なにげない会話でも、ちょっとした言い回しを間違うと、「この方、意外と教養がないのかしら…」などと思われてしまう可能性、ありますよね。Respect(尊敬される)女性から、Shame(残念な)女性にならないために、間違いやすい日本語の読み方や意味を、いま一度おさらいしていきましょう!

【問題1】「果敢無い」の正しい読み方は?

「果敢無い」
「果敢無い」

1:かかんない

2:はかない

「はかない」「かかんない」
「はかない」「かかんない」

あなたはかかんない? はかない? どちらでしょうか? 

間違った日本語? 正しい日本語?
間違った日本語? 正しい日本語?

答えは…【2:はかない】が正解!

「長く続かず終わる」「身を結ばずに終わる」という意味の言葉です。

「はかない」が正解!
「はかない」が正解!

「今日は仕事のハカがいく」という言い回しに使う「ハカ」という言葉の、否定形になります。「ハカ=果敢」は「仕事の目標量」を指す言葉で、これに至らないことを指し、「果敢無い(ハカナイ)」と表現します。

読み方さえわかれば、意味を間違う方は少ないでしょう。

しかし紛らわしいことに、同じ「果敢」という漢字を使った「果敢(カカン)に挑む」という表現が存在するのです。

この場合の「果敢」の意味は、「決断力に富み、思い切った様子」を指し、「勇猛果敢(ゆうもうかかん)」という四字熟語にも使われている表現です。

こちらと混同して、1:かかんない を選んでしまった方も少なくないのではないでしょうか?

ちなみにスマートフォンやPCなどの電子デバイスでの文字変換で「果敢」の文字を出すには、「カカン」と打つのがいちばんの早道。「ハカ」単体では「果敢」の文字が出る事は少なく、「ハカナイ」と打った場合のみ「果敢無い」が変換候補に出ることが多いようです。

否定形がつかないと「果敢=ハカ」とはまず読まない、「果敢」の文字単体では「カカン」と読む。…日本語の奥深さに惑わされてしまいますね。

「果敢無い(ハカナイ)」「果敢(カカン)」ともに、小説など文語に登場しやすい表現なので、ふだんから文字に親しみの深い、勉強家の方ほど間違いやすい言葉と言えるかもしれません。

というわけで、正しく理解できたか、関連でもう一問、会話文クイズを出題します。さきほど間違えてしまった方も、ここでリベンジしましょう!


【問題2】以下の会話で正しいのはどれ?

1:「カカンない挑戦、って感じでかっこいい!」「そうだね」

2:「カカンな挑戦、って感じでかっこいい!」「わかる」

3:「ハカない挑戦に終わってしまった・・・」「とほほ」

どれが間違っている? あなたはRespect? Shame? …正解は?

3つの会話で正しいのは?
3つの会話で正しいのは?

【2】、【3】が正解! 間違いは【1】。

1の「果敢無い挑戦」に無理やり意味をつけると「思い切った決断力が感じられない挑戦、って感じでかっこいい!」となってしまうので、意味のとおらない間違った表現、ということになります。

正しい意味と読み方を身につけて、今日もちょっとした豆知識を仕事や日常会話に活かせる、素敵な女性で参りましょう!

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小出真朱