「多勢」ってなんと読む?「おおぜい」と読んでいない?
明日、12月20日は『デパート開業の日』です。1904(明治37)年のこの日、東京・日本橋の三井呉服店が三越呉服店と改称し、「デパートメントストア宣言」という告知のもと、衣類以外の商品も幅広く扱う、日本初の百貨店スタイルの店舗となりました。それ以前の商店は一店舗一種目の商品を扱うことが主流だったため、多種多様な商品を一店舗で購入できるスタイルは画期的でした。
ということで、本日は「多」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「多勢」ってなんと読む?
「多勢」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「人数の多いこと。多くの人」という意味です。
<使用例>
「先日は多勢で押しかけまして、失礼いたしました」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 多勢(たぜい) です。
「多勢(たぜい)」は「多勢に無勢(たぜい-に-ぶぜい)」などの言い回しに使われる言葉です。意味は「大勢」と同じで、「多」は「おお(い)」とも読みますが、「多勢」は「おおぜい」とは読みません。「多勢(たぜい)」「大勢(おおぜい)」の読み分けに関しては、たいへん間違いやすい言葉ですので、本シリーズでも幾度かおさらいしております。今回は正しく読めたでしょうか? お気を付けくださいね。
では、二問目にまいりましょう。
【問題2】「御多分」ってなんと読む?
「御多分」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「多数の者の意見や行動など」という意味です。
<使用例>
「中学生の姪っ子が、御多分に洩れず、このアーティストに夢中なのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 御多分(ごたぶん) です。
「御多分(ごたぶん)」は「多数の者の意見や行動など」つまり「マジョリティ」「世間並」の類語です。「多+部分」に丁寧語の「御」を付けた構成の言葉です。
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本日は、12月20日『デパート開業の日』にちなんで、「多」という字の入った日本語から、
・多勢(たぜい)
・御多分(ごたぶん)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/西日本新聞めくるとホームページ/繊研新聞社ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















