3年前より鉢植えでバラを育てて来ましたが、今年は初めて「地植え」でバラの栽培をスタートさせたこともあって、お花が咲き終わった後の「花後のお手入れ」にチャレンジしてみました。

花後のお手入れとは、一体何をするものなのかというと、5月に1番目の花が咲いた後に行う「花がら切り」と「シュートのピンチ(摘み)」のことです。

「花がら」とは、咲き終わった花を指します。「シュート」は、勢いよく元気に伸びてきた植物の枝や茎の総称です。

去年までの二拠点生活だったときは、お手入れがすべて後手後手に回っていましたが、田舎暮らしに一本化した今年は、バラと一緒に暮らす生活スタイルになれたので、積極的にお世話をしてあげたいと思います。

さて、いざやってみると本の通りには行かず、わからないことだらけ。そんな私の悩みとプロから習った、ガーデニング初心者に優しい「簡単バージョンのお手入れ方法」を、11のQ&A形式にしてまとめてみました。

ぜひ参考になさってください!

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3年前に植えたバラ。まだまだ可愛いひざ下のコンパクトな高さでした。

バラの1番目の花が咲いた後に行う「花がら切り」と「シュートのピンチ」とは?

初めて地植えでバラを育ててから、今年で3年目になります。

今までは、何をしなくても次々と開花し、勢いよく新しい枝を付けていましたが、3年目になるとバラは成人し、そろそろガーデナーの腕が試される時期に入るようです。

しかし、本やネットを調べてみると、そのやり方は千差万別。我が家の子達の場合は、どう対応したらいいのか? 私の先生にSOSを出しました。

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2020年1月の作業風景。先生からは、バラを楽しむ気持ちが一番大事!と楽しく教わりました。

「つるバラの誘引と剪定」でお世話になった、造園業を営むプロであり、ご本人も大のバラ好きで250株以上をひとりで管理してローズガーデンを運営している、しとうえん代表の市東さんです。

今回も、市東さんからいただいたアドバイスを皆さんとシェアしたいと思います。

【記事はこちら:憧れのバラのアーチが作れる!「つるバラ」の育て方のコツ11】

初めに、基本となるふたつのルールをご紹介します。

ルール1
つるバラは、一番目の花が咲いたあと、基本的には、5枚葉を2~3節残して切ります。

ルール2
四季咲きの木立ち性バラは、一番目の花が咲いたあと、基本的には、5枚葉を3~5節残して切ります。

「花がら切り」にまつわるQ&A

 

Q1:つるバラの枝を切る際、その後の誘引を考えて、芽の向きを意識するか、否か?

A:意識しないでもよい。

よく、「外芽で切る」の法則を聞きますが、横でも縦でも這わせる向きは関係なく、どこで切ってもいいそうです。

Q2:木立ち性のバラは、花が終わった後どこで切るか?

A:5枚葉を3~5節残して切る。(ルール2)


シュートとべーサルシュートにまつわるQ&A

Q3:シュートは切ったほうが良い?それともそのまま?

A:つるバラは、真直ぐに立てておく。四季咲きの木立ち性バラは、ピンチをしてください。

Q4:フェンスより飛び出しているシュートはどうしたらいいか?

A:太い枝でも、2、3節残して切るか、そのまま残すか好みでよい。這わせる場所がない方は、勿体なく感じますが!

ルール1に習って、5枚葉を2、3節残して切ってください。フェンスに余裕がある方は、切らずに、育てておきましょう。

フェンスを越えて、仮誘引をする場所がない場合、支柱を使った方法を動画でご紹介しています。(05:04参照)

Q5:なぜシュートを真直ぐに立てておくのか?

A:1、枝の成長を促進させるため・2、日当たりと風通しを良くするため・3、病気や害虫予防

Q6:風通しのために、枝を間引びくべきか?

A:NO。9月までに行う、夏剪定で整えればOK。

初心者で、私のように時間も余力もない方は焦らず! シンプルにお手入れをしていきましょう。

Q7:つるバラのベーサルシュートはどう扱えばいいか?

A:好みで、切ってもより、伸ばしても良し、花を咲かせてもよし。

応用編:「段差剪定」のアイディア

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3年前に植えたロココ、今ではフェンス一面大きくなりました。

株の下半部分が葉を落としてしまったり、新しい枝が出てこない場合、少し庭がさみしくなってしまいます。そんなとき、ベーサルシュートを低い位置で切ることで、低い位置でも、高い位置でもバラがフェンス一面に開花するようにする方法をご紹介しています。

Q8:木立ち性のシュートとベルサールシュートはどう扱えばいいか?

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シュートが若い内は、手で摘み取れます。いつの間にがグンと主張しているので、お見逃しなく!

A:シュートはつぼみの数を減らして、2番花を楽しむ。ベーサルシュートは30cm程度の高さで、芽の向きは意識せずに摘心する。

これを怠ると・・・、残念な私の庭のバラはこちらをご覧ください。(08:15)

Q9:シュートの頭につぼみが付いた場合どうしたらよいか?

A:数を絞って、咲かせてもよい。

すべて蕾を摘み取るという説もありますが、せっかくだから開花を楽しみたいですよね! シュートの先につくつぼみは、大概、房状につきます。すべて開花させると、株の消耗につながりますが、数を絞って調整すればOK。

Q10:言い訳ですが…私がベーサルシュートを切りそびれた理由はなんでしょう?

A:外芽を意識していたら、ちょうどいい場所(30cm程度)に見つからな経ったため。

でも!芽の向きは気にせずピンチをしていいそうです。その理由は、(09:30)に解説しています。

Q11:シュートって、そもそも何なのか?

A:勢いよく元気に伸びてきた枝の総称。株元から出たものは、ベーサルシュート、古い枝から出た物をサイドシュートを呼びます。

しかし、実物を見ると、色々な場所から、違った状況で一気に枝が噴出していて・・・、悩みます。

答えは、すべてサイドシュート。それぞれの扱い方法は、11:25を参考になさってください。

以上、バラの開花後に行う、花がら切りと、シュートのピンチ方法をご紹介しました。

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バラの開花はひと段落ですが、初夏が感じられるフランス菊が開花してきました。

植え付けた年から、ちゃんとしっかりお世話をしてあげていたらよかったなぁと後悔しています。

言い訳ですが、「2拠点生活」「週末だけのバラのお手入れ」だと、この規模では限界があったのかなと感じました。バラも生き物なんですね。

3年目でバラは成人になると人づてに聞きました。今年からは、若さに頼らず、丁寧なお手入れで、端正な姿の、きれいなバラを咲かせたいと思います。

この記事の執筆者
<プロフィール> 1980年、東京生まれ。大学を卒業後、マスコミ業界に就職。テレビ、雑誌、WEB、ラジオの企画や制作に携わったのち、20代後半からグラフィックデザインを学ぶ。美容業界でデザインや広報の仕事をする傍ら、2015年9月に関東圏の古民家をセカンドハウスとして買い取り、東京と地方を行き来する生活を始める。 好きなものは、本、カメラ、花、ティファニーとTシャツ。趣味は、読書、アート鑑賞、カメラ、陶芸、料理、ピラティス、ゴルフ。「たくさん、よりも、自分に合う、永く愛せる物や人間関係を大切にしたいと思います。また、そういったものに巡り合っていきたいです」
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