長期化する新型コロナウイルス問題。全国的に緊急事態宣言が解除されたいま、暖かくなってきた気候もあいまって、ひととき開放感に浸っている人も多いかもしれません。
しかし、現実には、第二波、第三波など予断が許されない状況です。引き続き最前線で治療にあたる医療現場と、コロナの影響で厳しい状況が続く日本のファッション業界をサポートするために、編集者、ファッション・クリエイティブ・ディレクターである軍地彩弓さんが、医療とファッションの現場を守るクラウドファンディング「ONE PROJECT」立ち上げました。
ファッションの力で、今できること。医療機関に国産防護服を届ける「ONE PROJECT」3つのゴール
「ONE PROJECT」は、¥2,000で一枚の国産防護服を医療現場に送るプロジェクトです。 代表発起人の軍地さんが「新型コロナの最前線で頑張ってくださっている医療従事者の方々へ、私たちだからできる支援の形がないか? ただその思いで、企画、製造から流通、PRまで、ファッションを愛する多くの仲間と一緒にこのプロジェクトを立ち上げました」と語る本プロジェクト、早くも多くの支持を得ているようです!
それでは早速、「ONE PROJECT」が目指す3つのゴールをご覧ください。
■1:医療機関に、高性能のアイソレーションガウン(医療用防護服)を届ける
ガウンは、今なお医療現場で非常に不足しているものの一つ。不足のあまり、一般の方が手作りしたものを寄贈している例もあるようですが、残念ながらそれらの多くは手術などの高度な医療現場で使える基準を満たしていないのだそうです。
今回は、国内の衣料工場で、専用のガウンを生産。AAMIレベル3(※)の基準をクリアした撥水生地を使用し、高いバリア性能を有します。
■2:7月中旬までに、まずは3,000枚。最終的に10,000枚以上を届けることが目標!
まず3,000枚のアイソレーションガウン(医療用防護服)を、必要とする医療機関にお届け。クラウドファンディング終了後、急ぎ生産に取りかかり、7月中旬に発送完了を予定。
ガウンを本当に必要とする医療機関に、需要に即して届けるため、まず自治体の保健・医療系部署に納品し、そこから振り分けを行うのだそうです。
■3:届けるガウンはすべて国産。新型コロナで大打撃を受ける服飾産業のサポートにも繋げる
医療現場へ貢献はもちろんながら、国内の衣料工場にガウンを発注することで、服飾産業のサポートに。新型コロナの影響で今後景気が落ち込めば、消費も冷え込み、ファッション業界はいよいよ苦しくなります。
そして、その影響を一番に受けるのは、業界の中でも、生産を請け負う現場であり、2~3か月先すら不安だ、という工場も多くあるのだとか。
3,000枚のガウン発注は、小さなことかもしれませんが、そういった「繋ぎ」の資金があればなんとか生き残れる……、そんな瀬戸際の戦いをしている現場も多くあるのだそうです。
多くの著名人が賛同!ONE PROJECTの「ONE」はみんな、そして一人一人の「ONE」
この日本の素晴らしいものづくりの技術と、環境を守るために、ファッションを愛する一人一人の思いが、コロナに立ち向かっている人の力になれたらーー、そういった思いのある人たちが集まったONE PROJECT。
賛同人の一人である冨永愛さんのコメントをご紹介します。
「この度、軍地さんよりお話を伺い、賛同させていただくことになりました。コロナの影響で世界中が大きなダメージを受けています。そんな中、ファッション業界が直接、最前線で戦って下さっている医療従事者の方々への支援ができるということ、そして、ファッション業界への支援になるということに賛同いたしました」(冨永愛さん)
本プロジェクトの支援募集は、6月16日(火)23:00まで。日本の素晴らしい技術を守り、医療現場のサポートも叶うプロジェクト。ファッション好きな人も、そうでない人にも、多くの人に一人一人の想いが届きますように。
興味のある方は、下記よりプロジェクトの詳細をご覧いただければ幸いです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 神田朝子