「本物の家具」がもつ魅力を味方につけてもらうために、インテリアエディター「D」が厳選した大人のためのインテリアアイテムをご紹介する連載。身長156cmと小柄なエディターが、実際に家具を触ったり、座ったりしながら、女性ならではの視点でインテリア名品の魅力を掘り下げます。

第12回はジェルバゾーニのペンダントランプ「ブラス」です。

真鍮のような暖色系の金属はどのようなスタイルにも馴染みやすく、年月を重ねると変化していくのも楽しみのひとつです。

金の貝殻のように有機的な「ブラス」

【ブランド】ジェルバゾーニ【商品名】ブラス【写真の仕様の価格】¥94,000(税別)【サイズ】直径700〜800×高さ150mm コード長さ1500mm【材質】真鍮【仕様】E26 ハーフミラーボール球(60W)引っ掛けシーリング対応

「ブラス」は、一つひとつ手で延ばして仕上げるので、同じものがないというのがうれしいところ。その大胆なサイズ感は、太めのバングルを身につけるように、インテリアにピリリとしたアクセントを加えてくれます。

「部屋の中の小さな屋根」のような大きなサイズ感。テーブルに落ちる光の表情がユニークな「ブラス」

ところで、そこはかとなく懐かしさを感じませんか? アジアの旅先で見る、簡素なシェードがかかった裸電球の照明の佇いを思い浮かべるのは私だけでしょうか。それがジェルバゾーニの手にかかると、仕上げに対する鋭い感性によってラグジュアリーなアイテムに昇華し、その相反するふたつの魅力のせいか、世界中で人気があります。

実は簡単に誰でも設置できる「ブラス」

そうはいっても照明を自分で設置するのは、なかなかハードルが高いですよね? もちろんお店に設置までお願いすることも可能です。※料金は応相談。ですが、ポイントをおさえれば実は簡単ですし、引越し先でも自分ですぐにとりつけられます。具体的にポイントをおっていきましょう。

用意するものは、脚立、メジャー、ドライバー、軍手の4つです。

既存の照明カバーを外して、根元を確認します。

写真のような角形の「引掛シーリング」と呼ばれるパーツだった場合は、一度お店に相談してください。
写真のような丸型の「フル引掛ローゼット」または「引掛露出ローゼット」、「引掛埋込ローゼット」と呼ばれるパーツでしたら、そのまま取り付けられます。※角形と丸形の違いは耐荷重になります。
「ブラス」に付いてくる説明書  

照明器具をつける前に、根元に部品をひとつ取り付けます。付属のスタット(シルバーのパーツ)を、「引掛ローゼット」にかぶせて、引掛部分にビス(ネジ)で固定します。写真のように指である程度仮留めしてから、ドライバーでしっかり締めましょう。※時計回りで締まります。

次に、ぶら下げたい高さから計算して照明を一度吊り下げます。

テーブルトップから700〜800mmの高さに電球下がくるぐらいが目安です。このブラスは少し低めの700mmの高さに吊るされていました。

普通のマンションの天井までの高さが2300mm程度として、テーブルトップの高さが700〜750mm、照明までの距離を800mm程度とすると、ワイヤーの長さはおよそ800mmになります。ワイヤーの根元を押しながら、フランジ(丸いドーム型の白いパーツ)とシェードの距離を800mmにします。

ワイヤーで照明の高さが決まり、コードは緩やかに絡みつくイメージです。

軍手をして、シェードの根元を持ち、引掛シーリングロゼットの穴に照明の根元を差し込み、時計回りにカチリと手ごたえがあるまで回します。

真ん中のワイヤーの根元を押すと長さ調節ができます。

白いカバーをかぶせてネジで留めます。一度離れたところから見て、ワイヤーの長さを微調整して設置完了です。

異素材ミックスが得意なイタリアの老舗ブランド「ジェルバゾーニ」

ブランドを代表するシーツを被ったようなシリーズ「ゴースト」や、木、スモークガラスなどさまざまな素材を表情豊かな仕上げで演出する「ジェルバゾーニ」

高級感と肩肘張らないリラックス感、異なる魅力を併せもつ独特のスタイルが魅力のジェルバゾーニ。数あるインテリアブランドのなかでも、ファッション性の高いブランドの代表格です。

その歴史は古く、1882年に地元・ウディネ地方で採れる籐を用いて、バスケットや小物をつくるメーカーとしてスタートしました。一般住宅、ホテル、レストランのほかにも、クルーズシップへ家具を供給しているイタリアの人気ブランドです。

室内だけにとどまらず、アウトドアでも使える魅力的なファブリックコレクションによって、着せ替え感覚で楽しめるソファやベッド。木材に艶々のラッカー塗装を施したり、燻したような風合いを施したり、自然素材の質感を自在に変化させることで、アートピースのような特別感のあるテーブルやスツール。企業のアイデンティティーでもある「編み」を、籐やスチール、ロープ等のさまざまな素材で展開したコレクションと組み合わせは無限です。

 旅を愛し、素材の探求に熱心なデザイナー「パオラ・ナヴォーネ」

パオラ・ナヴォーネ氏

156cmのインテリア第7回にも登場した、パオラ・ナヴォーネは、イタリア・トリノ出身の建築家。インテリア界のトレンドセッターとして近年世界中から注目を浴びています。1996年よりジェルバゾーニのアートディレクターを務め、素材、形、構造に対してたゆまない好奇心が同ブランドの躍進を支えています。

異なる文化への関心に突き動かされ世界への旅を長きに渡って続けた彼女の作品は、西洋のテイストと南国の風と色彩の融合を見せ、唯一無二の魅力があります。


ジェルバゾーニ のショールームディスプレイはいつ行ってもワクワクするものがあります。お部屋づくりのインスピレーションを探しに、お出かけしてみてはいかがでしょうか?

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM