5月31日、EUは年末までにロシアからの石油輸入の90%を禁止するという計画を発表し、世界の注目を集めた欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長。2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻については、早々にウクライナ全面支持を明らかにし、4月には戦渦のキーウを自ら訪問して揺るぎない態度を示すなど、その存在感を増しています。
医師から政界入り、初の女性欧州委員会委員長へとキャリアを積んできた彼女のスタイルは、知的でありながら優美さもある甘辛ミックスがベース。スピーチの際に目につく上半身は、パーソナルカラーに似合う色味をセレクトし華やかに。ボトムはダークカラーのパンツ一択で無駄がなく合理的に。理にかなった服選びで、高い好感度を醸すそのスタイルを紐解いていきましょう。
■1:ロイヤルブルーと気品ある光沢の、最高にエレガントなコンビネーション
2022年5月22日にニューヨークのスプリングスタジオで開催された「グローバルシチズンNOWサミット」に出席した際の着こなしです。ノーカラージャケットにダークカラーパンツのベーシックなスタイリングながら、インにロイヤルブルーのシャツを効かせることで、ノーブルな雰囲気にクラスアップしています。
瞳の色とリンクしたブルーは、肌をより明るく見せ、清潔感まで漂わせてくれる、彼女ご愛用のカラー。この日は光沢素材のジャケットとの相乗効果でさらに艶やかでフレッシュな印象に。リップにはナチュラルなヌードカラーを選びシャツの色を引き立てています。
仕上げにパールのネックレス&イヤリングでまろやかな輝きを添えて。華美過ぎることなく自身の魅力を輝かせる、凛と爽やかなスタイリングに仕上げています。
■2:ショート丈&鮮やかカラーで軽快に!日差しに似合うアクティブコーデ
2022年6月27日にドイツで開催されたG7サミットでの集合写真撮影には、ヴィヴィッドカラーのジャケット&スニーカーで登場しました。
元気をくれるオレンジに、肌映えする青みピンクの柄が入ったジャケットは小さな襟と短め丈でカジュアルな印象。愛用のパールネックレスをトッピングして品格を添えています。インにはホワイトを選んで、清々しくまとめて。
ボトムは定番であるダークカラーパンツに、同じトーンのスニーカーを合わせることでほんの少し抜け感をプラス。実はスニーカーを頻繁に履いている彼女。パンツに馴染む色味を選べば悪目立ちすることなく、足捌きよく移動の多い日にも楽で実用的です。
■3:思わず周りも笑顔に!優しい印象を授けるマイルドな色合わせ
2022年6月26日、同じくG7サミットでのグループショットです。明るいブロンドヘアと好相性な、サーモンピンクのジャケットが背景のグリーンに映え、ナチュラルな魅力が漂います。
ジャケットはノーカラーのシングル。すっきりとしたフロントラインが縦長を強調し、すっきりとした印象を演出しています。ホワイトのインナーはタックが柔らかくフェミニンなムード。ここにもパールを合わせ、気品を後押ししています。
足元はポインテッドトウを選んでシャープに。こちらもいつものパンツと共にリピートしているシューズで、甘カラーのジャケットコーデにも、足元から辛口なムードを醸し、全身をキリッと引き締めてくれます。
7人の子どもの母親という顔ももつウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長。ボトムは一貫して機能的でシックな同じスタイルで通し、トップスは自身が映えるカラーをまとうという緩急ハッキリしたスタイルが特徴です。多忙な人や、きちんとした場での装いに迷った際にぜひ参考にしてみてくださいね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- Getty Images
- WRITING :
- 神田 朝子