ファッション誌のイメージを「1枚の写真」だけで表現する、表紙コーディネート。その1冊の世界観、大きな特集がどのようなものか?を一瞬で伝える代表選手であり、名刺とも言える存在です。
そんな大切なコーディネートがどんなイメージでつくられていったのか、ラグジュアリーマガジン『Precious(プレシャス)』の2020年8月号より紐解きます。
表紙スタイリングを担当したのはスタイリスト・髙橋リタさん。表紙で何を表現したのか?を直撃取材しました。
2020年8月号の「Precious(プレシャス)」の表紙は、セリーヌのサファリシャツ×デニムのカジュアルコーデを、カルティエのジュエリー重ねづけでさらに格上げして
新型コロナウイルスの感染拡大による、自粛期間の真っ最中、「見ただけで自粛のフラストレーションを発散できるような、夏のおしゃれを楽しむ素晴らしさが伝わる表紙を作ろう!」というところから、担当編集との打ち合わせ始まったんだそう。大政 絢さんに注ぐ光は、夏の気持ちよさを表現しているそうです。
「4月号で大政 絢さんが表紙キャラクターに就任されて以来、白=純白、無垢さといったイメージの表紙が多かったので、今回はそれとは異なるイメージを目指しました。ナチュラルなだけでなく、ほどよく強くて、凜とした女性像です。大人の女性の、肩の力の抜けたかっこよさを表現しました」(髙橋リタさん談)
着心地がよく夏らしいサファリアイテムを、かっこよくカジュアルに
「夏のドライなかっこよさというテーマでアイテムを探していたところ、出会ったのがこのサファリシャツです。見た瞬間にぴんときました。その後の編集部の会議でも満場一致でこのアイテムを取り上げることになりました」(髙橋リタさん談)
「カジュアルな大人のかっこよさには、デニム、と思っていたのですが、サファリシャツとのコーディネートを考えると、普通のデニムではややカジュアルすぎる印象でした。そんな中、ベルトの位置にゴールドチェーンがついているこのアイテムが最適だと考えました」(髙橋リタさん談)
カジュアルコーデを、表紙らしく格上げする夏のジュエリー重ねづけ
「サファリシャツ×デニムに、ラグジュアリーマガジン『Precious』の表紙らしい、"リッチ感"や"迫力"を加えるジュエリーは何か?と考えたとき、カルティエのジュエリーが頭に浮かびました。
そこで、昨年新シリーズとして登場した『クラッシュ ドゥ カルティエ』の新色であるホワイトゴールドをセレクトし、ピンクゴールドと重ねました」(髙橋リタさん談)
このようにして、表紙の衣装は決まりました。表紙のコーディネートをつくる上で、どのような想いが込められているのかがわかると、さらに興味深く雑誌を眺めてみることができるのではないでしょうか?
※掲載した商品の価格はすべて税抜です。
問い合わせ先
関連記事
- TEXT :
- Precious.jp編集部