ひとつの島を丸ごとリゾートにした「1島1リゾート」スタイルのモルディブ。ゼロからリゾートを築き上げることができるため、島ごとに世界観がきっちりと確立されているのが特徴です。
今や100あまりを数えるリゾート島がある中で、豪華さにかけては群を抜いているのが、ヌーヌ環礁に位置するシュヴァル・ブラン・ランデリ(Cheval Blanc Randheli)でしょう。
ルイ・ヴィトンなどが傘下に入るラグジュアリー業界のコングロマリット、LVMHグループが手掛ける、世界で2軒目のリゾートとなるこちら。日ごろ、贅沢を知り尽くした富裕層を相手にしているせいか、すべてが規格外のゴージャスぶりです。
送迎から始まる贅沢な時間
まず国際空港からの送迎は、テーマカラーのトープ色×イエローの専用水上飛行機。特注のレザーアームのシートはわずか9席です。空路約45分で到着するリゾートは、6つの島々からなります。
45棟のヴィラの建築デザインを担当したのは、ワン&オンリー・リーティラやアマンリゾーツでもおなじみのジャン・ミシェル・ギャシー。
天井は高さが7メートルもあり、リビング・ベッドルーム・バスルームが仕切りを開ければ、ひと続きになります。名付けて「ロフティ・カセドラル・スタイル」。たしかに三角形の天井は聖堂のよう。
各戸には長さ12.5メートルのプライベートプールや、アウトドアリビング、ドレッシングルーム兼ウォークインクローゼットなどがしつらえてあり、テレビやエアコンなどの操作はiPadでタッチをするだけ。もちろん24時間バトラーサービス付きです。
施設のラインナップも目を見張るものばかり。シグネチャーダイニングの「ル・1947」には時代を超越した名作ワイン、リゾート名の由来にもなった「シュヴァル・ブラン1947」をセラーに貯蔵。島にいることを忘れさせる、9コースからなるフレンチがいただけます。
ドーニ(伝統的な船)でラグーンを渡る独立した島に展開するスパでは、ゲランがこのリゾートのためにトリートメントメニューをカスタマイズ。使用するプロダクツも最高級のものを使います。併設するハマム棟は常に1組のゲストために、貸切で使用されます。
リゾートのあちこちに飾られているアートピースも目を楽しませてくれます。そしてアート作品やオリジナルグッズを購入できるコンセプト・ストアも、世界で25本しかないウブドのウォッチやイタリアン・インデペンデントのオリジナルのサングラスなど、地球屈指のラグジュアリーなアイテムの宝庫です。
そして細部までこだわりが感じられるのが、ルームアメニティー。テーマカラーのエスパドリーユや、オリジナルプリントの大振りのトートバッグ、メモパッドや水着を入れるためのビニールポーチ、日焼け止めのリップクリームまで、ずらり。そして帰国時にふと、目にしたのが、スーツケースに付けられたランデリ島の形をした、リゾートのテーマカラーのイエローのネームタグ。一瞬で心掴まれました。
問い合わせ先
- シュヴァル・ブラン・ランデリ
- Randheli Noonu Atoll, 11111 Manadhoo, Maldives
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- TEXT :
- 古関千恵子さん ビーチライター
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
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