【目次】
- ほうれい線ができる「原因」
- 【1】ほうれい線に効果的な「プレマッサージ」
- 【2】ほうれい線が薄くなる「深層リンパマッサージ」
- 【3】ほうれい線が浅くなる「ツボ押しマッサージ」
- 【4】ほうれい線を消す&小顔になる「耳ほぐしマッサージ」
- 【5】ほうれい線を消す&顔を若返らせる「頭皮マッサージ」
ほうれい線ができる「原因」
■ほうれい線の正体は「たるみ」だった
見た目年齢をいちばん左右する頬の影・ほうれい線。みなさんは、ほうれい線をシワだと認識していませんか?実はほうれい線の正体は、シワではなく「たるみ」なのです。これは、立っている状態と仰向けに寝ている状態を比較してみると、よくわかります。まず、立っている状態(右写真)。このとき、ほうれい線は見えます。次に、仰向けに寝ている状態。このとき、ほうれい線は見えなくなっています。
これがどういうことかというと、重力があるかないかの差にあります。寝た状態で重力がかからなくなると、ほうれい線が見えなくなるということは、ほうれい線は「頬が下がって」現れる線だということ。そのため、ほうれい線は「たるみ」に分類されるのです。一方のシワはどうかというと、重力とは関係がなく、肌深くに刻まれていくものなので、仰向けに寝ても、消えることはありません。ほうれい線=たるみであることを認識すると、おのずとお手入れも変わってきます。
■「ほうれい線」をつくってしまう要因は大きく3つ
そもそも、なぜほうれい線ができるのでしょうか? 要因は3つです。ほうれい線=たるみですから、まずは真皮の空洞化が挙げられます。ふたつ目の要因は、表情筋の衰え。加齢による衰えだけでなく、使わない筋肉と使いすぎる筋肉が出てくるため、バランスが崩れ、それもたるみにつながります。そして、最先端のトピックは皮下脂肪の肥大化です。
江連さんは「皮下脂肪が多くなると、悪い因子が過剰に分泌されるようになり、弾力を司っている真皮にダメージを与えていることがわかってきました。すると、肌はハリや弾力がなくなり、たるむのです。その逆に、皮下脂肪が小型だと、アディポネクチンという美肌因子が分泌され、コラーゲンやヒアルロン酸の合成が促され、真皮の状態がよくなるということもわかってきたのです。そのくらい脂肪が、実は肌を左右する重要なものだと、最近では認識が変わってきました。つまり、皮下脂肪を増やさないことがたるみ予防につながります。ただ脂肪を減らすというのは大変なので、脂肪細胞を小型化させることが秘訣に」と言います。
真皮の空洞化や表情筋の衰えだけでなく、皮下脂肪もほうれい線に影響しているということですね。
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
【1】ほうれい線に効果的な「プレマッサージ」
■首や胸の筋肉が、顔の筋肉を引っ張り下げている!?
ほうれい線は、見た目年齢をいちばん左右する頬の形。少しでも老けて見られないために、ほうれい線を薄くするマッサージを取り入れている女性は多いはず。しかし、「それでも頬が上がらない」と悩んでいませんか?頑張っているのにあまり効果が見られないときは、首や胸などの筋肉が、顔の筋肉を引っ張り下げている可能性があります。体はすべてつながっているもの。たるみも顔だけで起こっているわけではないのです。
そこで取り入れてほしいのが、もっと効かせるための「プレマッサージ」。このマッサージはとても重要な4か所を厳選しています。まずポイントとなるのが鎖骨。ここのリンパが詰まっていると姿勢が悪くなり、またリンパが詰まるといった悪循環になるのでここから始めましょう。
次に大胸筋。大胸筋が固まると呼吸が浅くなり、たるみにも影響があるのです。そして首。首から鎖骨に向かって伸びる胸鎖乳突筋が硬くなると、顔を引っ張ってしまい、たるむ要因になってしまいます。最後は頭。頭が硬くなったり、血流が悪くなったりすると、この場合も顔のたるみに影響が出るもの。そのため、顔周りに位置する部位だけでも、プラスして行っておくと、さらに効きがよくなります。以下から、写真付きでプレマッサージを解説します。少しでも時間のあるときは、ぜひ取り入れてみてください。
<STEP.1>「鎖骨」の詰まりをとって美姿勢になる
・首を左に少し傾け、リラックスして口を半開きにし、中指の第一関節の腹で、左の鎖骨の上を左右に10往復小さく動かしマッサージ。
・1か所につき、いちばん響く位置で指を止め、「小さく頷く」を数回、「小さく首を振る」を数回行いましょう。
<STEP.2>凝っている「大胸筋」をほぐす
・大胸筋が凝ると呼吸が浅くなるので、手でグーをつくり、グーの平らな面を使って、斜めに小さく上下させて動かし、ほぐしていきましょう。大胸筋に対して垂直になるように動かすのがポイント。
・1か所につき、10往復ずつ行ってください。
<STEP.3>固まっている「首」をゆるめてたるみを防ぐ
・下の赤点線部分の「胸鎖乳突筋」を親指で触れながら、首の骨の両脇を残りの3本指(小指以外)で挟み、「小さく頷く」を10回、「小さく首を振る」を10回行いましょう。
・下から上に向かって4か所行ってください。
<STEP.4>たるみに関係する「側頭筋」をマッサージする
・口をリラックスして半開きにし、まず耳を持ってクルクルと外側に10回回しましょう。
・次に、グーで側頭部を両方から挟み、外側に10回回してください。側頭筋はたるみと関係しているので、よくほぐすのが効果的。上から順に4か所くらい行っていきましょう。
<STEP.5>「額から鎖骨まで」リンパを流す
・手ぐしで額から頭頂部、後頭部を通って、鎖骨の内側の部分まで一気に流していく。
・最後はリンパを流して、老廃物を排出することがポイントに。3回くらい行って。
顔のたるみに効く、マッサージの前のマッサージ「プレマッサージ」5ステップ
【2】ほうれい線が薄くなる「深層リンパマッサージ」
■深層リンパケアで「真皮」をふっくら弾力アップ!
ほうれい線の対処法としてはまず、アンチエイジングコスメで真皮をしっかり立て直すことが重要です。その上で、マッサージを取り入れましょう。エイジングデザイナーの村木宏衣さんに教えていただいた、クリームを塗ったあとさらにその効果を上げるコツをご紹介します。
それは、筋肉と同じ深さにある深層リンパを流し、コスメがより効きやすい肌に整えていく方法です。深層リンパは、筋肉が硬くなると流れづらくなります。そこで、使いすぎていて硬くなっている筋肉をほぐし、使えていない筋肉を刺激してリフトアップへと誘導していきます。
多くの人が使いすぎなのが、大頬骨筋と小頬骨筋。逆に使えていない筋肉が上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋。この使えていないふたつの筋肉が頬を持ち上げる役割を果たしています。下のマッサージを2週間も続けると、ほうれい線が薄くなるのを実感できるはず。肌の奥からパンとしたハリ感が出てきます。
<STEP.1>食いしばりの「凝った筋肉」をほぐす
・リラックスして、口の力を抜き、半開きに。手をグーにして、下の点の部分におき、自然な呼吸をしながら、1か所につき、外回しを10回行いましょう。
・このとき、肩や首に力が入らないように気をつけてください。
<STEP.2>鼻の下の伸びた筋肉を縮める
・「口輪筋」という、口をぐるっと囲んでいる筋肉に対し、垂直になるように指2本をおき、指を小さく上下させて、筋肉を刺激しましょう。10往復繰り返して。
・この筋肉に弾力が戻るとほうれい線が薄くなります。
<STEP.3>ほうれい線をつくるコリをほぐす
・人さし指でカギ形をつくり、ほうれい線の始まり部分から横に小さくスライドさせましょう。10往復行ってください。顔の内側から外側に向かって移動させながら、同様に行っていくことがポイント。
・骨をほぐすようなイメージでやってみましょう。
<STEP.4>リンパを流してすっきりシャープにする
・しっかりほぐし終わったら、人さし指でカギ形をつくり、最後に頬骨の下に沿わせながら、耳たぶの下を通り、鎖骨までリンパを流していきましょう。
・最後にコレを行うか否かで、顔のスッキリ感が違ってきます。
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
【3】ほうれい線が浅くなる「ツボ押しマッサージ」
■リフトアップに有効! ほうれい線を浅くする「迎香(げいこう)」をツボ押し
老け顔に見せてしまう原因のひとつである「ほうれい線」。これを解消するためには、エイジングケアコスメだけに頼るのではなく、ツボ押しによって血行&代謝の促進、リンパの流れを改善することも大事。
そこで、村木さんが教えてくれるのが、リフトアップに有効でほうれい線を浅くする「迎香(げいこう)」というツボ。
「迎香」は小鼻の横にあるツボで、老廃物が溜まりやすいところで、ここをプッシュすることで老廃物の排出を促し、たるみやほうれい線の改善に効果的なのだとか。さらに、むくみや鼻詰まりにも効くので、朝のメイク前や仕事の合間などにプッシュするのを習慣にしてみてくださいね。
<STEP.1>まずはプッシュする位置を確認
・「迎香(げいこう)」は小鼻の横にあるツボ。
・プッシュすることで老廃物が体外に排出され、たるみの改善やほうれい線の解消に。
<STEP.2>小鼻の横を優しくプッシュ
・「迎香(げいこう)」を人さし指を使って、鼻を挟むように10秒間押しましょう。
・これを2~3回繰り返します。
村木宏衣さん指南|老け顔の原因、ほうれい線が浅くなる!? リフトアップ・ツボ押しで若返り
【4】ほうれい線を消す&小顔になる「耳ほぐしマッサージ」
■リンパが集中している耳周りをほぐして、ハリを復活させる!
口角を上げて笑顔をつくる、頬を持ち上げる表情筋(大頬骨筋、小頬骨筋)と耳周りの筋肉(前耳介筋、後耳介筋、上耳介筋、など)や咬む筋肉(咬筋)は機能的に連結をしています。これらが劣化して硬くなると、たるみが起こる、頬の肉が下がるなど、ほうれい線がどんどん深くなってしまいます。
ほうれい線ができると、シワケアと同様にその部分に美容液やクリームをたっぷりとすりこんでどうにかしよう、と思いがちですが、それでは効果なし。皮膚だけの問題ではなく、耳周りの筋肉、咬筋が硬くなることが大きく影響しているのだから、この筋肉をほぐしてハリを復活させることが得策です。
村木さんが提案するメソッドは耳を手で覆い、外回しに円を描くようにマッサージするだけ。まずは片側だけやってみると、反対側と比べで明らかにフェースラインが変わっているのが一目瞭然! さらに耳周りにはリンパも集中しているので、マッサージすることでむくみ解消に。小顔効果も絶大ですよ。
<STEP.1>手を軽く丸めて、耳全体を覆うように当てる
・これが基本の位置。親指の付け根がエラの位置で、人さし指、中指、薬指、小指の4本の指が耳を覆い、手のひらでフェースラインを押さえましょう。
<STEP.2>外回しに円を描くように手を動かす
・STEP.1の状態から、外回しに15回、円を描くようにマッサージします。
・このとき、ぽかんと軽く口を開けましょう。人さし指、中指、薬指、小指の腹で耳周りの筋肉をほぐし、手のひらで咬筋とフェースラインをマッサージする感じで行って。
たった10秒で完了! ほうれい線を消して小顔になる、簡単「耳ほぐし」マッサージとは?
【5】ほうれい線を消す&顔を若返らせる「頭皮マッサージ」
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■ほうれい線を解消するカギは「頭筋」にあり
ほうれい線が目立つ「老け顔」の悩みを解消するカギは「頭筋」にあり。ほうれい線やたるみなど、老け顔の悩みは頭の筋肉と直結しています。顔の筋肉を支えている側頭部の筋肉を刺激するとエクササイズやマッサージの効果が特に高く現れやすいのです。
<STEP.1>「側頭部」の筋肉を刺激してフェイスラインを引き上げる
ほうれい線やフェイスラインのたるみ、口角の下がりを引き起こしているのが側頭部のコリ。ここのコリの大きな要因は食いしばりなど、奥歯をかみしめるクセだそう。そのため、我慢強い人やストレスフルな人は特にコリやすいとのこと。
5本の指で適度な圧をかけながら側頭部をしっかりほぐせば、「フェイスラインのたるみ」や「ほうれい線」「口角の下がり」など、顔全体の印象を左右するエイジングサインに働きかけてくれますよ。顔の印象が10歳は若返ります。
- TEXT :
- Precious.jp編集部