有名女優からも絶大な信頼を得るスタイリストの犬走 比佐乃さんから大人の女性へ向けて、ファッションの楽しみ方を教えていただく連載。第22回目は、手元のおしゃれに注目! 犬走さんが普段から愛用されている「スタメンのリングコレクション」をご披露いただきます。

犬走 比佐乃さん
スタイリスト
(いぬばしり ひさの)本誌をはじめ数々の女性誌や女優のスタイリングを手がけ、「マダム犬走」の愛称で多くのファンをもつ。30年以上を誇るキャリアと卓越した審美眼で、セレクト&スタイリングする自身の着こなしも、注目を集める。

敏腕スタイリストは指先までこだわる!犬走流「リングの重ね付け」でコーディネートも気分も一新

「美は細部に宿る」をモットーにされている犬走さんは、指先のおしゃれまでパーフェクト。自分の視界にも入る手元には特にこだわりがあり、その日の気分でお気に入りのリングを選びながら、コーディネートにアレンジを効かせて楽しんでいるといいます。

「手元のおしゃれといえば、ネイルアートを思い浮かべる人も多いでしょう。でもラインストーンや個性的なカラーは、むしろ手の年齢を目立たせてしまう気がします。大人の女性としては、血色よく潤った指先と健康な爪がベスト。そこに自分らしいデザインのリングがあれば、気分が上がるだけでなく、自信がもてるような気がします。リングは、自分らしさを表す大切なパートナーです」(犬走さん)

女性を輝かせる欠かせない存在としてリングを捉えている犬走さん。そんな彼女が普段から愛用しているリングコレクションを、今回は特別に見せていただきました。そこには、意外な共通点がありました!

ネイルアートよりも手元をしなやかに魅せる!ファッション賢者が選び抜いた、最愛のリングコレクションを拝見

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装飾性の高いリングが揃う犬走さんのコレクション(犬走さんの私物)

犬走さんが好むのはゴールド系のリング。イエロー、ピンク、ホワイトなど地金の違いはありますがヴィンテージ感のある風合いが好みだといいます。

「気に入ったリングは毎日でも身に着けたくなります。普段使いにはゴールドカラーのカジュアルさがちょうど良くて、つい選んでしまいますね」(犬走さん)

大粒の石がセットされたものなど、ひとつでも目を引くデザインが特徴的な、犬走さんのリングコレクション。

「スタイリストは手を使う職業なので、手元は一番目に入るパーツです。そうでなくても、パソコンやスマホを操作していると、手元って気になりませんか? 仕事中の気分を上げるためにも、お気に入りのリングを選んで、指先のコーディネートを楽しんでいるんです」(犬走さん)

ひとつだけ着けるのも素敵ですが、いくつか重ねることで、手元だけでなく、コーディネート全体の表情がガラリと変わります。ちなみに、右手には石の大きなリングをひとつ、そして左手は薬指に2本、小指に3本重ねづけするのが犬走さん流の「マイ・ルール」だとか。

主張の強いリングに、あえて自分らしい味つけをすることで、センスを感じさせる手元が完成するというので、この機会にぜひ、自分らしいバランスを見つけてみてください。

人気スタイリストが指南!本当に必要なリングを選び抜く方法

今回は、犬走さんのコレクションの中から、特に出番の多いリングを厳選してご紹介。デザインの選び方の基準など、気になるテクニックをお聞きしました。

■1:定番ブランドの定番アイテムは「変化球デザイン」で差をつける

螺旋を描くブルガリの「ビー・ゼロワン」、3つのリングが重なるカルティエの「トリニティ」。どちらもメゾンを代表するコレクションですが、犬走りさんが選んだのは、デザイン性の高い限定モデルなど、個性を感じさせるもの。

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右から ブルガリのリング「ビー・ゼロワン デザイン レジェンド」・カルティエのリング「トリニティ」(犬走さんの私物)

右)ブルガリの「ビー・ゼロワン デザイン レジェンド」

流線が連なった、動きを感じさせるデザインが印象的なのは、建築家ザハ・ハディッドがデザインしたブルガリの「ビー・ゼロワン デザイン レジェンド」。

「『ビー・ゼロワン』を着けている人はよく見かけますが、こちらのモデルはあまり見かけないのが購入の決め手に。ボリューミーなのに軽やかさもあるデザインが気に入って購入しました」(犬走さん)

左)カルティエの「トリニティ」

また、カルティエの「トリニティ」も、大のお気に入りとか。こちらはホワイトゴールド、イエローゴールド、ピンクゴールドのリングが6連に連なった立体的なモデルで、現在は販売を終了している希少なアイテムです。

「単体でも重ねづけをしているように見えるので、これひとつでもコーディネートのポイントになります」(犬走さん)

■2:石メインのリングは「デザイン性の高い台座」で個性的に

石の美しさを楽しむリングも、犬走さんは定番を逸脱したアイテムを選ぶのだとか。例えば台座のデザインが凝っているリングは、石の表情もガラリと変わります。

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右から ピアジェのリング・ジュエリーデザイナーにオーダーメイドしたリング(犬走さんの私物)

右)ピアジェのリング

ピアジェのリングは、中心のペリドットをパヴェの台座が持ち上げているような、チューリップのような立体感のあるデザインが魅力的。

「カラーストーンのジュエリーですが、デザイン性もあって、見ているだけでも楽しくなりますね」(犬走さん)

右)オーダーメイドしたリング

こちらのリングは、石を選んで知り合いのジュエリーデザイナーにオーダーして作ってもらった思い入れのある1点とか。

「リング自体にはボリュームがありますが、表面がフラットになったデザインのため、衣装に引っかかることもありません。仕事の現場でも活躍するので、特に出動頻度の高いリングです」(犬走さん)

■3:1粒パールのリングは「フォーマルすぎないデザイン」が粋

フォーマルに映りがちな1粒パールのリングこそ、デザイン選びが腕の見せ所。モダンなデザインのアイテムなら、オンオフシーンに使えて便利なのだとか。

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パールをメインにした表情のあるデザインが目を引く1粒パールのリングたち(犬走さんの私物)

どちらもノーブランドのリングとのことですが、特に左のモデルはパールの粒にあわせたボリュームのある台座のデザインが印象的。和装に合わせることも多く、このリングがあるだけで粋に仕上がるのだとか。

「ヴィンテージ感のあるゴールドカラーを選ぶことでファッショナブルになります。プラチナだと落ち着きすぎて見えてしまうので、地金も意識するといいですね。さらにデザイン性の高いものものならフォーマル感が抑えられ、デイリーのあらゆるシーンで楽しめますよ」(犬走さん)


人気スタイリストの犬走 比佐乃さんから、大人の女性に必要なファッションの選び方を教えていただく連載。第22回目は、犬走さんのリングコレクションをご紹介いただきました。

手元のおしゃれのこだわりとして欠かせないリングも、自分に似合うデザインを見つけることで、犬走さんのようにオリジナリティあふれるスタイリングが楽しめます。プロの知恵を借りながら、ぜひ指先まで素敵に装ってください。

この記事の執筆者
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PHOTO :
黒石あみ(小学館)
WRITING :
津島千佳
EDIT :
石原あや乃