経験を重ねて、仕事には誇りを、おしゃれには自分らしいスタイルをもつ、大人の女性たち。そんな女性の凛として生きる姿勢は、アイコニックなバッグ選びにも表れるもの。

雑誌『Precious』3月号では特集「あの人の『愛用アイコンバッグ』STORY」を展開。3人の素敵な女性の私的アイコンバッグ選びを通して、その豊かなスタイルの一端に触れます。

本記事では、ギタリスト 村治佳織さん愛用のアイコンバッグをご紹介します。

村治佳織さん
ギタリスト
(むらじ かおり)15歳でCDデビュー。フランス留学後、’03年英国のレーベル「DECCA」と日本人初の長期専属契約を結ぶ。アルバム『トランスフォーメーション』と『シネマ』で日本ゴールドディスク大賞を受賞。最新作は名曲を集めたベスト盤『ミュージックギフトトゥ』

10年愛用した今はその存在感に頼ることなくより素敵な装いに生かしたい!

20代後半から、毎年数か月をスペインのマドリッドで過ごしていた村治佳織さん。30歳を迎える記念にと、パリのエルメス一号店で買ったのが『ヴィクトリア』でした。

バッグ_1
左から/エルメス『ヴィクトリア』…30歳の記念に購入。しなやかさと機能性で出番の多い最愛名品、ルイ・ヴィトン『アルマ BB』原点に立ち返りながら遊び心も忘れない。そんな姿勢に共感して

「普段使いができて、知っている人は知っているけれど、近くで見てようやくエルメスとわかるデザイン。レザーが上質で、しなやかで軽く、手触りのよさも決め手でした。店員さんが誇りをもって接客されていて、オレンジやブルーもきれいで迷っていたら、ベーシックなブラウンをすすめてくれたのです。

結果的には正解。贅沢ですが無造作に使って様になり、どんな服にも合います。楽譜を入れてもサブバッグの必要がなく、大切な打ち合わせやリハーサルなどで活躍してきました。

いよいよ10年選手になり、革もいい感じになじんできて、これからはバッグがもっと素敵に見えるコーディネートを考えたいですね。例えば白のワントーンをこのブラウンで完成させるといったふうに…」

バッグ_2
演奏する日はロング丈のワンピース。楽譜も入れてオーケストラとのリハーサルへ

※掲載した私物バッグに関するブティックへの問い合わせは、お控えください。

PHOTO :
小池紀行(パイルドライバー)
ILLUSTRATION :
HONO UEHARA
EDIT&WRITING :
藤田由美、古里典子(Precious)