美しい宝石を纏い、人生を謳歌する喜び ── 幸福なエネルギーとエレガンスに満ちた「ダミアーニ」のジュエリー。昨年の創業100周年という大きな節目を経て、2025年、イタリアンハイジュエラーとしての原点に立ち返るようなハイジュエリーコレクション「Ode all'Italia(イタリアへの賛歌)」を発表しました。

そのお披露目のイベントのために来日した、ダミアーニ・グループ 副社長のシルヴィア・グラッシ・ダミアーニさんに、「Ode all'Italia(イタリアへの賛歌)」への思いと、メゾンの美学を語っていただきました。

私が愛する、“イタリアという国の美しさ”へ捧げるオマージュ

インタビュー_1
創業家に生まれ、幼い頃から宝石と共に人生を歩んできたシルヴィア・グラッシ・ダミアーニさん。
シルヴィア・グラッシ・ダミアーニさん
ダミアーニ・グループ 副社長 兼 ヴェニーニ代表取締役社長

イタリア生まれ。1985年9月、「ダミアーニ」でのキャリアをスタート。1987年に国際宝石学会(IGI)の宝石学ディプロマを、1991年にはIPSOA(経営大学)で経営学修士を取得。現在は広報全般とグループ傘下ブランドのイメージ戦略を指揮している。

1924年、イタリアの「宝飾の都」ヴァレンツァで創業。以来3世代にわたり、伝統とクラフツマンシップを継承しながらも革新を続け、世界的なハイジュエラーへと成長した「ダミアーニ」。創業時から一貫して大きな企業グループには属さず、創業者一族が経営を続けている稀有なハイジュエラーとして、高級宝飾界で大きな存在感を放っています。

シルヴィアさんは弟のグィドさん、ジョルジョさんと共に「ダミアーニ」を受け継ぎ、現在の隆盛へと導いたキーパーソン。と同時に、宝石を、そしてジュエリーを身につけることを愛するひとりの女性でもあります。今回発表したハイジュエリーコレクション、『Ode all'ltalia(イタリアへの賛歌)』へはどんな思いが込められているのでしょうか?

「このコレクションは3つのテーマで構成されているのですが、全体をシンプルに総括すると、タイトルのとおりになってしまうのですが、“イタリアという国の美しさ”へのオマージュを表現しました。イタリアのさまざまなな風景、その彩り ──また、そういった実際の色だけではなく、感動とか思い出が蘇ってくるような、心象も含めたテーマとなっています」

数々のクリエイションのなかでも、シルヴィアさんがもっとも気に入っているというのが、『Ode all'ltalia(イタリアへの賛歌)』を象徴するピースでもあるネックレス、『マレア・ローザ』。

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ネックレス『マレア・ローザ』(価格要問い合わせ)[WG×PG×パライバトルマリン(46.71カラット)×モルガナイト×ダイヤモンド]

「見てください! この、サルデーニャ島を囲む透き通る海のような、あるいはラグジュアリーリゾートの美しいプールのようなパライバトルマリン。これは“海の光(LIGHTS OF THE SEA)”というテーマの作品のひとつですが、大粒のパライバトルマリンの奇跡のような水色と、繊細な色味のモルガナイト、そしてダイヤモンドという今までにはなかった宝石の組み合わせは、エレガントでモダンで、私自身もとても気に入っています」

「ダミアーニ」はこれまで、宝飾界の権威のひとつでもある「ダイヤモンド・インターナショナル・アワード」を18回も受賞。ダイヤモンドを主役にしたジュエリーが印象的でしたが、今回はカラージェムの豊かな色彩、それらの組み合わせが新鮮で、とてもエモーショナルなクリエイションが光ります。

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“心の風景(LANDSCAPES OF THE SOUL)”というテーマから、ネックレス『ドルチェ スティル ノーヴォ』(価格要問い合わせ)[WG×YG×PG×エメラルド(31.46カラット)×エメラルド×イエローダイヤモンド×ダイヤモンド×ブラウンダイヤモンド]

「これまでとはまた違う宝石を紹介したいという思いが年々高まっています。私たちのクリエイションは、弟のジョルジョが石を探すところからスタートするんですね。そしてその宝石を主役にし、石がもつ美しさや輝きをいかに引き立てるかを考え、組み合わせる宝石を選びます。そう、宝石こそがインスピレーションの源といっていいかもしれません」

“時のすみか(DWELLINGS OF TIME)”というテーマでは、ダイヤモンドでも、ファンシー・イエローグリーンダイヤモンドが主役を演じる美麗なネックレスが圧巻のエレガンスを放っています。

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ネックレス『アエテルニタス』(価格要問い合わせ)[WG×ファンシー・イエローグリーンダイヤモンド×ダイヤモンド]

「今回のコレクションは全体的に、コントラストが強すぎると思われるかもしれません。でもあえてその強いコントラストが、クリエイションを特別なものにしています。ジュエリーで自分らしさ、個性を表現したいという現代女性、ジュエリーを愛する目利きの女性たちには、きっと気に入っていただけるのではないでしょうか」

メゾンの2大アイコン『ミモザ』と『マルゲリータ』から新作が誕生!

壮麗なハイジュエリーメイキングを華やかに繰り広げる一方で、その美学とエッセンスを、働く女性たちの日常を彩るジュエリーへと昇華させた「ダミアーニ」のアイコンたちからも目が離せません。この秋誕生した、メゾンを代表する2大コレクション『ミモザ』と『マルゲリータ』の新作リングの魅力についても伺いました。

「まずは『ミモザ』のリング。これまでのクリエイションと比べると、よりフェミニンな雰囲気になったと思います。3色のゴールドで展開しているのですが、いずれもフロント部分にダイヤモンドをセッティング。 メゾンの熟練した金細工職人による完璧なモザイクからは光と影が交互に現れ、 ジュエリーの立体感とエレガンスを演出します」

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リング『ミモザ』上[WG×ダイヤモンド]・左[PG×ダイヤモンド]・右[YG×ダイヤモンド]各¥1,097,800

そして『マルゲリータ』。これまでのゴールドとダイヤモンドを使ったコレクションに、新たにカラージェムをあしらった新作が加わりました。これはまさに、今のメゾンの活気を映し出すと同時に、職人技の真髄を表現した傑作だと自負しています。 中央の宝石を包み込むダイヤモンドのデイジーの花は、まるで高級なカーペットのような効果を生むように配置され、調和と美をもたらします」

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リング『マルゲリータ』左[WG×アクアマリン×ダイヤモンド]¥2,728,000・中央[PG×モルガナイト×ダイヤモンド]¥2,629,000・右[YG×シトリン×ダイヤモンド]¥2,475,000 ※センターストーンの大きさによって価格が変動

2025年9月1日で、「ダミアーニ」でのキャリアをスタートさせてから40周年を迎えたシルヴィアさん。その歳月は本当にあっという間だったと微笑みます。

「もちろん大変なこともたくさんあったけれどこうして続けてこられたのは、やはりこの仕事をすごく愛しているから。また、私たちのファミリーの名前を冠したブランドを存続していけるというのは大きな誇りであり、生きていくモチベーションにもなっています。これからもこの101年の伝統を守りながら、次の世代へと引き継いでいきたいし、必ず引き継ぐべきものだと思っています」

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

※文中の表記は、WG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールドを表します。

問い合わせ先

ダミアーニ 銀座タワー

TEL:03-5537-3336

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WRITING :
岡村佳代
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)