リビングに入った瞬間、心をわしづかみにする鮮やかな景色が目に飛び込んでくる、軽井沢の森の中に建つ芦田家の別荘は、以前パリにあったセカンドハウスから絵画や調度品を移し、それらが映えるよう設計されたもの。

芦田多恵さんが紹介する芦田家の別荘、リビング
芦田多恵さんが紹介する芦田家の別荘、リビング

「一面の緑に映える鮮やかなソファ。都会では味わえない美しさです」

ヨーロッパのモダンな家具と、お父様の芦田 淳さんがパリで集めた絵画や骨董がいっしょに並んでいるのが印象的。上品で優美で、でも人を和ませる優しい空気に満ちている。

「クラシックとモダンのどちらかに偏るのではなく、バランスよく融合しているインテリアに、自然な美しさや心地よさを感じます。天井が木の格子になっているところなど、温もりある素材やデザインも気に入っています」と話す芦田さん。この別荘で過ごす日は、「大きく深呼吸をしたり鳥のさえずりを聴いたり。自然の育みを全身で浴びる時間が、創作の大事なエネルギーになっています」。

芦田多恵さんが紹介する芦田家の別荘、リビングの写真
芦田多恵さんが紹介する芦田家の別荘、リビングの写真

広大な庭に面したリビングルーム。華やかな色のソファは名作家具を数多く生み出しているイタリア「ザノッタ」社の名品。背もたれが低く視界を遮らないため、部屋に入ったときにまず、緑の景色が目に入るようになっています。別荘の設計&インテリアを手がけたのは、フランスのデザイナー、ミッシェル・ポワイエ。日本や韓国の骨董も飾られています。

設計&インテリアを手がけたのは、フランスのデザイナー、ミッシェル・ポワイエ
設計&インテリアを手がけたのは、フランスのデザイナー、ミッシェル・ポワイエ

斜面を生かした広大な庭には、静かな散策路も設けられています。

モダンな家具と壮麗なアート…パリの思い出を移した緑の別荘

芦田多恵さんの別荘、ブレックファーストルーム
芦田多恵さんの別荘、ブレックファーストルーム

こちらはブレックファーストルーム。写真の手前側はガラスの開口部を開け放てるようになっていて、自然の中で過ごす心地よさを味わえる。「夏は鳥の声とともに起きて清々しい空気の中で朝食をいただきます。夜も暖炉でお肉や野菜を焼いたり、お酒を飲んでおしゃべりしたり。インティメイトな雰囲気で家族や親しいお客様といっしょに過ごせる、大好きな場所です」

芦田多恵さんの別荘、食後に映画やゲームを楽しむプレイルーム。
芦田多恵さんの別荘、食後に映画やゲームを楽しむプレイルーム。

食後に映画やゲームを楽しむプレイルーム。シックな色の大ぶりソファに、同系色のミニクッションを等間隔に並べるアイディアが素敵。

食後に映画やゲームを楽しむプレイルームの壁、17世紀のイタリア絵画
食後に映画やゲームを楽しむプレイルームの壁、17世紀のイタリア絵画

パリの家に飾っていた17世紀イタリアの絵画を、この別荘ではモダンな家具と合わせました。

芦田多恵さんの別荘のエントランス、入り口
芦田多恵さんの別荘のエントランス、入り口

エントランス。ドアを開けるとリビング越しに庭まで見通せます。

この記事の執筆者
東洋英和女学院小学部、中学部卒業、スイスのル・ローゼイ高校を卒業後、アメリカのロードアイランド造形大学アパレルデザイン科を卒業、芸術学士号を取得。1991年に「miss ashida collection」を発表。2012年「TAE ASHIDA COLLECTION」を発表、第54回FECJ特別賞受賞。また同年7月、株式会社ジュン アシダが発足させた東北復興支援を目的とした高品質な小物製作プロジェクト“Support Tohoku Eternal Project”の一環として“MINA-TAN CHARM”のデザインや技術指導等を行う。2016年10月、デビュー25周年を迎える。各界の著名人やセレブリティを顧客にもち、日本を代表するデザイナーとして、エレガントでモダンなスタイルを提案し続ける。 好きなもの:黒いワンピース、夏、海、柑橘系のフルーツ、ナッツ、不思議なこと、写真、占い、アート鑑賞、アロマオイル、加圧トレーニング、ミナ・タン チャーム、パリ、ジュエリー、春巻き、クリスチャン・リエーグル、靴、ブルー、黒い革のスカート、裸足、モヒカン、モンブラン、貝殻、ニューヨーク、シフォンジョーゼット、チキン、フランシス・ベーコン、パンとチーズ 、東京
公式サイト:TAE ASHIDA公式サイト
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クレジット :
撮影/伊藤徹也 文/輪湖雅江