処女、少女、娼婦、そして淑女…なんて昔、郷 ひろみが歌っていましたが、女と生まれたからには、ひとりでいくつもの“顔”をもっていたいもの。そんなさまざまな表情を演出するための強力な武器がフレグランス。つまりシーンによって香りを変えるのは、もはや大人の嗜みといえるでしょう。
私の場合、デイタイムに愛用しているのはクルジャン。バラの香りだけど、単に甘いだけで終わらないのがいいところ。清々しさもあるおかげで凛とした雰囲気が漂い、品よく、できる大人の女性の顔に。
夜の外出にはサンローラン。これはもう、まとうとすぐさまファムファタル(注・あくまで脳内イメージです)。スパイスが効いて辛口で、でも女っぽさもあるのがたまりません。
そして休日にはゲラン。歩くたび柑橘がふわりと立ち上り、気分は何物にも縛られない自由人。
三者三様の香りの力を借りて違う女になる。もしかしてこれこそが忙しい現代女性のセラピーなのかも。
問い合わせ先
- ゲラン TEL : 03-3239-0618
- イヴ・サンローラン・ボーテ TEL : 03-6911-8563
- メゾン フランシス クルジャン(ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業本部) TEL : 03-5413-1070
- TEXT :
- 入江信子さん ビューティエディター
- BY :
- 『Precious8月号』小学館、2016年
- クレジット :
- 撮影/戸田嘉昭(パイルドライバー) 文/入江信子