H.モーザーは独立系ながら、自社でムーブメントの開発・製造できる体制を整え、常に独創的な機構とアイデアにより、腕時計ファンを魅了してきた気骨あるブランドだ。

“剛”と“美”で日常使いを制す、大人の色気に満ちた新スタンダード

H.モーザー パイオニア・センターセコンド スイスマッドレッド

創業は遡ること192年前の1828年。シャフハウゼン出身の時計師にして起業家のヨハン・ハインリッヒ・モーザーがロシア・サンクトペテルブルグで時計の製造をスタートさせた。ハインリッヒの没後、ロシア革命によって拠点をスイスのル・ロックルに移転し操業を続けたが、クォーツショックによって1979年に休眠状態となった。

しかし、2005年に創業者の子孫達の手により復活を果たし、翌年にはパーペチュアル・カレンダーが賞を獲得するなど、時計業界に再びその名を刻むこととなった。ドラマチックな復活劇や、個性と技術を掛け合わせた時計製造への情熱により、年間生産数1500本という小規模ながら、進取の起業精神に満ちたタイムピースを次々に生み出している。

設計から製造まで自社一貫で行われたムーブメントを搭載

パイオニア・センターセコンド スイスマッドレッド

Ref. 3200-1207 SPEC●サイズ:直径42.8×厚さ10.6mm(サファイアガラス除く)●ムーブメント:HMC 200(自動巻き)●防水:12気圧●ストラップ:ブラックラバー ¥1,670,000

H.モーザーの新作となる「パイオニア・センターセコンド スイスマッドレッド」も、ブランドの流儀を継承する大胆なスタイルのモデル。特筆すべきは、スイスマッドレッド フュメをまとったダイヤルの美しさ。時計シーンでもここまで華のあるレッドは類を見ず、一見するだけで引き込まれるほど魅力的だ。

レッドは生命、パワー、情熱、幸運を象徴するカラーだけに、デイリーユースのモチベーションアップにも貢献する。さらにトップ部分にスーパールミノバを施したドットを使うファセットカットのインデックスを配置し、部分的にスケルトン加工となった時分針にもスーパールミノバを採用。ドーム型風防にはサファイアクリスタルが用いられている。

ムーブメントは、系列のPrecisionEngineering AGが製造した調速機構が組み込まれ、モーザーダブルストライプ装飾のブリッジと地板、エングレービングが施された大型ローターを採用するHMC 200を搭載。これまでのモデルと同様に、自社一貫で設計、開発、製造されている。ケースは堅牢なステンレススティール製でケースバックはシースルー仕様。約3日間のパワーリザーブと12気圧の防水性能を備え日常のオン・オフで活躍する。

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この記事の執筆者
主にモノ雑誌を中心に’80年代から活動するライター。トレンド製品や斬新な着想から生まれたガジェット全般の執筆に取り組む一方で、腕時計やバッグ、シューズといった、男の逸品をテーマにした記事も手がけている。