【目次】

大洗濯の日とは?「由来」

■いつ?

12月第3土曜日が「大洗濯の日(おおせんたくのひ)」です。2025年は12月20日、2026年は12月19日となります。

■由来

洗剤やせっけん、歯磨き粉などの日用品から、医薬品、ペット用品などの化学製品を製造販売するライオン株式会社が制定しました。

目的は、年末の大掃除の時期に、カーペットやカーテン、毛布、布団カバーなどの大物を洗濯し、スッキリした気持ちで新年を迎えられるようにということ。12月も半ばになれば年内に片付けなければならない仕事に追われる一方で、職場や自宅の大掃除も…と憂鬱になりますが、記念日になっているとやる気スイッチが入るかもしれませんね。


「大洗濯」が向いているものリスト】

以前はクリーニング店など専門家に任せたり、コインランドリーの大型洗濯機を利用したりしていた、カーテンやカーペットなどの「大物」も、洗剤や洗濯機の進化によって自宅で洗濯できる商品が増えました。とはいえ衣類やタオル類などとは違い、洗濯回数もグッと少ないでしょう。「これ、いつ洗濯したっけ?」ということにもなりかねません。

■カーテンやカーペットなどを洗濯するメリット

ずばり健康面に直結します。カーテンやカーペットはハウスダストやアレルゲン(ダニの死骸や花粉など)の温床になることも。カビの発生や匂いも気になりますよね。洗濯はそれらの予防・改善につながり、美観や快適性もアップします。さらに、適切な洗濯は素材の劣化を防ぐ効果も期待できるのだとか。

■「大洗濯の日」をきっかけに洗いたい“あの大物”リスト

・カーテン:カーテンには、室内外の空気中の汚れが付着しています。洗濯可能な表示があるなら、本来マメに洗濯したほうがよいアイテムです。

・カーペットやラグ:カーペットやラグも、「水洗いOK」のようなマーク付きの商品もよく見かけるようになりました。自宅洗濯できる素材で洗濯機の容量内であれば、水洗いしてスッキリさせたいものですね。

・布団カバーやシーツ:衛生面から考えると定期的に洗濯すべき…ですが、干すのがめんどう、シワを伸ばすのが大変、といった理由からタイミングを逃しがち。「大洗濯の日」にえいや!とやってしまいましょう。

・ベッドやソファーにかけているカバー:ベッドカバーやベッドスプレッド、またマルチカバーと呼ばれるような大型の布製カバーも、洗濯すると快適です。

・クッションや座布団カバー:ソファーや椅子で使用しているひざ掛けなども、適切に洗濯しましょう。

・玄関マットやキッチンマット:玄関の上り口やキッチンにマットを敷いているなら、こちらもスッキリさせたいものです。

・テーブルクロス:食品汚れなどのシミを適切に処理したのち、洗濯機へ。


大洗濯をすると暮らしが軽くなる!メリット3つ】

■ 視界がスッキリする

汚れとは、泥や汗、食品のシミだけではありません。ホコリ、たばこのヤニ、花粉など、目には見えにくい汚れが、時間とともにカーテンや布製品に蓄積されていきます。

なかでもカーテンは、室内外の空気に常にさらされているため、想像以上に汚れが付着していることが多いアイテム。洗濯をすることで視界が明るくなり、部屋全体の印象もすっきり整います。特にレースカーテンのように光を通す素材の場合、清潔になることで日差しの入り方も変わり、驚くほどの変化を感じられるでしょう。

さらに、洗濯によってホコリや汚れが取り除かれることで風通しもよくなり、換気効率の向上にもつながります。見た目だけでなく、空気環境の改善にもひと役買ってくれるのが「大洗濯」の効果です。

■ ニオイもリセットできる

洗濯は、目に見えないホコリや塵を取り除くだけでなく、気付かないうちに染みついたニオイもリセットできます。カーペットやカーテンなどの布製品は、日常生活の中でタバコや食べ物の匂い、湿気、皮脂などが少しずつ染みついていくもの。普段はあまり意識しないかもしれませんが、洗濯した後に「こんなに空気が違うんだ」と感じることも少なくありません。

ただし、洗濯時に使う香りアイテムには注意も必要です。強い香りの柔軟剤や芳香剤は、今や「スメルハラスメント(スメハラ)」と呼ばれる社会的な問題にも挙げられています。自分の部屋だから…と思うなかれ。過剰な香りは、吐き気や頭痛、肌トラブルなどの健康被害を引き起こす可能性も指摘されています。特に閉じた空間では影響が大きくなります。

香りは控えめに、心地よいと感じる程度に抑えることが、自分のためだけでなく、家族や来客への配慮にもつながります。清潔さと快適さを両立させるために、「香りの使い方」にも気を配りたいですね。

■「やり残し」が減って年末の焦りが減る

「大物」の洗濯は目に見える成果も大きいもの。新年を迎えるにあたって“やり残し”もチラチラ見えはじめ、焦りも生まれる12月中旬です。引き出しの中の整理より「大洗濯」のほうが家事の達成感が得られるはず。自己肯定にもつながるでしょう。


失敗しない大洗濯のコツ】

自宅での「大洗濯」のコツは、洗濯機への入れ方や干し方にあります。カーテンや毛布を例に、効率よくきれいになる方法をご案内します。

■汚れは同方向・外側が基本

毛布やタオルケット、布団カバーなどは、頭側の辺と足側の辺(短辺)が汚れやすいので、そこが同方向になるように畳みます。汚れた辺が下になるように洗濯機に入れると、汚れ落ちがいいようです。

カーテンは屋外側の面のほうが汚れが付きやすいので、そちらが最終的に外側になるように蛇腹折りなどにしましょう。

■洗濯ネットも上手に活用

正しく畳んで洗濯機に入れても、洗っているうちに崩れてしまいますよね。大物洗濯には洗濯ネットを活用することをおすすめします。洗濯機内での水流も乱れにくいので、効率よく洗濯することができます。

■「M字干し」か「ずらし干し」

大物を干す際には、物干し竿を2本使って両方に掛け、間をへこませる「M字干し」がおすすめです。風通しがよく、乾きやすいというメリットがあります。竿が1本しか使えない場合は、下辺をずらし、風が当たる面積を大きくして干すのがポイントです。また、水分を含んだ状態で一度布目を伸ばすことで、自然乾燥時にそのままクセがつきにくくなります。洗濯機から出した直後、干す前に端を持って数回しっかり振ることで、布のシワやよれを大幅に減らせますよ。

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洗濯機へ入れる前の分別や、畳んでネットに入れるといった手間をこなし、洗い終わったらひとつずつ取り出して干し、乾いたら畳んで元の場所へ――。洗濯は時間も労力もかかるため、忙しい毎日のなかでは後回しにされがちな家事です。

けれども、「大洗濯の日」をきっかけに取り組んでみると、空間が整うだけでなく、気持ちにもゆとりが生まれるはず。とくにカーテンや寝具カバーなど、ふだん手が回らない大物を洗うことで、部屋全体がリフレッシュされる感覚が味わえます。

日常的な洗濯より達成感が大きい「大洗濯」で、スッキリと新年を迎えましょう。

この記事の執筆者
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参考資料:『日本国語大辞典』(小学館)/ライオン株式会社( https://acron.lion.co.jp/tips/beginner/#a7 )/ハンズ( https://hands.net/ )/政府広報オンライン( https://www.gov-online.go.jp/ ) :