込めた想いを語る動画が公開されました。

  • 荒神明香さんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,100,000(税抜)
  • 荒神明香さんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥810,000(税抜)

コンタクトレンズを通して見た“歪んだ世界”を表現したという荒神明香さんの作品は、スケールの広さを感じさせるリズミカルなデザインに。 洋装だけでなく和装にも合わせたくなる想像力豊かなバッグは、シルバーとゴールドの2色で展開されています。

■2:アメリカ代表 ポリー・アフェルバウムさんの作品

  • ポリー・アフェルバウムさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,400,000(税抜)
  • ポリー・アフェルバウムさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥910,000(税抜)

ニューヨークを拠点に活動しているポリー・アフェルバウムさんによる作品は、遊び心あふれるウィットに富んだアプローチが話題に。レザーと刺しゅうの2タイプで仕上げられたグラフィカルで奥行きある世界観は、知性をも感じさせます。ディテールまで計算し尽くされた作品は、鋭い審美眼の持ち主である彼女ならでは! ぜひ、店頭でチェックしてみてください。

■3:フランス代表 イザベル・コルナロさんの作品

  • イザベル・コルナロさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥770,000(税抜)
  • イザベル・コルナロさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥910,000(税抜)

「刺しゅう」という手段を用いてディオールのアイコンバッグを再解釈したのは、伝統的な職人技術をこよなく愛するアーティスト、イザベル・コルナロさん。そんな彼女が発表したのは、ラバーコーティングされたマットブラックのテクニカルレザーのタイプと、メゾンコードである「8」が描かれたベルベット素材の上にチェーンやチャームがあしらわれた2型。まったく異なるアプローチにより仕上げられたふたつのバッグは、クラシックとモダン双方への敬意を感じさせるデザイン美が魅力です。

■4:フランス代表 モルガンヌ・シェンベルさんの作品

  • モルガンヌ・シェンベルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥980,000(税抜)
  • モルガンヌ・シェンベルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥910,000(税抜)

従来の「レディ ディオール」の上にロープがあしらわれた斬新なバッグを発表したのは、芸術的にも地理的にも領域の輪郭を編み出し乱すことを好む、フランス人彫刻家のモルガンヌ・シェンベルさん。力強さと儚さを感じさせるデザインは、どことなく現代女性のあり方を感じさせます。

■5:中国代表 李妹睿さんの作品

李妹睿さんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥770,000(税抜)
李妹睿さんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥770,000(税抜)

ホログラムエフェクトのプリントがあしらわれた未来的なデザインを打ち出したのは、北京で活動する李妹睿さん。目で直接光を見るときの感覚が再現されているというこちらの作品は、目の錯覚を利用した「見ることで完成するアート作品」として話題に上っています。新しい印刷技術とデジタルスタンプ技術を用いて3D効果を生み出した最先端なアプローチは、私たちの価値観を変えるきっかけにもなりそうです。

■6:韓国代表 イ・ブルさんの作品

  • イ・ブルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥910,000(税抜)
  • イ・ブルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,050,000(税抜)
  • イ・ブルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥910,000(税抜)

人間の複雑さ、とりわけマイノリティーの疎外と抑圧、父権と全体主義の原型を培うイデオロギーから着想を得たという韓国人アーティストのイ・ブルさんは、大自然を思わせる奇想天外なテクスチャー選びで、革新的な3つのスタイルを打ち出しました。バッグという枠を飛び出した壮大かつ立体的なデザインは、早速アート業界からも注目されているとか。

■7:トルコ代表 ブルチャク・ビンギョルさんの作品

  • ブルチャク・ビンギョルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥700,000(税抜)
  • ブルチャク・ビンギョルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥770,000(税抜)

自身が経験してきた文化や歴史から影響を受けているというのは、イスタンブールを拠点に活動しているトルコ人アーティストのブルチャク・ビンギョルさん。今回は、2タイプのバッグを発表しました。まずは、水彩で描いた模様を成型し、ディオールが誇る製法技術のひとつであるタフタージュ加工を施された蛍光フラワーの刺繍が咲き誇るモダンなタイプ。そしてもうひとつは、中国の文化から影響されたオスマントルコ時代の磁器に由来した、「ハタイ」模様の蓮の花の刺しゅうがフェイクファーにあしらわれたタイプです。どちらも、現代的に再解釈された伝統技術の素晴らしさが際立っています。

■8:アメリカ代表 ミッカリーン・トーマスさんの作品

ミッカリーン・トーマスさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,400,000(税抜)
ミッカリーン・トーマスさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,400,000(税抜)

「LOVE(愛)」をテーマにデコラティブなバッグを手がけたのは、ニューヨーク、ブルックリンを拠点に活動している、ミッカリーン・トーマスさん。過去に出会った人物からヒントを得てつくるコラージュ作品を数多く発表している彼女は、今回、さまざまな素材を組み合わせることにチャレンジしたといいます。バッグを手に持った瞬間に「素材」を感じることのできる作品は、ぜひ実際に手にしてみてください。

■9:ドイツ・アメリカ代表 ジャナイナ・チェッペさんの作品

ジャナイナ・チェッペさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,200,000(税抜)
ジャナイナ・チェッペさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥1,200,000(税抜)

旅の思い出を表現したというのは、ドイツ生まれブラジルのサンパウロ育ち、そしてハンブルク造形美術大学とニューヨークの視覚芸術専門学校で学んだジャナイナ・チェッペさん。旅の思い出として彼女の記憶の中で生き続ける海底や植物など、自然界に生存する動植物がモチーフとなったストーリー性のあるデザインは、彼女が手がける絵画そのもの。今にも動き出しそうな、生きたアートの力強さを肌で感じられる仕上がりは圧巻です。

■10:コロンビア代表 オルガ・デ・アマラルさんの作品

  • オルガ・デ・アマラルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥2,100,000(税抜)
  • オルガ・デ・アマラルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥2,100,000(税抜)
  • オルガ・デ・アマラルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥980,000(税抜)
  • オルガ・デ・アマラルさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥980,000(税抜)

「ディオールから誘われたときに、ブランドと自分との絆を感じた」というのは、コロンビアで活躍するビジュアルアーティストのオルガ・デ・アマラルさん。ミニマルな枠のなかでエレガンスを放つ「レディ ディオール」というバッグは、まさに美の結晶であり、自身の作品とリンクする部分があるとも。彼女が作品に用いているファイバーや金箔を用い、互いに刺激し合いながら生まれた作品はアートの極み。繊細な描写が、見る人の心を掴むことでしょう。

■11:アメリカ代表 パエ・ホワイトさんの作品

パエ・ホワイトさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥810,000(税抜)
パエ・ホワイトさんデザインのバッグ「レディ ディオール」¥810,000(税抜)

2色使いの色の魅力は、「陽に当たっているときや持ち歩いているときなどに、色が特定できないできないという点」だと、パエ・ホワイトさん。ロサンゼルスを拠点にしている彼女は今回、自身が愛着をもっているキンバエの金緑色をバッグの表面に落とし込むことにチャレンジしたといいます。他では出合うことのない唯一無二の輝きは、まさに異次元の美しさ。店頭でその魅力を確認してみてください。


今回は、11人のアーティストが手がけた「レディ ディオール」の全ラインナップをご紹介しました。

現在、日本で展開されているのは、GINZA SIX内にあるハウス オブ ディオール ギンザ(東京都中央区銀座6-10-1 ギンザシックス1〜3階)のみ。アーティスト一人ひとりが紡ぎ出す美しい世界観とイマジネーションを、この機会に堪能してみてはいがでしょうか。

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EDIT&WRITING :
石原あや乃