沖縄本島のほぼ中央、東海岸にたたずむ「ザ・ひらまつホテルズ&リゾーツ 宜野座」。フランス料理の「レストランひらまつ」やイタリア料理の「リストランテASO」などで知られるひらまつが手掛けた、初のガストロノミック・リゾートがこちら。ゆるやかな沖縄時間に身を置きながら、都会でいただくひらまつの味を存分に楽しめる、滞在型リゾートです。
海と空を眺めながら、厳選食材の極上ディナーをいただく
ステイの最大のハイライトは、夕食でしょう。サンセットの少し前にレストランへ向かい、まずはシャンパン。ひらまつブランドのドゥラモットをいただきながら、見上げるほど大きな窓から刻一刻と変わる夕映えの海と空を眺めながら、料理を待ちます。
この日はフランス料理のコース。アミューズ、前菜、魚料理に肉料理など、それぞれが美しく、繊細。
なかでも、レストラン開業当時から人気が続く「赤ピーマンのムースリーヌ 爽やかなトマトのクーリー」は、赤ピーマンのムースを浮かべたトマトのスープが、シルキーかつ濃厚。
“ムッシュ ポール・ボキューズへのオマージュ”と添えられた「黒トリュフのスープ」は、黒トリュフやフォアグラの入ったコンソメスープをパイ包みで仕上げたもの。日本のお椀にインスピレーションを受け、スープがパイ包みにされたというエピソードのあるスペシャリテです。
そして肉料理「フランス産小鳩のグリエ ソース・エーグルドゥース」は部位によって焼き方や味付けを変え、ひと口ごとに驚きから、目を見開いてしまいます。
初日のディナーはフランス料理、連泊するとイタリア料理も楽しめます。各料理には、沖縄にいながら国際都市と変わらぬクオリティーを叶えるため、食材は沖縄のものを吟味した上で、産地にはこだわらず、世界各国からそのとき最も旬の食材を取り寄せています。その分費用はかかっても、自分たちがいちばんおいしいと感じるものを供したいという真摯な姿勢がうかがえます。
レストラン棟内の泡盛をそろえたバーラウンジでは、泡盛マイスターがおすすめの銘柄やいろいろな飲み方を提案してくれます。珍しい古酒と並んで、30年前、シェフ平松がはじめて泡盛をおいしいと思った「龍」という銘柄も。また、小腹が空いたときにはカフェラウンジで日替わりパンやサンドイッチ、フルーツなどをつまむこともできます。
コバルトブルーの海を望む客室は、わずか19室
7,000坪の敷地に客室はわずか19室。巧みなランドスケープデザインにより、各部屋で眺めや広さ、インテリア、屋根の高さやバスタブの位置などが異なります。すべての部屋がオーシャンビューであること、テラスにジャグジーがあることは共通です。そして、ミニバーの、アラン・ミリアの高級ジュースをはじめとする厳選されたソフトドリンクも無料です。
5タイプある客室は、どれもゆったりとした間取り。中でも憧れは「プール付ヴィラ スイート」です。宜野座の手つかずの自然に囲まれ、目の前には一切の人工物がなく、すべてをひとり占めしたかのような気分に。ジャグジーにつかりながら、海と空の広がりを感じる至福な時間を過ごせそう。
ディナーを味わっているとき、ふと、音楽がかかっていないことに気づきました。大きな窓からは太平洋やリュウキュウマツの原生林の風景が広がり、繰り返す波音や梢を揺らす風音が届きます。
沖縄本島でも開発とは無縁の、あるがままの自然が残る東海岸、宜野座。この沖縄の太陽や海、自然を感じながら、浜辺を散策し、時にプールサイドに横たわり、そして世界の美食の粋を味わう、夢うつつな日々。悦びが表面張力のようにこみ上げてくる、心満たす旅があります。
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問い合わせ先
- THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 宜野座
- 料金/プレミアムツインルーム¥52,400~、プール付ヴィラ スイート¥107,000~(ともに1室2名利用時の1名分・夕朝食付・税別)
TEL:098-968-5600 - 住所/沖縄県国頭郡宜野座村字松田1425番
- TEXT :
- 古関千恵子さん ビーチライター
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
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- WRITING :
- 古関千恵子
- EDIT :
- 安念美和子