知的好奇心をくすぐる旅、買い物や名所巡り、ラグジュアリーな海外旅行。さまざまな旅を経験してきた大人の女性が今、注目すべきはニッポンではないでしょうか?
その土地でしか味わえない自然や人々、歴史や味を楽しみ、知らなかった日本を再発見する旅。
それには、風土に根ざした宿やホテルの存在が不可欠です。新たな試みに挑戦する個性派から、改めて底力を実感する老舗まで、旅の目的地にするべき宿を、旅慣れた19人に大調査。
そのうち本記事では、写真家・山口規子さんが推薦する「ニッポンの宿」を3つ、ご紹介します。
写真家・山口規子さんが推薦「ニッポンの宿」3
■1:和の宿 ホテル祖谷(いや)温泉(徳島県・祖谷温泉)│「専用のケーブルカーで谷底の露天風呂へ。自然と一体になった秘境の温泉は、野鳥が目覚める朝がおすすめです」
日本三大秘境に数えられる祖谷渓の頂上に建つ一軒宿、「ホテル祖谷温泉」。
世界中の秘湯ファン憧れの露天風呂は、ホテル専用のケーブルカーで深い谷底を目指します。到着した先に広がるのは、雄大な渓谷美。
翡翠(ひすい)色の渓流にせり出すようにつくられた露天風呂は、一日おきの男女交代制。宿泊客は、朝・夕異なる景観が味わえます。豊富な湧出量を誇る温泉は、アルカリ性の単純硫黄泉で、肌触りもなめらか。
「野鳥のさえずりと渓流のせせらぎが響き渡る朝一番の露天風呂は、究極に贅沢。優しい温度の湯に20〜30分ゆっくり浸かれば体の芯までほっこり。いつしか五感が研ぎ澄まされていることに気づかされます」
問い合わせ先
- 料金/1泊2食付き2名1室の1名¥19,950~(税・サービス料込み)
- 客室/全20室
- 住所/徳島県三好市池田町松尾松本367-28
■2:蔦(つた)温泉旅館(青森県・蔦温泉)│「千年の秘湯、源泉湧き流しの温泉パワーを吸収したい!」
奥入瀬渓流の入り口からほど近い、豊かな森に育まれた「蔦温泉旅館」は、平安時代に開湯。源泉の上に浴槽がつくられているため、空気に触れていない希少な源泉湧き流しが堪能できます。
「蔦の七沼を撮影で訪れた際、散歩中の『蔦温泉旅館』の宿泊客に評判を聞き早速宿を見学に。風情ある外観を見て、一瞬で心奪われました」と山口さん。
問い合わせ先
- 料金/2名1室の1名¥14,300~(税込み) ※2月の平日、3月は休業
- 客室/全34室
- 住所/青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1
■3:三木屋(兵庫県・城崎温泉)│「城崎温泉では温泉三昧!美食三昧!日常を忘れて遊び尽くす」
城崎温泉に創業して300年余り。国の登録文化財にも指定される老舗旅館「三木屋」は、作家の志賀直哉が名作『城の崎にて』を執筆した宿。愛用した客室は、今も健在です。
「ここでは、旅館の内風呂と大谿(おおたに)川沿いに7か所ある外湯巡りが満喫できます。料理も絶品で、冬は一級品の津居山ガニを食さずには帰れません」と山口さん。
問い合わせ先
- 料金/1泊2食付き2名1室の1名¥26,400~(税・サービス料込み)
- 客室/全16室
- 住所/兵庫県豊岡市城崎町湯島487
以上、写真家・山口規子さんが推薦する「ニッポンの宿」3つ、「和の宿 ホテル祖谷温泉」、「蔦温泉旅館」、「三木屋」をご紹介しました。
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- PHOTO :
- 山口規子
- EDIT&WRITING :
- 田中美保、兼信実加子、佐藤友貴絵(Precious)