1930年代のロックフェラーセンター以来、ニューヨーク市最大の都市再開発プロジェクトといわれる「ハドソンヤード」。その東側にある「イースタンヤード」が2019年3月15日にオープンしました。

グランドオープニングセレモニーはCNNのアンカーマン、アンダーソン・クーパーが司会を務め、セサミストリートのキャラクターや多くのセレブリティーが参加。この新しいニューヨークの顔とも言える注目スポット、一体どんな楽しみ方ができるのでしょうか?

新しいニューヨークの顔!注目のランドマークがついに誕生

ニューヨーク、マンハッタンの西側に位置するハドソンリバー。かつてその川沿いは倉庫街の続く誰も立ち寄らない危険なエリアでした。しかし、ジェントリフィケーションと呼ばれる再開発や文化的施策により、ダークなイメージは一掃されつつあります。広々とした公園やリバービューが楽しめるこの地区は、高層ビルに囲まれ、狭い空に見慣れたニューヨーカーたちにとって一服の清涼剤のような場所。

中心部からは少し離れるものの、一見窮屈なマンハッタンにありながら、開放感が楽しめる貴重なエリアには、ラグジュアリーなタワーマンションが続々と建設され、2014年には空中公園のハイラインが完成。2015年にホイットニー美術館がアッパーイーストサイドから移設されたことなどからも注目度の高さがうかがえます。

モダンな高層建築群が楽しめるハドソンリバー沿いの眺め。ナイトビューも必見です。

そしてついに誕生したのが、今回開業した複合施設プロジェクト、ハドソンヤード。なかでも注目したいのがそのランドマークである「ベッセル」です。最新の現代建築に目を見張るハドソンリバー沿いですが、そのビル群のなかでも異様にも思える不思議なデザインが特徴。思わず近くへ引き寄せられるような、好奇心をくすぐるこの建物では一体どんなことが体験できるのでしょうか?

ニューヨークの新たな視点に出合えるベッセル

ベッセルへは地下鉄7番線「ハドソンヤード駅」から徒歩圏内です。無料入場にはオンラインでの予約か、当日朝に現地窓口で予約も可能。

中に入ってみると圧倒されるのが1階から8階までの吹き抜けです。入場券が必要ですが誰でも無料で入ることができ、その眺望を楽しむことができます。近未来的な154か所で接続された階段は合計2,500段。スムーズに行けばトータル15分ほどで最上階まで昇り、降りてくることができます。

80か所ある踊り場で休憩をとりながら、自分の足で昇るのも楽しそうですが、まるで未来のケーブルカーのようなエレベーターを利用することも可能。ハチの巣のようなジオメトリックなデザインは、英国のデザイナー、トーマス・ヘザーウィックによるものです。

西側からはハイラインやハドソンリバー越しのニュージャージーの景色を楽しむことができます。

最上階から内側を覗くと、人々がまるで模様のようで非日常の世界に引き込まれます。また、ベッセルからハドソンリバーを臨むと、その景色はひと味違って見え、ニューヨークの新たな景色や視点を発見したような気分になりますよ!

まだまだあります!「ハドソンヤード」の見逃せないスポット4選

■1:ニューヨーク初上陸のデパートも|ショッピングエリア

セレブリティー御用達デパートのニーマン・マーカス(Neiman Marcus)。

ハドソンヤード内には約92,900平米の広さを誇るショッピング&レストランエリアがあります。ショッピングエリアでなんといっても注目はニューヨーク初の「ニーマン・マーカス(Neiman Marcus)」フラッグシップ店。

五番街の「ヘンリ・ベンデル(Henri Bendel)」が閉店してしまった今、お土産やギフト探しにぜひ訪れたいスポットとなりそう。またニューヨークを訪れたなら外せない「コーチ(Coach)」、「スチュアート・ワイツマン(Stuart Weitzman)」といったニューヨーク発のラグジュアリーブランドから、旅先での急な天候変化に便利な「H&M」や「ユニクロ」、「Zara」などのファストファッションブランド、そして「MUJI」も営業しています。ここに来れば一気にショッピングを済ませることができるかも…!

■2:有名シェフのレストランが目白押し|レストランエリア

中央のトーマス・ケラー(Thomas Keller)はタイムワーナーセンターにあるミシュラン3つ星の「パー・セ(Per se)」などを展開しています。

注目エリアに居ながらにして、同時に話題のレストランも楽しめてしまうハドソンヤード。デイビッド・チャン(David Chang)や、トーマス・ケラー(Thomas Keller)、マイケル・ロモナコ(Michael Lomonaco)のような有名シェフによる店が名を連ねています。

コスタス・スピリアディス(Costas Spiliadis)によるレストラン「エスチアトリオ・ミロス(Estiatorio Milos)」ではベッセルビューを楽しむことができます!

一方、シェイク・シャックのようなファストフード店も展開しています。私のオススメはアッパーイーストサイドに本店のある老舗ベーカリー「ウィリアム・グリーンバーグ(William Greenberg)」。ブラック&ホワイトクッキーは日本人好みの味かどうか? は別として、ニューヨークらしさを噛み締められる一品です。

ショッピング&レストランエリアは平日、土曜日は午前10時〜午後9時、日曜日は午前11時〜午後7時までの営業です。

■3:ニューヨークの新たなアートの発信地|ザ・シェッド(The Shed)

ベッセルと並び、奇抜で前衛的なデザインの複合文化施設「ザ・シェッド(The Shed)」。マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長の寄付により建設されたニューヨークの新たなアートの発信地とも言えるスポットです。芸術、パフォーマンス、映画、デザイン、ファッションなどのイベントが開催される複合的な文化施設。 すでにチケットはソールドアウトですが、2019年5月6日〜6月1日にはビヨークのコンサートが開催予定です。

■4:大都会の四季を感じるハドソンヤードの中心|パブリックプラザとガーデン

ビルの間に突如現れたオアシスのようなグリーン。都会のパワースポット的存在になりそう!

ハドソンヤードの特色のひとつがマンハッタンというコンクリートジャングルにありながら、樹々や花々の息吹を思いっきり感じられる開放的なアウトドアスペース。パブリックプラザとガーデンの広さは約20,250平米あり、ハイライン、ハドソンパーク&ブルバード、ベラアブズパークと繋がっています。ショップ、レストランを巡る合間、または仕事への行き帰りなどに気軽に立ち寄れる公共スペースとしてニューヨーカーの新たな憩いの場となりそうです。

CNNやHBO、タイムワーナーなどの主要メディアクグループが近く入居する73階建ての「30ハドソンヤード」には地上約395メートルの高さに野外展望台「エッジ(Edge)」が設置され、一般公開は来年2020年の予定。合計約11万3,300平米、開発費約2兆7,800億円を投じた全プロジェクトが完了するのは2024年です。 規模、予算などすべてのスケールが桁違い。これからニューヨークへの旅行を予定しているなら、ぜひ進化を続ける「眠らない街」の現在を感じに出かけてみてはいかがでしょうか?

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【参考資料】
ハドソンヤード(Hudsonyard)
ザ・シェッド(The Shed)

この記事の執筆者
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COOPERATION :
NYC&Company
WRITING :
神田朝子