新生「PARCO劇場」で巡り合わせを感じる渡辺 謙主演の舞台!

2019年11月の誕生以来、最先端のファッション&カルチャー・スポットとして注目を集める新生「渋谷PARCO」。今年1月にはその8・9階に「PARCO劇場」も再始動しました。

「PARCO劇場」といえば、その前身となる「西武劇場」(1973年誕生)の時代から、数々の話題の舞台を送り出して幅広い注目を集め、渋谷を「カルチャーの街」として方向付ける上で大きな役割を果たしてきたシアター。今回のリニューアルでは席数も178アップし、1月~2月のこけら落とし公演を経て、この3月から来年5月まで、演劇界のビッグネームたちが馳せ参じての超豪華なオープニング・シリーズ14作品が上演されます。

『ピサロ』主演・渡辺謙
渡辺 謙主演『ピサロ』ビジュアル

その先頭を切って登場するのが、渡辺 謙主演の『ピサロ』。モーツァルトとサリエリ、二人の音楽家の対立を鋭く描いた『アマデウス』で名高いイギリスの劇作家ピーター・シェーファーの手によるこの戯曲は、1985年のPARCO劇場での日本初演時も好評を博しています。

16世紀のスペインによるインカ帝国征服をベースに、人生観や宗教観がときに哲学的に交錯する骨太の作品で、スペイン将軍ピサロと、インカ王アタワルパが互いの文化や人生を背負い、激しく対峙していく物語です。

『ピサロ』出演者
渡辺 謙主演『ピサロ』ビジュアル

1985年の初演時、俳優の山崎 努のピサロを相手にアタワルパを好演したのが、若き日の渡辺。その舞台について、「俳優を一生の仕事としてやっていく覚悟が決まった」と語る渡辺が、今回、60歳という節目の年齢で、タイトルロールに扮してどんな力演を見せるのか。

対峙する相手を演じた経験があるからこそ、深い人物像の造形が期待できるというもの。『下谷万年町物語』(1981年・蜷川幸雄演出)や『ホロヴィッツとの対話』(2013年・三谷幸喜作・演出)など、旧PARCO劇場時代にも注目作に出演してきた彼が、劇場の新たなスタートに寄せる熱い思いもうかがえそうです。

対するアタワルパを演じるのは、宮沢氷魚。近年舞台でも確かな実績を積み上げてきている彼が、渡辺相手に見せる演技も楽しみなところ。

演出を手がけるウィル・タケットは、英国ロイヤル・バレエのダンサーから振付家・演出家に転身した人物で、演劇やダンス等、多ジャンルにまたがる作品作りで知られており、この難作をどのように舞台に立ち上げていくのか?注目されます。

『ピサロ』の後も、楽しみな作品が続々と登場する新生PARCO劇場。その文化発信の未来を見守るうえでも、見逃せない作品となりそうです。

Information

英国の劇作家、ピーター•シェーファーの戯曲。時は西暦1531年、スペイン将軍ピサロとその兵が一攫千金を夢見て、インカ帝国の征服を目論む。インカ王アタワルパを演じる宮沢氷魚の熱演にも期待!
2020年3月13日(金)〜4月20日(月) 
PARCO劇場 TEL:03-3477-5858(PARCOステージ)

 

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WRITING :
藤本真由(舞台評論家)
EDIT :
宮田典子(HATSU)、喜多容子(Precious)