健康意識の高い女性たちに人気のおやつ「干し芋」。今ではレベルの高い干し芋も増えています。
今回は、日本の干し芋の生産シェア9割以上(※一般社団法人茨城県観光物産協会より)という茨城県の干し芋専門店・幸田商店に、干し芋のおいしい品種や干し加減、ねっとり感など、干し芋をおいしくする条件を教わります。
幸田商店の「干し芋」がおいしい理由
茨城県ひたちなか市から直送している干し芋専門店・幸田商店では、さまざまな品種のさつまいもを用いた干し芋を製造、販売しています。
例えば、人気の品種「玉豊種」のより優れたものを厳選した「海風ほしいも」や、従来の平干しとは違い、ねっとりとした味わいが楽しめる、丸干しタイプの干し芋、皮ごと食べられるので栄養も期待できる皮付き干し芋などなど。
「幸田商店の干し芋がおいしい」とInstagramなどでも話題を博していますが、そもそも幸田商店の干し芋がおいしい秘訣はどこにあるのでしょうか? 幸田商店の直販課・飯島さんにお話を伺いました。
「原料のサツマイモを貯蔵施設に一定期間保管し、でんぷんが徐々にショ糖に変わり、甘みが増すのを待ちます。徹底した温度管理で貯蔵をし、生イモが一番甘いときに加工をすることが干し芋をおいしくする秘訣です」(飯島さん)
「おいしい干し芋」になる4つの条件
そこでおいしい干し芋をつくる条件を、飯島さんに聞いてみました。
■1:さつまいもの品種
「さつまいもはすべて茨城県産で、品種には、昔ながらの『玉豊(たまゆたか)』、黄色くて甘みの強い『べにはるか』、生産と加工両方とむずかしい希少品種『泉(いずみ)』、焼き芋でも人気で、滑らかな食感が特徴の『シルクスイート』、上品な甘さをもちつつ芋の風味を感じられる『ほしこがね』など、弊社ではさまざな種類を使用しております。品種ごとに味わいが異なり、また好みによっておいしいと感じるものは変わるでしょう」(飯島さん)
■2:干し方(製造方法)
「洗浄・選別を行い、蒸気で60~90分蒸かします。さつま芋の品種・サイズ・その日の気温・湿度によって蒸かし加減を調整します。蒸かしたての熱い状態で、手作業にて皮むきを行い、ピアノ線を枠に張った『つき台』と呼ばれる切断機を使いスライスを行います。
その後、干し網に一枚ずつ丁寧に並べて、ビニールハウスの天日干しや機械乾燥機を使用して干し上げます。弊社では、現在でも一つひとつ手作業にて手間暇をかけて製造しております。こうした手作業の手間暇もおいしい干し芋の条件ではないでしょうか」(飯島さん)
■3:ねっとり・しっとりとした食感
「現在では、水分値が高いねっとり・しっとりとした干し芋が人気です。そのため、弊社ではやわらかくねっとりとしものを製造するように心がけております」(飯島さん)
■4:自然な甘さ
「麦芽糖を中心とした優しい自然な甘さもひとつの条件。無添加・無着色にて製造しているため、小さなお子様からお年寄りまで幅広い層にお召し上がりいただけます」(飯島さん)
大人の女性におすすめの「干し芋ランキング」TOP3
そこで飯島さんに、大人の女性におすすめの干し芋ランキング結果を教えていただきました。
■1位:「べにはるか」
「昨今、甘みが強くスイーツ感覚でお召し上がりいただけて、女性を中心に人気が高いです。黄色く見た目のよいところも人気の理由です」(飯島さん)
■2位:「玉豊(たまゆたか)」
「昔ながらの品種ですが、しつこくない甘さのため飽きのこない味で、根強い人気があります」(飯島さん)
■3位:「シルクスート」
「なめらかな食感とサッパリとしたお味で女性からの人気が高い品種です」(飯島さん)
あの白い粉は何?「干し芋」に関するトリビア
ところで、干し芋には表面に白い粉がついていますが、あれは一体何なのでしょうか?
「白い粉につきましては、さつまいもに含まれる麦芽糖が表面に結晶化したものになります。地元では白粉(しろこ)と呼ばれています。温度や湿度の変化により、干し芋の表面が乾燥すると出てくるといわれています。なめてみるとほんのり甘く優しい味わいがします」(飯島さん)
そんな味わいがあったとは! 次に食べるときにはぜひ白粉だけなめてみましょう。
「干し芋」のおいしさは、どんどんレベルが上がっています。ぜひトレンドの、ねっとり・しっとりした食感の、自然な甘みをもつ「干し芋」をいただいてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 幸田商店
- TEL:0120-97-9988
- 直営店舗/幸田商店 エクセル南直営店
- 住所/茨城県水戸市宮町1-7-31 水戸駅ビル エクセル南3F
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利