『Precious』本誌のほか、ファッション誌を中心に人気スタイリストとして活躍する望月律子さん。望月さん自らがコーディネートしてくれるファッションレンタルサロン「Allons-y(アロンズィ)」のオーナーでもあります。本連載ではサロンでひとりひとりと対話するなか望月さんが実感した、大人の女性のファッションの悩みにこたえるべく、今求められているおしゃれアイデアや着こなしを提案します。
第4回は、「オールブラック」のドレスアップにクローズアップ。大人がこよなく愛する着こなしですが、一見手軽そうにみえて実は上手に着映えるのはなかなか難しい…、という声も。「確実にきちんと見え、フォーマル感を漂わせてくれる、頼れるカラーのブラック。ただ、アイテム選びを間違えてしまうと、大人を寂しく見せてしまうことも。ちょっとだけ、ひねりを効かせることが着映えのコツです」(望月さん)
一歩間違えると地味で老けた印象になりかねないブラックの装い。上品にかっこよく取り入れたいオールブラックのドレスアップ術を、望月さんのコーディネートとともにご紹介します。
■1:シックなブラックドレスは「つけ襟」でモダンな華やぎをトッピング
「シアー素材にふんわり袖の好感度の高いブラックドレスですが、大人が一枚で着るとやや物足りなさを感じるような…。そんなときは、トレンドアイテムのつけ襟で立体感を出してアクセントをプラスしてみては? つけ襟はトレンドではあるものの、大人がデイリーカジュアルに取り入れるには子供っぽい、と躊躇している人もいるかもしれません。でも、フォーマルな装いにドレスと色味を合わせたブラックを選べば、主張の強いつけ襟にも気負いなくトライできそうです」(望月さん)
Iラインシルエットのミディ丈ドレスに、端麗なレースのつけ襟をプラス。大人の可愛げが加わって、グッと新鮮な雰囲気に。ホワイトのクラッチで気品を添えてることで、シンプルなドレスの装いをエレガントに昇華しています。
■2:ボリュームが洗練の秘訣!プレイフルに着こなしたいブラウス×スカート
「トップスはふんわり、スカートも華奢というよりしっかりとした素材感。ボリュームのあるアイテム同士を合わせたユニークさを感じられ、モード感も演出できるスタイリングです」(望月さん)
主張のあるものを組み合わせると迫力が出過ぎてしまいそうですが、オールブラックなら抜群の洒落感が漂います。
「上下どちらかにボリュームがある場合、コンパクトなアイテムを合わせる人が多いと思います。バランスのいいコーディネートにはなるのですが、安定感のあるブラックだからこそボリュームの面白さを楽しむのがおすすめ。膨張してみえる心配もありません」(望月さん)
スカートのスリットや、襟元の肌見せで軽快さを演出すれば、モダンなバランスの着こなしにまとまります。
■3:揺れる華やかさが秀逸!今どきのかっこよさが叶う非日常アイテムをオン
「タンクトップにスリットパンツ、そこにレースのマントをまとったコーディネートです。マントは冒険アイテムに思えるかもしれませんが、オールブラックなら浮かずになじむので、デニムに合わせるより取り入れやすいと思います。歩いたときの華やかさが抜群なうえ、シアーなレースの程よい肌見せで今どきのかっこよさが叶います」(望月さん)
レースの繊細な美しさが沈んで見えがちなブラックを華麗な印象に。動きが加わることでさらに着映えます。透ける素材なのでトレンドである肌見せのニュアンスも楽しめ、後ろ姿まで美しい装いが完成。
人気スタイリストの望月律子さんに、大人の着映えが叶う「ちょっとしたおしゃれのコツ」を指南いただく連載。第4回は、望月さんが「大人に似合うコツさえ抑えれば、確実に素敵に見える」と推すオールブラックのドレスアップ術にフォーカスしました。
ワードローブを支え、いざというときに頼れるカラーといえばブラック。端境期の今重宝する色だからこそ、格上のオールブラックスタイルをつくるコツをぜひ活用してくださいね。
●この企画で掲載しているアイテムは望月さんのレンタルサロン「ALLONS‐Y」でレンタル可能です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 黒石あみ(小学館)
- WRITING :
- 神田 朝子