「十二単」ってなんと読む?「じゅうにたん」とは読まないで!
明日、12月12日は『ダズンローズデー』です。『ダズンローズデー』とは、ヨーロッパ発祥の「愛する人に12本(ダース)の薔薇を贈る日」で、12本それぞれに「感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠」という意味を込めるのだとか。ロマンティックですね。それを踏まえて、本日は「十二」の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「十二単」ってなんと読む?
「十二単」という日本語の正しい意味をお答えください。
ヒント:重ね着です。
<使用例>
「十二単って優美だけれど、重くて動きにくいんじゃないかしら?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 十二単(じゅうにひとえ) です。
「十二単(じゅうにひとえ)」は、平安時代、朝廷の後宮に支えた女房の装束の俗称で、「単(ひとえ…裏地を付けていない着物)」の上に、数多くの袿(うちぎ)を重ねて着た一式を指します。現代でも天皇御即位や皇族妃の御成婚の際の神事などで、女性皇族がお召しになりますね。和装に関する言葉では「単(ひとえ)」という読み方が用いられやすい、と意識しておくとよいでしょう。
さて、二問目にまいります。
【問題2】「十重二十重」ってなんと読む?
「十重二十重」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「幾重にも多く重なること」です。
<使用例>
「百貨店の歳末大売り出しに行くなら、十重二十重の人ごみを覚悟しておくべきよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 十重二十重(とえはたえ) です。
「十重二十重(とえはたえ)」は「十の重なり+二十の重なり」という構成で「多くの重なり」を表現した言葉です。「ごったがえして」「○○だらけで」などの表現よりスマートで美しい語彙ですので、ぜひ使いこなしてください。「十重二十重の紅葉」というように、風景の描写にもふさわしい言葉です。
***
本日は、12月12日『ダズンローズデー』にちなんで、「十二」の入った日本語から、
・十二単(じゅうにひとえ)
・十重二十重(とえはたえ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日比谷花壇X/コカ・コーラX/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















