新作時計を追いかけるのも良いが、時計趣味が高じると、やはりヴィンテージやアンティークモデルが気になり始めるものだ。ただし、ある程度の鑑識眼を身につけてからでないと、良いものを手に入れることは難しい。そこで、名門時計ブランドが力を入れて始めているのが、デザインは発売当初のままに、中身は最新技術を奢った復刻モデル。ここでは代表的な人気ブランド、オメガ、ジラール・ペルゴ、ロレックス、モンブランから紹介したい。古いモデルのたたずまいは、ときに新作時計よりも魅力的だ。洗練とは無縁、機能だけを求めた無骨さが妙に男心をくすぐる。そんなヴィンテージモデルの魅力を最新の機能で享受できるのが復刻版。かつて憧れ、手が届かなかったあの時計も、今なら手に入るかもしれない。

幻のオリジナルモデルを忠実に再現

オメガ『オメガ1957トリロジー レイルマスター マスター クロノメーター 60周年リミテッド エディション』

視認性の高い鉄道時計として誕生した、『レイルマスター』の復刻モデル。復刻の3モデルはいずれも特製BOX入りで、付け替え用のレザー&NATOストラップ付属。●自動巻き●ステンレススティールケース×ステンレススティールブレスレット●ケース径/38㎜¥730,000(お問い合わせ オメガお客様センター)※世界限定3557本、5月発売予定

オメガにとって1957年は、特別な意味を持つ年だ。『シーマスター300』『レイルマスター』『スピードマスター』の3モデルが誕生したのがこの年。60周年のアニバーサリーイヤーとして、3モデルそれぞれの復刻モデルが発売される。当時のモデルを忠実に再現した時計たちは、現代の時計とはひと味違うクラシカルな魅力にあふれている。

自動巻きで復活を遂げた名門のスポーツウォッチ

ジラール・ペルゴ『ロレアート 38㎜』

伝統的なクル・ド・パリ装飾を施されたダイヤルに、八角形のベゼル、そしてケースから流れるように一体化したストラップ。ディテールにいたるまで、仕上げの美しさはほれぼれするほど。復刻版でありながら、決して古く感じさせないのは、デザインが優れている証。老舗の底力を感じさせる一本だ。●自動巻き●ステンレススティールケース×ステンレススティールブレスレット●ケース径/38㎜¥1,120,000(お問い合わせ ソーウインドジャパン<ジラールペルゴ>)

今でこそ珍しくないラグジュアリースポーツウォッチの先駆けといわれるのが、1975年に発表されたジラール・ペルゴの『ロレアート』。当時、クオーツウォッチとして発売されていたモデルが自動巻きムーブメントを搭載して復活した。タフネスとエレガンスの両方を感じさせるデザインは、今見ても新鮮。スポーツウォッチの新しい定番になりそうだ。

初代から受け継いだ赤文字のモデル名

ロレックス『オイスター パーペチュアル シードゥエラー』

ロレックスが誇る最新ムーブメント「キャリバー3235」を搭載。耐傷性に優れ、紫外線の影響を受けにくいブランド独自の「ブラック セラクロム ベゼルインサート」を装備し、信頼性と耐久性がより高められた一本に仕上がっている。●自動巻き●ステンレススティールケース×ステンレススティールブレスレット●ケース径/43㎜ ¥1,080,000(お問い合わせ 日本ロレックス)

1967年に製造された『オイスター パーペチュアル シードゥエラー』。当時、画期的だったヘリウム排出バルブを搭載したこの時計は、水深1220mという驚異的な防水性能を持ち、多くのプロダイバーに愛用されてきた。初代が登場してから50年目となる年に発表された新モデルは、さらに機能性がアップ。文字盤の赤いモデル名が伝説を受け継ぐ後継モデルの証だ。

名工房ミネルバの伝統を今に受け継ぐ

モンブラン『モンブラン1858 オートマティック デュアルタイム』

1930年代に使われていたモンブランのオリジナルロゴを使用するなど、見た目はヴィンテージだが、機能は最新式。中央12時位置の小さな窓がデイ/ナイト表示になっている。モデル名の「1858」は「ミネルバ」の創業年だ。●自動巻き●ステンレススティール+ブロンズケース×カーフストラップ●ケース径/44㎜¥588,000(お問い合わせ モンブラン コンタクトセンター)

モンブランは、2007年に吸収したスイスの名工房ミネルバのアーカイブを掘り起こし、1930年代の初代ミネルバのミリタリークロノグラフをモチーフとしたモデルを発表した。腕時計としては珍しいブロンズのベゼルやコニャックカラーのアンティーク風ストラップを採用した時計は、新作でありながらノスタルジックな雰囲気に仕上がっている。

リヴィング・レジェンドを讚えるリミテッドモデル

タグ・ホイヤー『オウタヴィア ホイヤー02 クロノグラフ ジャック・ホイヤー リミテッドエディション』

自社製の最新クロノグラフムーブメント「キャリバーホイヤー02」を搭載し、信頼性は抜群。ケースバックには、シリアルナンバーとジャック・ホイヤーのサイン、ホイヤー家の家紋が刻印されている。●自動巻き●ステンレススティールケース×ステンレススティールブレスレット●ケース径/42㎜予価¥615,000(お問い合わせ LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー)※世界限定1932本、11月発売予定

1966年に発売されたレーシングウォッチの名作『オウタヴィア』を復刻。創業家4代目で『タグ・ホイヤーカレラ』や『モナコ』、『オウタヴィア』など、今もブランドの中核をなす時計を生み出した時計界のリヴィング・レジェンド、ジャック・ホイヤーに捧げる記念モデルが誕生した。ヴィンテージのホイヤーロゴがオールドファンにはたまらない。

いかがだろう、気になる1本が見つかっただろうか? 名門時計ブランドの復刻モデルの魅力は、オールドスタイルであるがゆえに、ジェントルマンのファッションによくなじむことである。年代物のアンティークモデルと、今回紹介した復刻モデルを、共に愛用する時計好きも多い。ヴィンテージスタイルの時計モこそ成熟した男性にふさわしい。この機会に是非購入を考えてみてはいかがだろう?

※価格は税抜きです。※価格は2017年夏号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious 2017年夏号
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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撮影/武田正彦(静物)、唐澤光也(静物/パイルドライバー)、川田有二(人物)スタイリスト/大西陽一(RESPECT) ヘア&メーク/星 隆士(SIGNO) モデル/Trayko レイアウト/澤田 翔(H.D.O.) 構成/川上康介、岡村佳代
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