ファッションジャーナリストの藤岡篤子さんが、現在開催中の2020年AW コレクションの様子をリアルタイムでお届けしている本企画。本日は、ミラノ2日目の様子を現場からレポートします!

■世界のキャリア女性が愛用する「マックスマーラ」からミラノ2日目がスタート

ciao、藤岡篤子です。

ミラノ2日目は、Nancy Pelosi(ナンシー・ペロシ)下院議長が愛用していることでも有名な、Max Mara(マックスマーラ)のコレクションからスタート! コレクション会場に入る前からメゾンの世界観を感じられるのも、人気の高さを裏付けいていますよね。

マックスマーラの会場で、トレンド感度の高い「配色美人」をキャッチ

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コレクション会場でキャッチしたおしゃれマダムたち

会場前で、おしゃれな2人組をキャッチしました!

日本でも大人気のセーラムグリーンのチェスターコート(もちろんマックスマーラを着用されていましたよ!)に同系色のプリントドレスを合わせた写真右の女性は、何といっても小物選びが素敵でした!

同じセーラムグリーンのフレームサングラスと広幅のバックルベルト使いで、シンプルなコーディネートを今どきムードな甘辛ミックススタイルへと見事にアップデート。センスが光る完璧な着こなしに、スナップせずにいられませんでした。

写真左の方も、やっぱりマックスマーラのコートにバミューダパンツのスーツという、鮮烈なトータルコーデを披露されていました。トータルホワイトの上級お洒落をさらに引き立てているのは、黒のサングラスとロングブーツ。そして、携帯も黒という徹底ぶり(笑)。

やっぱり、勝負どころは「色使い」ですよね〜! 色の扱い方で、トレンド感がグッと強まります。このふたりのようなトータルカラーの配色は最旬トレンドのひとつですが、ブラック&ホワイトの着こなしも、気になっているところです。

世界的ファッションアイコン、キャロライン・イッサも来場

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大人カラーでまとめたミニマルシックな装い

会場に入ると、前シーズンにもスナップさせていただいたお洒落クイーンCaroline Issa(キャロライン・イッサ)に遭遇。今日はマニッシュな装いで来場されていました。

見たことがない服だなと思い、ブランドを聞くと、英国の新人ブランドだと教えてくれました。オークルイエローのダブルジャケットですが、ボタンが小さいのでフェミニンな印象に。オリーブのパンツを合わせ、ツートーンのメンズライクなシューズで仕上げていました。

一見、正統派なメンズ調のスタイリングですが、首元にあしらったパステルカラーの半貴石のネックレスや、同系色を少しずらしたカマイユ配色など、女性らしさやトレンド感をプラスするアレンジテクニックが、洗練された印象に仕立てています。

ビジネスシーンにも馴染みやすい、マスキュリンフェミニンなコーディネートなので、日常のおしゃれの参考になりますね。

日本代表は、モデルの森 星さん!

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トレンドのユニフォームスタイルに身を包んだ、モデルの森星さん

それから、会場内ではこの春夏のアイコニックなスタイルのひとつ「ユニフォームルック」を選んだセレブたちが目立っていました。ファッション感度の高い方々がこぞって、まったく同じルックの色違いを着ていらっしゃったので「カラーグラデーションで並んで撮影させていただきたい!」と心のなかで叫びつつも、今回は日本代表として、森泉さんにスナップさせていただきました!

今シーズンのコレクションはというと、素敵な黒のレースブラウスからアイコニックなキャメルまで、ブランドの魅力が凝縮されていました。日常で着たいと思わせる安定のラインナップでしたので、キャリア女性を中心に支持されそうですね。

■心トキメクのは、アートな感性を刺激する「プラダ」

さて、夕方のハイライトはPRADA(プラダ)です。PRADA財団の素敵な建造物は、入るだけでアートな感覚に包まれ、ドキドキするほど。

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プラダのコレクション会場にて

今シーズンは真ん中にアトラス像を置いたアリーナが設置されており、私たちは、上から下を見下ろすような形式でショーを眺めることに。毎回ハッとさせられる会場演出も、楽しみでなりません。

プラダらしい着こなしの2人組に遭遇

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ブランドらしさを体現した等身大のふたりをキャッチ

「いかにもプラダ!」な2人組を発見! プリントやジャガードなど、柄物が大人気ですが、写真左の女性は、プリントのブラウスとプリーツスカートのセットアップで来場。

一見コンサバティブな装いですが、プラダのワインカラーのバッグとベージュの靴をさり気ないアクセントにして、メリハリをもたらせています。

そして、写真右の女性は、ハイウエストのジャガードパンツにミドリフ(バスト下)丈の長袖セーターの合わせが絶妙! ラフにまとった革ジャンが、こなれて見せるポイントです。お洋服をよく知った、まさにお洒落キャリアの着こなしですね。

トレンドを決定づける「色の魔術師」をキャッチ

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色を巧みに操るおしゃれ上級者

会場の外で、また素敵な2人組を発見! クールなブルーカラーとブラック&ホワイトの色使いが素敵で、目に飛び込んできました。この春夏は、このスタイルで決まりですね!!

袖がたっぷりとしたデザインの、アクアブルーのリブセーターを主役にした写真左の女性。何気ないシンプルなスタイルですが、マザーオブパールのペンダントがアクセントになっていて、心地良さが漂ってくるようなスタイルでした。黒のパンツと白のバッグを合わせたシャープな配色なので、大人でも取り入れやすいと思いますよ。

写真右の女性は、唯一のカラーアクセントにプラダのピンクのバッグを選んだ、トレンディーなブラック&ホワイトスタイルが印象的でした 。時にはクールになりすぎるコーディネートですが、やわらかいピンクカラーが女性らしさを引き出していて、いいですよね。今年らしいスパイスの辛口サングラスも、おしゃれ上級者の証。挑戦してみたいポイントです。

本日は、マックスマーラとプラダの会場で見つけたファッションリーダーたちの着こなしをご紹介しました。ぜひ、日常の参考にしてみてくださいね! それではDAY3もお楽しみに!!


本日は、2020年AW ミラノコレクションDAY2の様子をお届けしました。藤岡さんのインスタグラム(@fiorinatokyo)でも、ミラノコレクションの様子が投稿されています。気になる方は、チェックしてみてくださいね。

この記事の執筆者
1987年、ザ・ウールマーク・カンパニー婦人服ディレクターとしてジャパンウールコレクションをプロデュース。退任後パリ、ミラノ、ロンドン、マドリードなど世界のコレクションを取材開始。朝日、毎日、日経など新聞でコレクション情報を掲載。女性誌にもソーシャライツやブランドストーリーなどを連載。毎シーズン2回開催するコレクショントレンドセミナーは、日本最大の来場者数を誇る。好きなもの:ワンピースドレス、タイトスカート、映画『男と女』のアナーク・エーメ、映画『ワイルドバンチ』のウォーレン・オーツ、村上春樹、須賀敦子、山田詠美、トム・フォード、沢木耕太郎の映画評論、アーネスト・ヘミングウエイの『エデンの園』、フランソワーズ ・サガン、キース・リチャーズ、ミウッチャ・プラダ、シャンパン、ワインは“ジンファンデル”、福島屋、自転車、海沿いの家、犬、パリ、ロンドンのウェイトローズ(スーパー)
WRITING :
藤岡篤子
EDIT :
石原あや乃