「エルメス」「カルティエ」「セリーヌ」など…新時代の女性リーダーの『愛用品』５選

時代を超えて示唆に富むセレブリティたちのスナップ。その確かな審美眼とスタイルを通して、価値あるものの選び方、使い方を探ると同時に、本誌アーカイブのなかからこれからも使い続けたい「愛用品」を見つけました。

今回は新時代の女性リーダーたちの「愛用品」に迫ります。また、女性リーダーの「愛用品」にふさわしいアイテムとして、「デルヴォー」のバッグ、「カルティエ」の腕時計、「エルメス」のスマートフォンケース、「セリーヌ」のジャケット、「サンローラン」のスニーカーを本誌アーカイブから取り上げます。

新時代の女性リーダーの「愛用品」

アフリカとインドをルーツにもつ初のアメリカ合衆国副大統領カマラ・ハリス。選挙戦ではハイヒールを脱いで、コンバースの『チャックテイラー』が名脇役に！ （C）Getty Images

欧米の政財界を中心に女性リーダーの活躍が目立ちます。気負いがなく、知的でしなやかな言動は見ていて清々しいもの。日本にもそんな日が来るのを待ち望んでいます。特にPrecious読者にはキャリアを極める女性が多く、海外の女性リーダーの動向だけでなく、ファッションスタイルも気になるところ。

かつての女性上司といえば、誰もが知るブランドのバッグや時計を持ち、男性管理職に引けをとらない“格”と“強さ”をスーツで鎧のようにまとう姿が見られました。

一種“ゴール”や“上がり”のようなスタイルだったわけですが、今、部下の若い世代にはそんなロールモデルを目指す女子はいません。共に働く上司には尊敬と同時に“共感”を求めているのです。

フィンランドの若き女性首相サンナ・マリンは、新時代の女性リーダーのあり方を示すロールモデル。ベーシックなジャケットにAppleWatchが定番スタイル。（C）Getty Images

こうした環境のなかで私たちが今気になるのは、権威的なアイテムより、心地のよさや新鮮さ、そしてセンスのいい遊び心。

例えば、モバイルツールなどには最新の価値を求めて、若い世代には真似のできない贅沢をしてもいいでしょう。

TPOに応じて清潔なスニーカーを定番に。必携のジャケットは着心地がよく、適度に“今”感のあるシルエットを意識。端正バッグこそ鮮度を高め、時計は価格にこだわらず新しい機能を求める。革小物にはお茶目な遊び心も添えて…。

そんな愛用品に囲まれていることが、よりフラットで軽やかで柔軟な思考を助けてくれます。

■１：「デルヴォー」のバッグ『ブリヨン』

2019年9月号掲載 撮影／池田 敦（パイルドライバー）

今、圧倒的に支持される端正バッグは、フォルムのあか抜け具合が絶妙！

カジュアル化が進む今だからこそ、装いを格上げする端正バッグが愛される。

なかでも鮮度の高さを印象づけるのが『ブリヨン』。でもこれ、誕生は1958年と半世紀以上も前。ル・コルビュジエによる斬新な曲線をもつブリュッセル万博のパビリオンがデザインのヒントに。

緻密な計算から生まれた完成度の高いフォルムをベースに、現在までに微細なアップデートが重ねられ、存在感のあるモダンさが息づく。

■２：「カルティエ」の『タンク マスト』

2022年１月号掲載 撮影／池田 敦（パイルドライバー）

ラグジュアリー時計を愛用して、新たな価値観を手に入れる！

ソーラーダイヤルと非動物性素材のストラップというサステイナブルな時計を、ラグジュアリーブランドが、いち早くつくるその姿勢がかっこいい。そして楽しみながら参加できるささやかな「SDGs」という選択に共感する知的な女性リーダーは、早くもこちらにシフト中。

100年を超えて愛される『タンク』ウォッチに、新たな歴史が刻まれる瞬間を手にする喜びも！

■３：「エルメス」のスマートフォンケース

2019年4月号掲載 撮影／小池紀行（パイルドライバー）

オフィスで一目おかれるツールは贅沢に、美しく

洗練された女性リーダーが今、優先すべきはモバイルツール周りの贅沢。遊び心のある美しいデザインがオフィスの空気も和ませてくれる。

むだがなくシンプルでありながらモダンなデザインと、ひと目でわかる上質さから、羨望のスマートフォンケース『イン ザ ループ』の支持率は高い。オフィスはもちろん、キャッシュレス時代の休日の外出にも大活躍。

■４：「セリーヌ」のテーラードジャケット

2019年9月号掲載 撮影／戸田嘉昭（パイルドライバー）

モードブランドのベーシックが、デキる女に柔軟で新しい魅力を授ける

テーラードジャケットのシルエットには確実に流行がある。働く女性がその波を的確にキャッチするなら、信頼のおけるモードブランドのなかからベーシックなデザインを選ぶのが正解。

ピークドラペルが優雅なセリーヌのダブルジャケットは、適度なビッグシルエットで、ボウタイやフリルのブラウスが似合う洗練テーラードとして話題に。

■５：「サンローラン」の白レザースニーカー

2020年6月号掲載 撮影／生田昌士（hannah）

スーツにも似合う上質な白のローテクスニーカーは万能アイテム

主張の強いハイテク靴がどんなに流行（はや）っても、清潔感漂う白レザーのすっきりとしたローテクスニーカーは、大人の女性にとってカジュアル気分の演出に欠かせない。

「サンローラン」らしいノーズが長めでほっそりとしたシルエットが、スーツはもちろん、スカートにも美しくフィットするので、気がつくと毎日のように履いてしまう一足。

※掲載した商品は、過去の『Precious』で掲載した記事からの転載のため、現在は買えないものも含まれています。ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。