週1回は革靴のお手入れを

大切なものを大切に、大切な時間をもっと大切に──心豊かな暮らしのために役立つTipsを、プロフェッショナルに聞くこの連載。「ユニオンワークス」銀座店の鳥海悠介さんは、ふだんの靴磨きは、基礎化粧品をつけるようなものだと語ります。日常のお手入れをいかに大切にするかで、靴の質感は大きく変わっていくもの。今回、ご紹介するのは、週に1回程度でOKという簡単なものだから、週末の習慣にして、お気に入りの靴ともっと長くつきあいたい。

【1】細かいところまで、靴全体の汚れを落とす

ブラシで革靴の汚れを落とします
ブラシで革靴の汚れを落とします

革靴の溝やカッティングに沿って、なぞるようにブラシを動かし、大まかな汚れを落とします。

【2】靴クリームを少量ずつ、ていねいに伸ばして

靴クリームを少量ずつ、ていねいに伸ばして革靴に塗る
靴クリームを少量ずつ、ていねいに伸ばして革靴に塗る

靴の色より一段明るい、または無色の靴クリームを用意(靴が黒の場合のみ、黒がベスト)。Tシャツの切れ端などの綿や、パイル地などを指に巻きつけ、少量ずつ含ませて磨いていきます。決して、一気につけないようご注意を。際の部分や段差の部分にクリームがたまりやすいので、意識して伸ばしていきましょう。全体的になでるようにこすっていきます。

【3】乾かす間に、もう片方のお手入れを

革靴を乾かします
革靴を乾かします

5分ほど放置して、靴クリームを乾かします。ここで、もう片方も同様に【1】【2】の行程を施すとちょうどいいはず。

【4】丹念に拭き取り、磨き上げる

革靴から水分を拭き取ります
革靴から水分を拭き取ります

【2】とは違う布で、残った水分を拭き取っていきます。ここは重要な工程なので、丹念に行っていきましょう。クリームが残っていると、布に引っ掛かりを感じます。これは、きちんと拭けていないサイン。するするとなめらかに布がすべるようになれば終了。

いかがですか? ピカピカに磨き上げられた靴を見ると、気分がいいものです。しかも靴磨きの時間って、不思議と無心になれるもの。気分転換を兼ねた習慣にしてみてください。

この記事の執筆者
アパレルメーカー勤務を経て、2003年「ユニオンワークス」に入社。2004年に青山店店長、2011年に銀座店店長に就任。 好きなもの:アンティークウォッチ、北欧家具、美味しいもの全般、BAR、植物、自転車、コーヒー、豆大福、カンブリア宮殿
クレジット :
イラスト/越井 隆 構成/末成あゆみ