持たないこと、買わないことが尊ばれるなかで、本当に必要なものを見つめ直すとき、名品と呼ばれるもののなかに、その答えがあることに気付きます。

そこで、雑誌『Precious』12月号では特集「持たない時代に心を満たす最旬名品ファイル36」を展開しました。27名のおしゃれ賢者に今、手に入れるべき名品について徹底調査。

長く愛せるものはもちろん、最旬のデザインで今の自分を輝かせるもの、訳もなく心ときめくものなど、理由はさまざまですが、確実に名品選びの最新スタイルが見えてきます!

 この特集のなかから、本記事では、ディオールの「バー」ジャケットをご紹介します。

「ディオール」の『バー』ジャケット

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『30モンテーニュ』「バー」ジャケット¥572,000(クリスチャン ディオール〈ディオール〉) 

●素材:ウールシルク、裏地はクレープデシンシルク

●特徴:絶妙にコンパクトなノッチドラペルとウエストを強調する斜めに大きくカットしたポケットでメリハリを。かつてのふっくらとしたペプラムの腰周りは控えめで、全体になだらかなシルエットにより、オンタイムからパーティまで広く対応できる。

「着るだけで女性を美しく見せるタイムレスなジャケット。あえて表情豊かな白を選び、シングルとベルテッドの2着をシーンに合わせて愛用しています」(友利 新さん・医師)

1947年、パリ、モンテーニュ通り30番地のサロンで開かれた初のコレクションで「ニュールック」と呼ばれた革命的なスタイルの象徴となるのが、ウエストを細く絞った「バー」ジャケットでした。

以来、歴代のデザイナーたちによってそれぞれの表現で創り継がれ、誕生から75年を経た現在では、クリエイティブ ディレクターのマリア・グラツィア・キウリによるシンプルモダンなデザインで定番化。

ベーシックで普遍的な魅力を得た一着として、洗練された女性に「端正かつフェミニンなテーラードならこれ!」という信頼を得ています。推薦者の友利 新さんもそのシーンレスで知的な華やぎに魅せられて…。

【ここが名品!】

〈ATELIER〉

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理想的なシルエットを生み出すカッティングには、クチュールメゾンならではのアトリエの力量が発揮されて。

〈CLOSE-UP〉

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ジャケットと同素材のくるみボタン。細やかなステッチまでも美しく、細部にまでエレガンスが香り立つ。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

クリスチャン ディオール

TEL:0120-02-1947

PHOTO :
小池紀行・池田 敦(CASK/静物)
STYLIST :
三好 彩
COOPERATION :
BACKGOUNDS FACTORY、PROPS NOW
EDIT&WRITING :
藤田由美、兼信実加子、池永裕子(Precious)